バイト卒業
高1の夏から始めたバイトを大学卒業と同時に退職した。
約7年続いた。
最初は3ヶ月で辞めるかと思っていた。
初バイトは有名チェーン店にしておこうっていう適当なノリで応募していたから。早々にもっといい感じのバイト探してそっちに移ろうと思っていた。
それが3ヶ月経つと「せっかく教えてくれたのにここで辞めるの申し訳ないな」の気持ちが出てきて、辞めようという気持ちは薄れていた。
だけどやっぱり、全然仕事覚えられなかったし、ピークの時間は馬鹿みたいに忙しいし、期間限定メニューがコロコロ変わるし、時給は最低賃金だし、永遠に人手不足だし、クーポンある時は本当に最悪だし、夏は灼熱地獄で冬は手荒れとの戦いで「いつか辞めるぞ」の気持ちは完全に消えなかった。
このバイト生活の間、スルッといい感じに辞められるタイミングは2つあった。
1つ目は大学受験のタイミング。
受験勉強するのでしばらく休みます!のくだりは私もしっかりやった。そこから復帰せずにフェードアウトするっていうのが高校生お決まりのパターンらしいけど、普通に「大学決まったので来月から働けます!」って連絡した。あれれれ
2つ目はコロナで店が潰れた時。
面接を受けた最初の店が2020年に閉店した。その時に、隣近所の店舗に移りたいです申請(流石チェーン店)を出してしまった。他の学生アルバイターはこれを機に新しいバイトを探すなりなんなりしていたのに。あれ〜〜
ってなわけで、気付いたらその辺にいる20代の社員よりも社歴が長くなってしまっていた。
人間、ここまで続ける(やめ時を見失う)と、辞めるのも面倒になるらしい。
バイト探しが面倒、面接が面倒、新しい仕事を覚えるのが面倒、人間関係錬成が面倒、生活リズムが変わるのが面倒。
いつしか、さっき挙げたような「辞めたい理由」よりも、「面倒臭い」という気持ちが勝つようになっていた。良いのか悪いのかは分からないけど。
そんなこんな、というか惰性で7年間同じバイトを続けてしまった。我ながら驚きである。
というのも、私は中高の部活を引退まで続けていない。
「3年間続けるぞ!」と入部した部活を2年程で辞め、「3ヶ月で辞めよ〜」と思っていたバイトを7年続けた。
人生なにがあるかまじでわからない。
話は変わるが、そもそもなんで高1でバイトを始めようかと思ったかというと、「オタクだったから」だ。
しかも親金論外派閥。
私が稼いだ金だから何に使おうが私の勝手だから!文句言ってくんなよ!思想。
アホみたいにプライドが高いこともあり、自分がバイトできる年齢なのに親に「お小遣いちょうだい」って言いたくなかったっていうのもある。
あとその辺割とこじらせていた、というかひねくれていたから、お小遣い勢が誰かにプレゼントをしたりブランド物を買っていたりするのを見ると謎の憤りを感じていた。親の金で買ってもらったプレゼント貰っても嬉しくねぇよな〜とか、稼いでもないのにハイブランド持つって身の程知らずだわな〜とか。
「自分で稼いだ金」というものに価値を見出しているような。今でも割とこの価値観で生きている。申し訳ないけど。
__「自助努力」、私の好きな言葉です。
最後に
長い間同じバイトをやっていたことでほんの少し生じてしまった後悔が一つだけある。
それは、色んな職をやってみればよかったということ。
映画館、本屋さん、ケーキ屋さん、個人経営のカフェetc.は体験してみたかった気もする。
一瞬だけ居酒屋(掛け持ち)はやったけど、もっと色んなこと挑戦できたかもなーと。
春から社会人。
死ぬまで御社!死ぬまで同じ所で働く!で入社先を決めたから、私の労働人生はこのアルバイトと4月から始める仕事の2つだけで構成されるんだろうな。
死ぬまで御社!って気合い入れたら部活の時みたいに辞めてしまうかもしれないから「3ヶ月で辞めよ〜」くらいの気持ちでやっていこうかな。
2024年3月、春を感じている。