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備忘録 22-12-07

明主のその臣を導制する所は二柄(にへい)のみ

――明主之所導制其臣、二柄而巳矣

『韓非子』

「導制」は、コントロールする、使いこなす。「二柄」は、二つの柄(ハンドル)。したがってすぐれたトップは二つの柄を握っているだけで部下を使いこなす、という意味になる。では、「二つの柄」とは何か。『韓非子』によればこうである。

「二つの柄とは、刑と徳である。では、刑徳とは、何か。刑とは罰を加えること、徳とは賞を与えることだ。部下というのは罰を恐れ賞を喜ぶのが常である。だからトップが罰と賞の二つの権限を握っていれば、ふるえあがらせたり、てなずけたりして、思いのままにあやつることができる」

信賞必罰で臨むこと、これが部下を使いこなす鍵だ、というのである。『韓非子』はさらに、つぎのようにダメを押している。「殺されたり、実権を失ったりしたトップは、賞罰の権限を二つとも部下に奪われていた。こんな状態で身を滅ぼさなかったトップは、昔から一人もいたためしはないのである」

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

信賞必罰は昔から言われてきたことですが…
今日も一日顔晴りましょう。

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