備忘録 22-11-11
黙してこれを成し、言わずして信あるは徳行に在す
――黙而成之、不言而信、在乎徳行
『易経』
あえて命令しなくても仕事が順調に運び、黙って座っていても人々の信頼を集めることができるのは、その人の「徳行」によるものよるのだという。「徳行」とは、立派な行ないである。
地位や能力で部下を使うやり方ではなく、その人のもっている人間的魅力によって部下を引っぱっていくやり方である。いささか迂遠なやり方ではあるかもしれないが、組織がピンチに立たされたときなど、このほうがはるかに威力を発揮するかもしれない。
地位や能力で部下を使おうとすれば、命令には従わせることができるかもしれないが、心服はされない。そういう部下は、何か事が起こると、すぐに離れていく。離れていく部下が悪いのではない。かれらの心をとらえられないリーダーの側に責任があるのだ。
そうならないためには、リーダーたる者、ふだんから徳を養い、その徳によって部下を動かすことを心がけなければならない。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
今日も一日顔晴りましょう。
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