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備忘録 22-04-29

険(けん)を見て能く(よく)止まる(とどまる)は知(ち)なるかな

――見険而能止、知矣哉

『易経』

危険を察知したら、進むのを見合わせで立ちどまる、それが知者である。中国人のいう「知者」とは、たんなる物知りではない。自らの進退について、適切な判断を下せるのが 「知者」なのだという。

いいかげんな状況判断で、ただやみくもに前へ進むのを「匹夫の勇」という。日本流にいえば「猪武者」である。これをやっていたのでは、命がいくらあっても足りない。これでは、とうてい「知者」とはいえないのである。

不確実な時代を生き抜くには、全天候型の人間をめざさなければならない。全天候型とは、攻めにも強いが守りにも強いということだ。つまり、攻めるところは攻め、守るべきところはしっかりと守らなければならない。

そのためには、「匹夫の勇」にはやる猪武者であってはならない。危険だと見たら踏み止まるような手堅い生き方を身につけたいところだ。

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日からGW突入ですね。

今日も一日がんばりましょう。

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