備忘録 22-11-23
先発すれば人を制し、後発すれば人に制せらる
――先発制人、後発制於人
『漢書』
秦の始皇帝の亡きあと、項梁(こうりょう)と項羽(こうう)の二人は会稽(かいけい)郡(今の蘇州のあたり)で反乱の兵を挙げているが、そのとき二人のもらしたのが、このことばである。もっとも『史記』では、会稽郡の長官が語ったことになっており、その表現も、「先んずれば即ち人を制し、後(おく)るれば、即ち人の制する所となる」と、やや異なっている。しかし、いずれにしても意味は同じである。
何をするにしても、確かに先発の利点はある。だが、それを成功に結びつけるためには、先発するだけではダメで、他に二つの条件が満たされなければならない。
第一に、的確な情勢判断である。第二に、二の矢 三の矢を用意してかかることである。せっかく先発しても後が続かないのでは、これまたつぶされてしまう。この二つの条件を満たしたうえで先発すれば、鬼に金棒と言ってよい。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
今日も一日顔晴りましょう。
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