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『Kurukara』製作までのお話~5つのブレンド要素⑤

「ふるさと美唄にトリップする香り」製品化プロジェクトの裏話シリーズになります

前回までのお話:
ブレンド要素①
ブレンド要素②
ブレンド要素③
ブレンド要素④

6月1日より「ふるさと美唄にトリップする香り」製品化プロジェクトによる美唄をイメージした香りが発売します!

その名も『Kurukara(くるから)』

由来は、
また美唄に帰って『くるから』
から来ています。

香りは美唄をイメージする要素として5つ
❶ハスカップ(紺)
❷菜の花(黄)
❸さくら(桃)
❹北海道の緑(緑)
❺稲や土(茶)
を織り交ぜ、10 種類の香りをブレンド。

Instagramで更新した、5つの要素の制作についての話を5回にわたって書いていきます。
ちなみに順番は❹→➌→❷→❺→❶ の順になります。
5つの要素も今回が最後になります。

❶ハスカップ(紺)

ハスカップ(和名:クロミノウグイスカグラ〔黒実鶯神楽〕、学名:Lonicera caerulea var. emphyllocalyx)は、スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木。

Wikipedia「ハスカップ」より
収穫してから数日しかもたないため、多くがジャムなどの加工品で出回っています

このハスカップに関する話だけでたぶん1時間は軽くしゃべれそうなぐらい、この香りを再現するまでにはいろいろドラマがありました。
これまでに紹介した4つの要素の香りはかなり早い段階で決まりましたが、このハスカップの香りを再現するだけで半年を費やしています
また、それが発売時期が大幅に遅れた原因でもあります・・・💦

そもそもハスカップって?

まず、ハスカップ果汁を使用した化粧品や食品は結構世に出回っていますが、ハスカップの香りのアロマオイルは調べた限り実在しませんでした。
あるとしても香料(イメージフレグランス的なやつ)で、アロマオイルとしてはハスカップの実や枝葉から抽出することが難しく、天然のものとしては存在しないそうです(問い合わせた研究所の話より)。

そのため、ハスカップの香りを果汁からではなく、どうやってアロマオイルとして再現したらいいのか?から調べ始めました。
「ハスカップの香り」と称した食品を販売するメーカーさんやハスカップに関する食品研究をしている研究機関などひたすら問い合わせました。
中には、遠く離れた九州で蒸留研究をしている研究所にも電話でお話を伺ったりも。

とある食品メーカーさんでは「実はハスカップは使用していなくて、実はブルーベリーの香料を使用しているんです(-_-;)」とか「果汁から抽出している」など、研究所では「当時の担当者が数年前に退職してしまって・・・」でその後の跡を追えなかったり、明確な回答や結論が得られないまま時間だけが経過していきました。

行きついた先は・・・

そこでたどり着いたのが、2011年ごろに発表された北海道内にある栄養学を専門とする研究グループの論文でした。
要約すると「ハスカップの絞りかすを粉にしたお茶を作って、その湯気の香り成分を調べた」というもので、その成分が含まれているものが明らかになり、それが抗うつ作用があるという内容。
ハスカップ茶の湯気に含まれていた成分(リモネン、β-オシメン、β-ミルセンなど)が含まれているアロマオイルを調べていったところ、ラベンダーや柑橘系に含まれているものが多く、今回4種類を採用しました。
ハスカップも食べると酸味と甘みとほんの少し残る苦味があるので、今回は香り成分からブレンドしたイメージの香りとなります。

以前ハスカップの枝を蒸留した時に、ジュニパーベリーのような香りがした(個人的には)ということもあり、アクセントにジュニパーベリーも入れています。
何となく紺色の実というのも似ていますよね。

ジュニパー以外は柑橘系ですね!

そもそも、ハスカップの実は市場に出回りにくい

ハスカップの香りは収穫から実が数日しか持たないということもあり、やはり現時点で天然の精油は実在しないということです。
冷凍ハスカップの実や枝葉を蒸留してもほぼアロマオイルは採れないと研究所でも言われたこともあり、今後ハスカップの香りのアロマオイルを何らかの技術で作るというテーマで大学や研究所と共同研究をしても面白そうだなと思います。

以上が、5つの香りの要素と採用した10個の香りについてのお話になります。

入っている香りの名前だけ見れば、柑橘系とローズ系の香りなのかな?というイメージを持ちそうですが、実はこれ、サンプル品を嗅いだ人によって大きく一番強く感じる香りが違っていました。

ある人は「花の香り」
ある人は「樹木の香り」
ある人は「ツンとしたラベンダーの香り」
ある人は「土っぽい香り」
・・・と入っていないはずの香りがするということが。
その反応を見て、コンセプトを大きく書き換えることになりました。

次回からは、そのコンセプトのことや、箱のこと、付帯製品のことも書いていきます。

ちなみに、ご購入は、SNS経由またはメール(btria.spica@gmail.com)にて承るほか、不定期週末オープンのショップ、発売後に美唄市内の委託販売先にも発売日以降置いて頂く予定です。
BASEショップも準備しましたので、美唄市外でのご購入を希望される方は6月1日以降をお待ちください!

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