自家製Wizardを作った話
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はじめに
先日のツイートについて思ったより反響があってびっくりした。折角なのでやりきった経緯など詳細を書いてみようと思う
●構成
母艦PC(Ryzen7 3700X 32GBRAM (RTX2070S))で計算、ファイルサーバに保存、バックアップをオンラインストレージに保存している。
どちらのPCにもPiosolverがインストールされており、サブPCにはリモートで外部からアクセスできる。これにより、外出先からでも閲覧が可能になっている。
これは現実的にはRTA(Real time assistance)が可能な状況ではあるが、ポーカープレイヤーとしてそのような行為は決して、絶対にしない。
してたらもっと勝ってるよ……
●なぜそんなに出力したのか
ぼくは要領が悪い。1~10を順番にこなすよりも、1~10全体の傾向を見てから細かいところを突き詰めていきたい。
ちょうどいいレンジの全フロップ、1つ持ってたら今後の勉強の足がかりになるんじゃないか?と思ったのが最初だった。(2bp BBvsMP 2021年7月)
次に同じポジションの3bpと4bpを出力した。
その次には狭いポジション(UTGvsBB)と広いポジション(BTNvsBB)があれば汎用性高いのでは?となり、出力し続けた…
●出力時間
総計算時間が分かるものがいくつか残っていたので、もし自分でも出力してみたいという人がいれば参考にしてほしい。
細かい設定で変わるとは思うが、概ね全ストリートで3サイズ、ドンクとレイズを1サイズずつ入れてる。いずれもAccuracy1.0%。
3bpのリバーや、4bpのフロップなど一部で4サイズ入れてるものもある。
2betpot 約296時間 (BBvsCO)
3betpot 約101時間 (SB vs BTN)
4betpot 約24時間 (BB vs BTN)
Ryzen7 3700X以外のCPU能力については、このツイートのコメントツリーも見て推定するといいかも
活用
自家製Wizardができるまでに作った関連ツールをいくつか紹介する。ここから誰かのアイデアになったら嬉しい。
■GTOtrainer
PiosolverにはGTOtrainerという機能があり、出力したデータを用いてトレーニングができる。確かGTOwizardにも似たような機能がある。
単純にトレーニングできるだけでなく、フロップはチェックで回すなど特定のツリーを指定しての勉強も可能。乱数にも対応している。
■一目頻度表
同じボードでポジション別のアクション頻度を一目見ればわかる表。いわゆる”集合分析”をボードを軸に可視化した。
ポジションが変わるとびっくりするくらいアクションが変わったりするので面白い。
■フロップアクション一覧表
EV/EQ/EQRの差とアクション頻度を一覧にしたやつ。詳細を詰める前に全体の傾向を掴むために作った。これが各ポジション、各ツリーごとにある。
1755flop全てだと分からないので、ハイカード2枚とボードカラー(rainbow/tweotone/monotone)、コネクト、ペアボード等を軸にしている。1755個から330個に絞られて傾向を掴みやすい。似たようなことをしてる人は多いと思う。
これは厳密にはカンペにあたり、Starsではこれを見ながらプレイすると規約違反に当たるため注意が必要。(上記の一目頻度表も同じく)
参考(Pokerstarsリファレンスガイド):https://cms.rationalcdn.com/v3/assets/blteecf9626d9a38b03/blt02c85850f029e8fb/6144fae6b13be0646834fc53/tpt-reference-guide.pdf
※20240207追記
見える化したものを別記事で公開しました
■Piosolverスクリプト生成マクロ
Piosolverが複数のフロップを一括処理するためのスクリプトを生成するマクロを組んだ。
セッションのハンド番号をメモっておけば、Starsハンドヒストリーの読み込みからスクリプト生成まで自動でやってくれる。初期の頃はこれのお陰で高速で学習サイクルを回せてた。
これはナノニウムさんのnoteを参考にさせて頂き、自分用に改良して使いました。ありがとうございます。
以下、蛇足
・購入(宣伝)
以下のnoteからポジション毎で購入できます。
・結局PiosolverとGTOwizardってどっちがいいの?
圧倒的にGTOwizardをおすすめする。piosolverは計算機なので入力の必要があり、これが結構複雑。一方、GTOwizardは図書館なので入力の必要がなく、間違いが少ない。
piosolverに限らず、なんとかSolver系の計算機はある程度のポーカーリテラシーと、そこそこのマシンスペックが必要。
リテラシーがないと入力を間違い、全く意味のなさないものを出力する可能性がある。正直僕も十分な設定ができてるかどうか不安。
マシンスペックはそこそこのCPUとメモリが必要で、新規でPC一式を用意するとなると恐らく10万円~のコストが必要。
であれば、出来合いのGTOwizardが時間とお金の節約になって安心。使い方を間違えなければ、スキルをある程度高速で引き上げてくれると思う。
・Turn以降
Turn以降で"データを活用しての分析と体系化"みたいなことは実はあまりしていない。GTOtrainerを用いた経験則的なふわっとした理解しかしてない。
全フロップ、全ターンカード、レンジにある全ハンドをかけ合わせると軽く100万行を超えてしまう。ぼくの環境だと何故かデータが壊れることもよくある。これをどう纏めたらいいか困っている…
得意なExcelでは100万行以上編集できないし、うーんpythonを学ぶときがきたか…(1年ぶり5回目)
・失敗談
2bpのBBvsMPでIPとOOPのレンジを逆のまま1500個ほど出力した。3週間経ってから気づいた時の無気力感といったら…
でもこれはこれで面白そうなデータなので、今後出力を完了させてレンジが正常なものと比較してどう変化があるのか見てみようと思う。
HDDを破壊しかけた。裸族のお立ち台でUSBメモリのようにHDDを使っていたのだが、ファイルサーバに接続したときに1ヶ月分のデータが理論的に飛んだ。再度コピペで済んで良かったが、最初にこの問題に直面したときは本気で涙目になってた……
・容量
なぜ15TBもの容量を格納できたかというと、既に持っていたからだ。ぼくは生粋のアニオタで、地上波も衛星放送も全録画して少なくとも3話までは観ていた。
今はアマプラのようなオンデマンドサービスが発達したので、それらのHDDをほぼ全て転用した。一部は厳選して残した↓
本業
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