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川越スカラ座へ行った話
こないだ、いつか一度は行ってみたいと思っていた川越の映画館・スカラ座に行って来ましたー!
川越に行ったのは超久しぶりでしたが、記憶にある川越の町並みとはまるで違う場所になっていて、ここはどこ…?という感じでした。たまたま休みの日だったものだから、バスに乗って向かった時の鐘あたりはえっらい混みようでさらに驚愕。川越は決して休日に行く場所ではない、と認識した次第。しかもあんなに大通りに大勢の人がいたにも関わらず、時の鐘に程近いスカラ座の館内には数えるほどのお客さんしか入っていませんでした。
そんな観客動員数のせいかどうなのかスカラ座が存続の危機に瀕してる、というのはどうやら確からしく、以下の"2年後の閉館を防ぐために"なるページをご一読いただけたらと。
ちなみにこの川越スカラ座の建物が建てられたのは1905年だそう。その時は寄席としてオープンして、その後1963年に映画館のスカラ座へと転身したらしいです(Wikipediaより)。しかし100年以上前の建物で映画を観られるってとにかくすごい!客席は124席のみで床の高低差もなく公民館のような感じだし、夕方の市街に流れるメロディが映画の最中にうっすら聴こえてくるなど、今の映画館では味わえないレアな体験をしてきました。
今回私が観たのは『ヒットマン』という作品。川越スカラ座で上映されるのがちょっとだけ意外な感じもありましたが…主役を演じたのはあの『トップガン マーヴェリック』で一躍有名になったグレン・パウレルなので、なんだかんだハリウッド感溢れる作品を何故にこの小さな劇場で??と。しかしこの作品はなぜか近場で全然やってくれなかったので今回ここで上映してもらえて良かったです!
そして実は午前に上映されていた作品も気になっていました。午後にやっていれば観たのはこちらの作品かもしれません。その映画のタイトルは、『うんこと死体の復権』!すっっごいタイトルですね(笑)この作品を観たい理由はあのものすごい探検家、関野吉晴さんの初監督作品だからです。関野さん、好きです!どうやら既成概念を吹っ飛ばしてくれる作品ということなので、今回は観れませんでしたが機会を作って観てみようと思います。
昼頃に上映していたのは『風が吹くとき』というアニメーション。1980年代に公開されたこの作品、ご存知でしょうか?私はこの作品と『火垂るの墓』と『ライフ・イズ・ビューティフル』は二度と観ないと決めています。理由はほぼ同じ。良くない作品だったから観ない、というわけではありません。どの作品も根底に流れているテーマは同じと思います。一回観てそれが充分に伝わってきたので二度観る必要はない、という考え。観たことない人はご覧になってみてください。
てことで『風が吹くとき』の予告編をあげてみましたが、デヴィッド・ボウイが主題歌を歌ってたなんて全然知らなかったなあ〜。この作品、高校かなんかの時に学校の授業で観させられたんですよね。絵はホンワカしてるけど、逆にそのせいで核戦争の恐ろしさが余計に真に迫ってくる、という名作です。
さて、お次は今回観た『ヒットマン』について。この作品は実話を"ざっくり"と基にして作られたクライム・コメディ、ということらしい。観てみたらその実在の人物についてもっと知りたくなりました。監督・脚本は『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイター。主演のグレン・パウレルも脚本に参加しています。グレン・パウレルは『トップガン マーヴェリック』でちょっと嫌なヤツをすんばらしく演じていて、久しぶりに良い俳優さん出てきたな!と思いました。これからの活躍も楽しみです。
そんなグレン・パウレルが演じる主人公と恋に落ち、二人であれこれいろんな騒動を巻き起こしていくことになる女性を演じたのはアドリア・アルホナ。初めて観たけど体当たりで演技してて&とっても魅力的な女性でめちゃくちゃ良かったです!"客室乗務員"的なくだりは監督とグレン・パウレルが彼女にやらせたかっただけじゃないかと勘ぐってしまいますが…(笑)でもお話もとても面白い作品でした。今週末以降もまだ上映してると思うので是非!
そして今回、映画を観ていてちょっと変わった体験をしました。映画の後半、物語が佳境に入っていくとあるシーンで、急に不思議な感覚に陥ったのです。スイッチが切り替わったというか、映画の世界の中に完全入り込んだというか、アタマの中をハックされた感じになったというか。あんまりそういう感覚になったことがないので、「えっ…何これ?スカラ座マジック…?」と頭の片隅で思いながら最後まで観ることに。
スカラ座で観ると他の作品でもこうなるのか、単に私の体調の問題だったのか…また行ってみて確かめたいところですが、たとえこの後そういう感覚にならなかったとしても、そういえばかつて川越スカラ座で映画を観た時になんか変わった感覚になったっけなあ〜という経験は、作品と映画館の印象と共に一生思い出に残ります。映画を映画館に観に行くのって本当はそういう生涯一回きりの体験をしに行く行為なんだと私は思っています。
ということで映画の話はここまで。ここからは川越ぶらり旅について。行きは上映時間ギリギリに着いたせいで近辺を観光する余裕はなかったのですが、帰り道は川越駅へと30分くらいかけてのんびり歩きながら界隈をぶらりとしました。
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ということで川越はまたいつかのんびり訪れたいです、出来れば混んでないであろう平日に(笑)