デザインということを考えてみました


河井寛次郎 (1)

初めまして、設計事務所を営んでいます。

仕事柄「デザイン」という言葉を使うことも多いので、改めて「デザイン」するということはどういうことなのか考えてみました。

今回は身近なモノについての「デザイン」について考察してみました。


皆さんは「デザイン」という言葉を耳にすると何を連想されますか?

多分お洒落な服とかカッコいいものをイメージした人が多いとは思いますけど、何もそういったものだけに「デザイン」という言葉が使われているのではないと僕は思っています。

例えば、普段から使っている靴下や鉛筆、ティッシュペーパーの箱など、これらもすべてデザインされた結果現在の形を成しているのであって、極端にいうと皆さんがダサいと感じるものにもきちんと「デザイン」があるということです。

じゃあこの一見「カッコいい」と「ダサい」を分ける境界線ってどこなんでしょうか。(ここから先は個人の感性にかなり左右されるところがあるのですが・・・)


良いデザインの要素の一つに、「長く使われる」ということがあると思っています。

言い換えると、ある一時だけしか「きれい」と感じないものはあまり良いデザインではないのかなと思っています。

これは何も古いから良いというわけではなく、新しくできたものでも今後長く使われていくであろうものは良いデザイン予備軍と言えるのではないでしょうか。

100均グッズなどは、すごいスピードで新商品がどんどん出てきますが、その中でもずっと残っているものもあるはずです。

その要因には「長く使われる」ことがあると思います。


では「長く使われる」ためには何を考えないといけないのでしょうか?

これはまず、先人たちの知恵をお借りするべきだと思います。

でも、そのままでは真似ごとになってしまいます。

だから良い要素は残しつつ、何かしら斬新なスパイスを混ぜることが「デザイン」するということだと思います。

この調合が「デザイン」の難しいところかな、と感じております。

「ありそうで無かった」

長く愛されていくモノは多分この調合が絶妙なんでしょうね。


画像4


ここで建築の話を少しだけ・・・

建築ってすぐに壊せないんですよね。(簡単に壊してはいけないものだと思っています。)

だからやっぱり長く使われることを考えないといけない。

これは丈夫で頑丈なものを作るということではなく、

・使っていくうちに味が出るもの

・愛着が湧いてくるもの

・周りに馴染むもの

こういったものを作る必要があるのではないかと思います。

和歌山 (57)






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