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謎解き備忘録 ~引退の品謎解き 解説・振り返り編~


 どうもこんにちは。バナナチョコです。
 月日が経ってしまいましたが、気が向いたので以前投稿した謎解きの解説・振り返りをしようと思います。まだ解いてない方は以下からどうぞ。


では、問題の解説です。

1問目


 これは見たとおり、紙を折りたたむ問題です。折りたたんで指示文が出てくるものは

 こちらの手紙です。問題の図のように折りたたむと

「キリスト教ではサタンを指す、天使と対極の存在であるものは何?」

 という文章が出てきます。よって答えは「あくま」となります。
 今回の謎解きはギミック重視なので、一問目に動きのある問題を置きたいと思い、この問題を作成しました。
 反省点は簡単すぎたことと誤字があること、そして、引退謎解きにもかかわらず答えが「あくま(悪魔)」であるという点です。のちに分かりますが、頭文字が「あ」の三文字であれば何でもよかったので、もっと考えるべきだったなあと反省してます。

 ちなみに、この問題通りの縦横比で折らずに、手紙の上部と下部を繋げるように折りたたんでも問題は出てきませんが、

「気になってここを読んだあなた 何もないです残念でした」

 という煽り文が出てきます。


2問目

 枠の中にある文字を二つ組み合わせることでできる「熱い」漢字一文字を作る問題です。
 答えは「炎(ほのお)」です。
 この手の問題は周りを囲む枠も使用して文字を作るというパターンが多いのですが、今回の問題では枠は使用しないので、中にある文字のフォントを手書きっぽいものにし、枠との差別化を図りました。
 反省点としては、「炎」という漢字は「ほむら」とも読めてしまうため、それを穴埋めに使ってしまうと先に進めなくなってしまうということです。ただ、「ほのお」という読み方の方が主流な気がしたのでそのまま変更をしませんでした。

 さて、勘のいい謎解きマニアはこの時点で問題の大きな仕掛けに気付きはじめたのではないのでしょうか。


3問目

 定番のあるなし問題です。
 答えは「びじん(美人)」で、あるの方の単語の語尾に「美人」をつけると「月下美人」「秋田美人」「八方美人」と四字熟語が成立します。ほんとは、見栄え的に全ての単語を3文字に統一したかったのですが、美人のつく単語で3文字の単語がこれ以上思いつかなかったので、泣く泣く「はっぽう」という文字を問題に組み込みました。それを踏まえてみると、問題のバランスが少し悪いように思えます。

 ここでも、勘のいい方はこの問題に「違和感」を抱いたと思います。


4問目

 この問題はとても単純で、上の表の「5つある黒字」「黄色い字」「2つしかない字で赤字」「3つある黒字」を塗りつぶすと

 「モヨウ」という三文字が現れます。よって答えは「もよう(模様)」となります。
 問題は単純ですが、解くための作業量、問題を作るための作業量が多いという大変な問題でした。

 「モヨウ」という3文字、ここにも違和感がありますね……


5問目

 この問題は特に難しいところはなく、単純に指示通りに行動するだけで答えは出てきます。答えは「めがね(眼鏡)」です。


ANSWER SHEETとその先

 以上の答えを穴埋めすると、以下のようになります。

 「あおじよめ(青字読め)」という指示文が出てきます。では、ここで言う「青字」とは何でしょうか。今まで解いてきた問題の中に、青字がありませんでしたか?
 
 それは、1問目、3問目、そして4問目です。そこにある文字を順番につなげて読むと

「折りたたんで左でとけ(解け)」

 と出てきます。では、全ての問題を半分に折って、左半分に注目してみましょう。
 すると、各問題が以下のようになります。

 このように、今まで解いた問題が新しい問題に生まれ変わります。
 実はこの仕掛け、2問目の問題文が中心からずれていること、3問目に「すがい」という謎の単語が存在すること、4問目の塗りつぶして出てくる「モヨウ」という文字の「ウ」だけ文字のサイズが大きいことに違和感を覚えた人は感づいたかもしれません。正直そこで気づく人はごくごく少数ですし、化け物ですが。

 では、折りたたんだ問題を見てみましょう。この中で折りたたむことによって答えが変わるのは2問目、3問目、4問目、5問目です。
 それぞれ見ていきましょう。

2問目

 折ることによって残る文字は「水」「、(漢字の火の点)」の2つなので、これを組み合わせると答えとなる漢字が出てきます。答えは「氷(こおり)」。
 元の問題の答えは「炎」、折った後の答えは「氷」と答えが対照的でおしゃれですね。たまたまです。

3問目

 「左に『ない』がつくものは」という問題文になります。上の選択肢で、左、即ち頭に「ない」がつくものは「すがい」ですね(ナイスガイという単語になる)。よって答えは「すがい」です。

4問目

 先に塗っておきました。折った後の指示文「5つある黒字」「2つしかない字」「3つある黒字」を塗りつぶすと、「コトリ」という新しい答えが出てきます。
 こちらの方が、文字のサイズが統一されていて綺麗に見えますね。

5問目

 Sから始めて、通ったところを読むだけです。半分に折った時に読むと出てくる単語は「うるし」です。よって答えは「うるし」です。
 折った後の指示文が少し無理やりな感じもしますが、伝わらなくはないのでこのような形になりました。

以上の新たな答えをANSWER SHEETに入れると、以下のようになります。

よって最後の答えは「ありがとう」となります。引退の品にふさわしい答えですね。


引退謎の振り返り

 初めの方にも触れたとおり、今回は難易度よりもギミックを重視した謎解きを作成しました。今まで作ってきたものとは異なり、紙に印刷して渡すものだったので、実物が手元にあるからこそできる仕掛けを頑張って考えました。ただ、紙を半分に折ると問題が変化するというギミックに決めたのが渡す日の3日前だったため、寝ずに作業する羽目になってしまい、結局完成したのが渡す当日の昼2時ごろでした。
 特に時間がかかったのが4問目で、完成版として出ているものは3回手直ししたものです。半分に折った時に問題が変わるような文字の配置や、1文字1文字のバランスを考えた配置をするのはとても根気のいる作業でした。ただこの手の問題は、先にも言った通り作るのも解くのも大変なので、もう作成することはなさそうです。

これは初期段階のもの。解いてみると分かるけど問題の答えが出てこない。

 全体を通して言えば、各問題のデザインを統一したので、問題が見やすくてよかったと思います。前回の謎解きはフォントも色も何もかもばらばらだったので、色を変えるにしても統一感は残した方がいいということが今回の謎解き製作で再認識することができました。
 最後の答えについてですが、「ありがとう」の5文字にしようと考えついたのが渡す当日の2日前で、作ってきた問題の修正を急いで行いました。たしか去年の年末に作った謎解きの最後の答えは、年末というテーマになにも関係がない言葉で、無理やり感があっていやだなあ、と言っていたような気がします(まだ解いてない方は以下からどうぞ)。そこからの反省を踏まえられたことは良かったです。

 こうして振り返ってみると、よくこれを作り切ることができたなあと思います。渡した方々にはとても喜んでもらえたので、作った甲斐がありました。今度は難易度を上げつつギミックもある謎解きを作ってみたいです。
 

 とりあえずこんなものでしょうか。他にも反省することはあったと思いますが、忘れてしまったので思い出したら追記しておきます。
 前回の反省を踏まえて謎解きを作成できたことは良かったので、今後作るものはさらに良いものにしたいなと考えています。


ではまた。

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