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おうちでつくろう_07 I’mファッションデザイナー
遊びに夢中になるあまり、泥だらけになったり、絵の具だらけになったり。
子どもの服は汚れて当然とわかってはいるものの、実際に目の当たりにすると「ひいい;」となってしまいますよね…。 それならいっそ、服にお絵かきしちゃえばいいじゃない!
これで親の「ひいい」耐性がアップするはず…!はず…?
I’mファッションデザイナーって?
ひとくちに「衣服にお絵かき」「リメイク」と言ってしまうこともできます。ですが、ファッションデザイナーさんのお仕事とは、と考えると言葉が足りませんよね。
その服を着ることでどんな気持ちになるのか、だれとどんな会話が生まれるのか。デザインをするうえで、デザイナーさんはたくさんのひとや場面を想像し、コトを考えています。
今回は、そんな「だれかのことを考えながらつくる」に触れてみるワークをお届けします。
・対象年齢 : 5歳~
・学びポイント : デザインのプロセスに親しむ
・用意するもの : Tシャツ、布描き用ペン、その他装飾アイテム、紙、筆記具
Tシャツのボディは、色が薄いものがおすすめです。ボディの色が濃いと、ペンの色がよく見えないことがあります。
Step01 アイディアスケッチ用のシートをつくる / 大人パート
Step04 アイディアスケッチにつかうシートとして、紙にTシャツのかたちを描きます。
合わせて、「だれが着るのか」「そのひとはどんなものが好きなのか」といった考えるテーマを添えてみました。
Step02 企画会議 / 子ども&大人
さて、事前の準備が済んだらお子さんとどんなTシャツをデザインするかを相談します。「だれのTシャツにしようか?」「(そのひとが)好きなものってなんだろうね」など、着るひとのことを考えやすいように働きかけてあげてくださいね。
まだTシャツがお手元にない場合、サイズの兼ね合いもありますので、だれが着るかが決まったこのタイミングでご用意するのがおすすめです。
Step03 観察する / 子どもパート
企画の趣旨が決まったら、次は身のまわりのデザインの観察です。
子ども自身やパパママの服に加えて、カーテンやおふとんカバー、お皿など手当たりしだいに「Tシャツを着るひとが好きそうなの」を集めていきます。
小さい子あるある・トヨタ式5回のなぜが頻発しますが、一緒に考えて意見交換をすると、大人にとっても言語化のトレーニングとしてよい機会に。
気のせいか、会話がひと段落して仕事を再開する際に、考えがまとまりやすくなっているような…。気のせいか。
Tips : 「好きそうなの」を、写真にして集める
観てまわるだけでも十分ですが、カメラで写真に収めるという味つけが加わるとテンションが上がるようです。子どもが撮った写真って、「何を撮るか」に意識が全振りされていて見応えがありますよね。
フローリングの隙間に挟まったパスタ。
なぜ撮ったのか。
Step04 アイディアをスケッチする / 子どもパート
ここで、Step01で用意したスケッチ用シートの出番です。
集めた「好きそうなの」の写真は、一覧表示してムードボードのように活用することができます。
いざ描き始めてみると、企画会議で話し合った内容と変わることもままあります。
変化しているポイントに気づいた際には「お、ここはこう変わったんだね〜」などと声がけしてみてください。
「うん、観てたら○○が好きなんじゃないかな〜と思って」など、観察して考えたことをお話してくれるかもしれませんよ。
Step05 本番 / 子どもパート
スケッチを通してアイディアがまとまったら、いよいよ筆入れです。
迷いなくモリモリ描いていく様、見習いたいものです…。
ちなみに、布は柔らかいので力を入れて描くと生地がヨレて、絵がガタガタします。お子さんが気にするようでしたら、
手近なもので固定したり、
内側に下敷きになるものを入れたりなど、描きやすいようにサポートしてあげてください。
※インクが裏抜けする場合もありますので、下敷きだいじです!
その他、「すこしやさしく描いてみるとどうかな?」と筆圧を弱くするように働きかけてみたところガタガタしにくくなり、(ほう…やるじゃん)といった反応を得ることができました。
Tips : +αのアレンジ
お絵かきにあまり乗り気でないこともありますよね。そんなときは、貼るアプローチもぜひ試してみてください。
服を購入した際についてくる、予備のボタンを貼ってみる図。
布でも十分に貼りつけられる接着剤は強力タイプですので、小さなお子さんと取り組まれる際は大人が接着を担当してくださいね。
Step06 できあがったTシャツを楽しむ
デザインが完成したら、お楽しみタイムです。
試着の図。今回は親のTシャツをデザインしてもらったのですが、いたく気に入ったようで「これはわたしのものです。」とのこと…。
飾ってみたり、その様子をそれっぽく写真に収めてみたりするのもオススメですよ。
おうちでつくろう_06 枯れ木に花を咲かせましょう でも触れましたが、お子さんのつくったものを飾る、つくったもので遊ぶのはぜひぜひお試しいただきたい活動です。
まとめ
服に限らず、自分の手でつくりあげたものを自分で使う機会は、年をとるほどに少なくなっていきますよね。
「その道のプロフェッショナル」が生み出したものや体験によって、暮らしは成り立っています。
そんな、よいものや体験をつくるためには、自分自身がユーザであること、体現することが大切なのではないでしょうか。
買えば手に入るけれど、思い描いたものを自分の手でかたちにして、使ってみる。
図工や美術の学びは、ものや体験をつくるうえで地盤となる態度につながるのでは、とわたしたちは考えます。
おまけ -用意するもの、詳細情報-
布描きペン
布描きを想定してつくられたペンは、にじみにくい、耐水性・耐光性が高いといった特徴があります。
学校にもっていくものに名前を書く際などにも利用できますので、もしよろしければ。
※今回は手元にあった布描きペンを使用しています