クラフト番長の推しの一品:純錫板デザイン
新年度が始まって早1カ月が過ぎました。みなさん、いかがお過ごしですか?この1カ月、なんだかバタバタとお出かけの機会が多かったクラフト番長は、自分で作ったブローチをお供にしておりました。
そのブローチとは、今回紹介する「純錫板デザイン」で制作したブローチ。
「純錫板デザイン」は純度99%以上の錫でできた厚さ約1.4mmの錫板。職人が1枚ずつ型に流し込んで製造しています。手で曲げることができるくらいの柔軟性があり、金工ハサミであれば手でカットすることもできます。
複雑なカットなら糸鋸機械にお任せ!金工用の鋸刃か大アサリ付きの鋸刃でカットできます。
錫は昔から食器やカトラリー、酒器などに使用されてきた、安全性の高い金属です。食品を載せる小皿、箸置き、アクセサリーを載せるトレイ、ブローチ…などなど、食器やインテリア小物、アクセサリー制作にも◎。金属なのにこんなに簡単に加工できちゃうの!?と驚くほど。初めての金工にぴったりの素材です。
純錫板デザイン基本の作り方
カットして手の力で整えるだけ!
①純錫板に鉛筆や油性ペンで直接デザインを描く
②金工ハサミや糸鋸機械でカット(糸鋸の刃は金工用か大アサリ)
③切断面の気になるところを金工やすりで整える
④手の力で好きな角度に曲げたら完成!
※③の後に、金槌などで槌目(叩いた跡)をつけてもOK!
カッティングシートで模様をつける場合
純錫板にカッティングシートを貼って金槌で叩いたり、版画プレス機で模様を簡単につけることができます!
①純錫板にカッティングシートを貼り、金工ハサミや糸鋸機械で形を切り抜いたら、カッターで模様を切り抜く
②カッティングシートを貼った面を下にして鉄の台や硬い木などの上に置き、金槌で満遍なく叩く。カッティングシートと錫板の段差が無くなるまで叩くのがポイント!
③木づちや手で形を整える
④カッティングシートを剥がしたら完成!
模様を凹ませる場合は写真のように、模様を残すようにしてまわりのカッティングシートを剥がします。模様を凸型にしたい場合は、模様だけ剥がすようにしてください。
模様のつけ方いろいろ
金槌で槌目をつけたり、カッティングシートで切り絵風の模様をつけたりする方法以外にも、こんな模様のつけ方があります。
彫刻刀で彫る
三角刀で線彫りするとシャープかつハンドメイドの味わいのある線が彫れます。刃が滑るのでゆっくり慎重に!
とにかく硬いモノで跡をつける
釘、釘の頭、バール…などなど、硬いものを純錫板にあてて金槌で叩き、模様をつけてみましょう。革の刻印棒も模様をつけられますよ!刻印棒は模様が大きいものではなく、小さな模様のものが◎。力を均一にかけられるので、きれいに模様が刻印できます。
模様をつけたら塗料でくっきりさせてもGOOD
模様をつけたら、凹んだ部分に工芸うるしを刷りこむことで、模様がくっきりはっきりします。
模様をつけた部分に楊枝や筆で工芸うるしを塗布し、ウェスなどで余分な塗料を拭き取ればOK!なんだかアンティークっぽい雰囲気にも見えてきませんか?きますよね!(圧)
釘などでつけた模様にも、彫刻刀で彫った模様にも使えるワザです。
あると便利な道具
「純錫板デザイン」には、別売りの「純錫板ボウル打ち台」「純錫板ボウル打ち台凸型」があります。
「純錫板ボウル打ち台」は、浅いボウル状にするためのガイドです。金工で使われる砂袋と同じ役目です。
「純錫板ボウル打ち台凸型」は、お猪口型に近づけるための道具です。
砂袋や金床がない場合、木を彫って凹みをつくって型にしても◎。下の写真では、貝の形を凹凸で表現したく、一度4列並んだ凹みを彫って純錫板を置き、金槌で打ってみました。ところが同時に凹みを作るのがうまくできなかったので、1つの凹みだけの溝を彫って1つずつ凹みを打って整えました。
なかなかハードルが高くて…と躊躇しがちな金工ですが、錫はチャレンジしやすいのでぜひお試しください!
純錫板デザインを試してみたい!
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