昔も今も変わらない、 歪んだロックへの愛。
20代、心のオアシスはここでした。
ANA-BAR第12回放送をお聴きいただきありがとうございました。お聴き逃しの方も、BSIDEのオフィシャルサイトにアーカイブがありますのでお楽しみくださいませ。今回のゲストの清永昌司さんとは僕が20代の時から仲良くさせてもらっています。当時、僕は映画館でバイトをしていましたが、仕事上がりに入り浸っていたのが清永さんがやっていたレコード店「キッシンタイム」。そこで僕が知らなかったたくさんのロック名盤と出会い、清永さんと映画や落語や地元の祭りの話などをゆる〜りと楽しんでいました。今でも「キッシンタイム」の空気感のようなものをすぐに頭の中で再生することができますね。レコードやCDに囲まれながら、レジの奥の椅子で缶コーヒーを片手にボソボソと語り合う。SNSとかもそんなにないし、そもそも僕自身の予定もそんなにない(笑)。なんだかのんびりしてたなぁ。
カッコいいより、カッコ悪いが好き。
キッシンタイムは残念ながら閉店してしまうのですが、その後も清永さんとの交流は続きます。な〜んとなくお互いに話たくなったら会って、いつもお題は96%音楽の話。「最近、どんなの聴いてます?」が合言葉のような…。この前会った時も「今は時代の先端をいくロックばっか聴いてますよ。ニルヴァーナとかレッチリとか」と清永さん。「いや、それ90年代後半やから」と僕みたいな感じです。僕たちのロック感はどこか似ていて、カッコいいとこより情けないとこ、イタイところが好物なんです。ヘビメタとかは別だけど、ロックミュージシャンって格好の割にあんまりケンカが強そうじゃないし、人付き合いも上手じゃなそうだし。だから音楽しかないみたいなとこが愛しいのです。
テクニックの先にあるものとは?
これは清永さんには言ってませんが、広告の仕事を日々やっていく中で清永さんと話したことこがクリエイティブのヒントになったり、いろんな迷いを解消してくれることがあるのです。今回のオンエアで「テクニックがなくても良いと言われるなんてロックくらいでしょ」というのも名言だと思う。クラッシックやジャズではなかなかそうはいかない。僕のレコード棚も見渡せば「巧い」より圧倒的に「個性的」、「面白い」が似合うミュージシャンばかり。Contのクリエイティブで僕がイメージする世界観そのものなのです。アイデア、ユーモア、シニカル、エモーション、ビート、ストレンジ、アイデンティティ。清永さんとのロック談義に終わりはありません。
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