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心の分断を考えてみる

ブリュッセルでテロ事件が起きた。

少し昔になるけれど、2016年から2017年にかけてパリとブリュッセルで発生したテロ事件が思い出されると、ここの友達が言っていた。

「心が分断しているのを、私たちは気が付かないで、あるとき突然、暴力となって眼の前に現れるのよ」

その言葉が忘れられなくて、今日はなんだか重苦しい気分で過ごした。

警察に撃たれて亡くなってしまった犯人の彼も、街の人々は「いいヤツだった」みたいなことをテレビのインタビューで証言している。じゃあ、どうして、そんないいヤツが人を殺したりするんだろう。

イスラムの聖典であるコーランを燃やす人がスウェーデンにいて、その報復だっていうけれど、なんだかおかしい。スウェーデン人がみんなコーランを燃やしているわけではないし、他の国でも同じような事件はたくさんある。

私なりにじっくり考えて、ぼんやりとだけれど、その心の分断が生まれる大きな理由が見えてきた気がしてきた。

結局、人間って不満を抱えて、それを何らかの形で表現する生き物なんだと思う。

私より、あの人のほうがお金持ち。

私より、彼のほうが幸せに生きている。

私より、兄弟のほうが愛されている。

他人と比較して、自分が劣っていたり、環境がよくなかったりすると、それがほんの少しでも、怒りの原因になる。

でも、本当に求めているものは、少しの関心とか、誰かの愛情だったりする。

宗教のことで怒って命を軽視するなんて、本当に馬鹿げているけれど、多くの人がどうでもいいことで命を落とす。

だから、個人のレベルでも、国家や社会のレベルでも、激しい分断が起きないように、注意しなきゃいけない。

少しくらい貧富の差があっても、競争で勝った負けたがあってもいい。

でも、どこかで心は繋がっていて、だれかが孤独のなかで不満をためこんだりしたら、声をかけてあげられるようにしておこうよ。

ねえ、お願いだから。








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