ブライドルレザーの二つ折り札入れ。セミオーダーの例です。
ども!BRUSH長谷川です。
もう今年も終わりますねー。
こんな弱小工房でもありがたいことにお仕事が意外と来ておりまして、しばらくぶりのノートになってしまいました。
今回は近況報告とお財布のセミオーダー事例を紹介させて頂こうかと思います!
まずですね、ブランド名表記を「Brush」から「BRUSH」へ変えました。どーでも良いですね。よろしくお願い致します。へへ。
それから
箔押し入りの箱を導入しました!!
かっこいいでしょう。ニヤニヤしてしまいます。
前々からずっと、「商品を開封したお客様がわくわくするような仕掛けを作りたいなー」と考えていたのですが、その仕掛けの第一歩でございます。
今まではノーブランドの無地の箱にお財布を梱包してお届けしていたのですが、やっと少しだけ本格的なブランドっぽくなってきたような気がします。
BRUSHのお客様にはギフト用で買われる方も多いので、よりギフト感が増すのではないでしょうか!?
他にもちょいちょいわくわくする仕掛けを検討中…。
それはまた後日。
さて、タイトルのセミオーダーの話題に入らせて頂きます。
BRUSHでは現在、型紙からのオーダーは窓口を設けていないのですが、たまーにお問い合わせをくださる方がいらっしゃいます。
境界線が曖昧ですが、元の形ありきでポケットを1つ増やすなどの簡単なセミオーダーでしたらやらせて頂いております。
今回は、お客様が作りたいイメージのラフ画を送って下さいました。(お客様より許可を頂いております。)
下は長谷川が書いたやつです。
「あーでもねぇ〜こーでもねぇ〜」とお客様と共に悩み、形についてご相談に乗らせて頂いた結果、下の構造に落ち着きました。
開いて左側にカードポケットが3つ、カードポケットの裏はパカパカ開くようになっており、札を挟める「あおり」を兼ねています。内装はそれだけの至ってシンプル構造。
ベースはこちらのマネークリップです。↓
お客様曰く、「とにかく無駄を削ぎ落としたシンプルな札入れが欲しい」とのこと。マネークリップについている札バサミの金具もいらないとのことでした。
早速作っていきましょう!!
まず、お客様のラフ画から数値を考え、製図を書き、画用紙を型紙にして模型を作ります。
カードや札の収まり具合、縫い順などを確認するためです。
定番として販売しているマネークリップでベースとなる数値はできているので、ここはすぐに合格でした。
長谷川の勝手な判断で、右下に札を止めるためのあおりパーツを追加してお客様へ画像を送らせて頂いたのですが、丁重に却下されました。笑
お札が財布からはみ出さないようにとご提案させて頂いたのですが、「お札をしまう手間が増えるのでいりません!」とのこと。
…なんて男らしいんだ!!!
ここでお客様の趣味趣向がなんとなく理解できましたので、「それならとことんシンプルにいきましょう!」と、長谷川も1人でアツくなりました。笑
使う革と、それに合わせるファスナー、糸の色を選んで頂きました。
今回はブライドルレザーのネイビーに、ダークネイビーのファスナーと糸で決定です。
表情がある革ですので、他の色味は抑えてスッキリと仕上げるのが目標です。
パーツの切り出しと下ごしらえ。
今回使うブライドルレザーは、イタリア産のベンズ(牛の背中の革)を姫路の職人が仕上げた“半国産“のブライドルレザーをセレクト。
革の種類×形の相性ってあるんです。この革にはこの形が合うなーとか。
オーダー品は完成するまで出来栄えがわからないのでいつも不安なのですが、今回の革は届いた段階で「あ、これは大丈夫だな。」と安心できました。
ブライドルレザーのネイビーはエレガント、カジュアル、メンズライクな雰囲気がぷんぷんなので、今回作るようなシンプルで男らしい形にはぴったり合いそうです。
そして、完成品がこちら↓↓↓
いやぁこれは間違いないでしょう…。笑
模型で確認した甲斐もあり、ステッチワークもバッチリです。
正直、想像以上にかっこよかったので長谷川が欲しくなりました。
後日談ですが、お客様にも大変ご満足頂けました。ありがとうございました!
大変だけど、たまにはオーダーもいいなぁ。
定番品を作っているのとは違い、とても勉強になります。
仕上がりが良すぎたので、この革でマネークリップも作ろう…。笑
以上、BRUSH長谷川でした。