喜捨
ラオスの世界遺産都市ルアンパバーンでは托鉢(たくはつ)を見ることができる。
托鉢(たくはつ)
僧が修行のため、鉢(はち)を持って、家の前に立ち、経文を唱えて米や金銭の施しを受けて回ること。
出家者の修行形態の一つだ。
ルアンパバーンでは、朝5:30くらいから始まるんだが、静かで澄んだ空気の中、オレンジの衣装に身をまとった僧侶達が歩いている光景は幻想的だ。
仏教国ラオスでは、男性は一生に一度は出家して僧になる慣習がある。
出家期間は各々の事情に合わせ、1週間〜数年単位が多いらしい。少年期に行う人が多いため、この托鉢も背丈が小さい僧侶が多い。
僧侶にお布施を渡すことを「喜捨(きしゃ)」と言う。住民は自宅の前に立ち、少しずつお米などを渡している。
喜捨体験
ちなみにこの喜捨は観光客も体験することができる。僕も体験してみた。
動作としては、手に持ったお米を僧侶の壺に入れる。それを繰り返す。
ただ、それだけと言えばそれだけだ。
でも、なぜか自然と背筋が伸びる。
感謝の念のような心が洗われるような不思議な感情が湧き上がってくる。
施しを与える側として貴重な体験をさせてもらった。
日本に住んでいると宗教って日常生活に根付きすぎて、意識することはあまりないが、海外を旅していると嫌というほど宗教と出会う。
キリスト教、仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教。
宗教について全然知らないことを痛感し、勉強した。宗教が見えてくると旅も一段と面白くなった。現地民の日常生活から見えてくることも増えた。
世界はまだまだ知らないことだらけだ。だから面白い。
托鉢が終わると、活気に満ちた朝市が始まっていった。