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あのたび -マレー語に慣れる-
日本を船で出発してから中国・ベトナム・カンボジア・ラオス・タイと巡りマレーシアで6カ国目となった。マレーシアというと、沢木耕太郎の小説『深夜特急』の舞台となるマラッカという街のイメージしかない。
陸路で国境を越えてコタバルへ来たが、どこか町並みはのっぺりとしていて他の国々のような喧騒はない。東南アジアとして想像する猥雑さや活気というものが感じられない。悪い意味で豊かな都会の国というイメージ。
水は1.5Lで0.7RM(≒21円)と安い。ネット屋があり1時間2.5RM(≒75円)。元会社の同期に子供が生まれたという報告を読む。おめでとう。
2003年当時はまだスマホがなく、町にあるネット屋に行きインターネットで検索するというのが一般的だった。しかしマレーシアの旅行情報は特に少なかった。
以前会ったミツオさんにTIC(ツーリストインフォメーションセンター)に行くと地元の情報を教えてくれるよと聞いていたのでコタバルで探した。が、金土は休みというやる気のなさよ。日曜に行くとスカーフを巻いた若い女性2人が親切にオススメの場所を教えてくれた。他に誰も来ないので暇そうだったのもあろうが。
島でいうと、プルフンティアン島とテイオマン島が良い。ビーチはメルシン、避暑には高原のキャメロンアイランドとのことだった。特にプルフンティアン島がとっても良いというので翌日から向かうことにした。行き方も親切に教えてくれた。Kuala besut Jeety という港へバスで行き、そこからボートに乗るのだそうだ
プルフンティアン島には、Plau perhentian kecil(小)とPlau perhentian besar(大)があり、翌日小さい方の島へ行くことにした。
マレーシアのビザは90日間と余裕があるのでこれまでのように移動の連続という旅をやめてのんびりしようと思った。コタバルにいた5日間で、ナシゴレン、ミーゴレン、ナシアヤム、ナシチャンプルなど食べながらマレー語に慣れるようにした。隣のインドネシア語にも近くだいたい通じるのだそうだ。
ナシはごはん、ミーは麺、ゴレンは焼き、アヤムは鳥、チャンプルは混ぜ。だいたいなんだかわかるようになってきた。KACANG(カチャン)はなんだろ?と頼んだら、あんこでした。
島へ行く前日コタバルのスーパーで食料や水を買う。島には何もないかもしれないからね。宿があることだけは調べてわかった。あと蚊の襲撃に備えて蚊取線香とマッチも購入。水着はベトナムで買ったものがあるので良し。これまで防犯意識がなかったが、ここで番号ロック式の南京錠を買った。カバンに装着する。
コタバルのスーパーではなぜか入店前に荷物を預けさせられる。番号札を持って店内で商品を購入したあとで外で返却してもらえる。万引対策だろうか?
さて明日からは島だ。
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(つづく)