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あのたび -マレーシアからフィリピンへ船で入国-

 ラハダトゥ(LAHAD DATU)のミニバスステーションからサンダカン(SUNDAKAN)行のバンらしきものに乗る。3時間15RMはちと高い。乗り合いタクシーみたいなものだったのかもしれない。

 サンダカンの宿はエアコン付が30RM、エアコン無しが20RMのPenguinapan Malaysiaに。もちろんエアコン無しの部屋。ディスカウントは成功せず。スタッフに聞くとフィリピン行のフェリーは火曜発だとのこと。

 日曜日だったからかTIC(ツーリストインフォメーション)は閉まっているし本屋はやってない。国境超え情報やフィリピンの宿情報を手に入れたかったのだが。

 夜ナシ+ナス炒め+煮魚2.5RM+レモンティ1.3RM。部屋に戻り久しぶりにヒゲを剃る。旅行中はめんどくさいので基本ヒゲは伸ばしっぱなしである。カバンにはT字型のヒゲソリを1本入れてある。
 
 ちなみに何年かのち、インドに行ったとき空港の入国か出国チェックでハサミとヒゲソリと爪切りを有無を言わせず没収された。刃物の所持は許されないようだ。それに比べるとこの時の東南アジアの陸路海路国境では、それほどカバンの中身を調べられることなく通してもらうことができた。

 寝るときにゴキブリ2匹を見る。安宿ではよくあること。それには慣れたが巨大なクモが壁を這っていてこれにはびびった。朝起きるとネズミが石鹸をかじっている。食べ物じゃないだろうに美味いのだろうか。おぞましい。

 朝はクッキーですませて昼はパン類5.3RM+オレンジジュース1.4RM。その中でバグダッドバーガーが揚げパンにいろいろ挟んだものでナカナカなボリュームで満足。

 手持ちの紙幣や硬貨を整理しようと両替したレートを計算する。ややこしいが、ポケット電卓に通貨換算機能がついていたのでそれを利用していた。

・1$=54.95₱(ペソ)
   =3.762RM(リンギット)
   =8345Rp(ルピア)
・1₱=2.183円
・1RM=31.898円
・1Rp=0.0144円

 TICでマップをもらい正確な船の情報を得る。マレーシアとフィリピン間の往復船のチケット代は250RM。約70$か、高いな。帰りはオープン(日時自由)というのはうれしいが、使うかどうかはわからない。他の国へ行く可能性もあるので。

 次は図書館へ行く。広くてきれいで涼しいが天井から雨漏りしているようだ。フィリピンのガイドブック(英語版)あり。読み漁る。20年前の当時スマホはなかったので、紙の情報が貴重だったのだ。

 その後TICですすめられた戦争墓地へ行く。太平洋戦争時に亡くなった方々のものらしい。日本人旅行者の多くがノートに名前を残していた。しかし日本人の墓は20程度。その他1000以上ある墓は中国人のもののようだった。夕方になり蚊の襲来に遭う。

 夜はナシチャンプル。屋台で蒸しもろこし、えび、鳥、茶で4RM。スーパーで水0.9RM+食パン2RM。←船内用
 
 翌朝5時起き、マンディ(水桶けで水浴び)して出発。セントラルバスターミナルから50¢のエアコンバスでKaramuntin Portへ。ゼリーケーキ50¢で買って食べる。朝早くからイミグレーションには人が多いが役人はたった一人で行列。外国人旅行者は自分ひとりだけ?のようだ。こんなルートで入国する奴はまあいない。たいていはマニラかセブへ飛行機で飛ぶ。

 イミグレから船へバス1RM。歩ける距離だよせこい商売。船内でパスポートに入国スタンプゲット。おそらく有効期限は21日ビザは不要だった。フリーランチがついているそうで、フライドチキンとゆで卵と米だった。フライドチキンというのに、文化圏の違いが出ているようだった。

 船内は寒すぎて腹痛で下痢になる。東南アジアのバスや船あるあるだ。座席が空いたので4つ分使って横になって寝る。頭に帽子と首にタオル、長袖着ても極寒の船内。

 夜9時半、9カ国目フィリピンのザンボアンガ(ZAMBOANGA)着。いつも長距離船は夜遅くに到着するので困る。令和の現代のように事前にネットで宿を予約ということができない時代だったからだ。

 幸いなことに夜までやっている店もある。パン1個2₱~と安く5個11₱(≒22円)でお腹を満たす。その割に何軒か歩きまわって聞いた宿は300~1000₱と高い。結局Embassy Hotel310₱に落ち着く。ファン、バス、トイレ付き。しかしシャワー出ず。

 24時間営業のダンキンドーナツがあったのであまりにも夜遅いときはそこで明かすのもよいかもと思った。

マレーシアルート
前半は左、後半は右

(つづく)


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