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あのたび -リンチャ島のコモドドラゴン-
バリ以東のインドネシアで最大の見所は、コモドドラゴンである。古代の恐竜の生き残りがコモド島に生息しているのだという。恐竜はさまざまな環境条件でほぼ絶滅してしまったのだが、コモド島は周りの海流の影響で外敵が近づきにくく昔のままの環境が残っているため現在まで生きながらえたのだという。
旅行中に出会ったミツオさんも一度訪れたことがあるそうで、その時の様子を聞いてみた。そこに泊まった人同士でお金を出し合いえさのヤギを買う。それを巣穴に放り込むとノッシノッシとコモドドラゴンがワラワラ出てきてアゴで噛みつき食い合う様子が見られるのだそうだ。残酷だが迫力のあるツアーだ。
朝起きてスンバワブサールからスンバワ島の東端サペへバスで移動した。10000Rp。とりあえずLosmen Muharaで一泊。20000Rp。さてこのスンバワ島の右隣りがコモド島だ。
しかしサペ周辺でコモド島へのアクセスを尋ねるが、現在はコモド島へのパブリックフェリーはなくなっているとのこと。青年が寄ってきて、もしどうしても行きたいなら100万Rp(≒14000円)でどうか?とふっかけてくる。さすがに高すぎる。60万Rpまで下がるがそれでも無理。ビーチへ行かないか?と誘われるがそんな気分ではない。ここまで来てドラゴンが見られないのか…
腹は減らず宿に帰る。途中で日本のベーゴマのようなコマ同士をぶつけあう遊びをしている少年たちがいた。
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朝八時半、サペを出発してコモド島をスルーしてフローレス島の西端ラブアンバジョーへ船で25000Rp。ラブアンバジョーでBAJO BEACH HOTELに泊まる。25000Rp。
宿のオーナーがコモドドラゴンのツアーがあるという。コモド島へは行けないがその東隣りのリンチャ島にもコモドドラゴンがいるのだという。島の名前にコモドが付いていないのだからそんなに期待できないだろうが、往復20万Rp(≒2800)でフェリー代宿代込み。しかし入場料、ガイド料、食費は別途。
前の日に100万Rpと聞いていたのでこれは破格。おそらく人生で二度とここに来ることはないのだから今、見られるものなら見ておきたい。と即OKした。
夕飯はナシゴレン5000Rp+スーパーで水+蚊取り線香5000Rp。
翌朝フェリーでリンチャ島へ。フェリーを降りて高床式のコテージ風の宿にとりあえず荷物を置く。コモドドラゴンは肉食で、なんでも毎年人間が食われてしまうという事故が発生しているらしい。宿の近くにもうろうろしているので夜は歩くなと注意される。建物内に侵入されないように建物は高床式で一階部分は空洞になっている。
さっそくトレッキングにくり出す。ガイドらしき現地人が棒状の槍のようなものを持って歩くのについていく。さっそく二メートルほどの一匹が鎮座しているのだが、全く動かないので彫刻か置き物にしか見えない。これほんものかなあ?と近寄っていくと、ガイドがボクの目の前の地面にザクッと槍を指す。あぶないから近づくなということか。
その途端、ドラゴンの足が前にビタっと動きこちらを威嚇する。おもわずびびって後ろにコケそうになった。本物だったのか。
それからてくてくと一時間ほど歩くのだが、暑いのかなかなか出てこない。合計五匹ほど発見したがみな眠そうだった。ミツオさんが言っていたような、ヤギをえさにして誘い出すようなツアーはなかったが、とりあえずは本物のコモドドラゴンを見ることはできた。
その後、ボート代2000Rp+シュノーケリングセット10000Rpできれいな珊瑚も見た。
総評としては、恐竜と言うとティラノサウルスのような巨大なモノを想像していたが、コモドドラゴンはそれより小さく少し大きなトカゲかワニというくらいの印象だった。
現在スターバックスでコモドドラゴンブレンドというコーヒーを販売しているが、その絵のモチーフとなった恐竜をボクは実際に見たことあるんだよー、と言えるのが唯一の自慢だ。
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(つつく)