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乳がんの内臓転移と肝転移 肝転移が出現したときの対処法

乳がんに対する一般的な進行再発乳がんの臨床試験において、 無作為化の層別化因子(割り付け因子) もしくは結果のサプ解析で「内臓転移のあり・なし」が取り上げられます。

この場合の内臓転移は肺転移または肝転移を指します。
この2つを同列に語ってよいのでしょうか?

少々古いデータですが、フランスの後方視的コホート解析では、肝転移で再発した患者さんの平均生存期間は13.0カ月でしたが、 肺転移の場合は26.0カ月でした。(今はこのデータよりは成績が良いですが)

肝転移の存在は進行乳がん患者さんにおける死亡リスクが急激に上がる印象があります。

さらに, プラクティスにおいて肺転移は肝転移に比し, 腫瘍量減少を兼ねた切除生検も施行しやすく,これが予後に寄与する可能性もあります。
肺転移はまだまだ治療の猶予がある印象です。

臨床試験の結果を紐解く際、 必ずしも内臓転移等イコール肝転移ではないことを明記すべきです。

実臨床においては肝転移は高リスクグループであることを意識すべきです。

肝転移が出現してきた場合は患者さんも 医師も考え方を変更する必要があります。

ここで、きつい抗がん剤とか新薬を試す医師がいますがこのような医師からは離れた方が良いでしょう。(サブタイプの誤差は入りますが!!!)

セカンドオピニオン使い時です。同じ病院で主治医の変更を申し出るのも良いでしょう。ベテランの医師に変更してもらってください。

肝転移が出現してきた場合は出来るだけ副作用のないマイルドでQOLを保てる薬を使うべきです。(しかし、決して薬をやめてはいけません。)

ベテランの医師でないと理解できないことと思います。肝転移が出現してきた場合は出来るだけ副作用のないマイルドでQOLを保てる薬を使う方がトータルで考えると幸せな楽な経過が待っています。


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