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ドセタキセルの爪障害対策


11月5日 の記事からの引用です

乳がん術後化学療法 あるいは乳がん術前化学療法を施行する方も多いと思います。AC EC等のアンスラサイクリン系抗がん剤とタキサン系抗がん剤を施行することが標準です。
タキサン系抗がん剤はドセタキセルかパクリタキセルを施行します。ドセタキセルは3週に一度 パクリタキセルは毎週12回です。
前回はパクリタキセルの方が楽ですよとお伝えしました。しかしお仕事の関係上ドセタキセルを施行している人も多いと思います。
ドセタキセルの副作用である浮腫についてです。

浮腫は四肢の浮腫、胸腹水、心嚢水などの体液貯留がおきます。予防としてステロイドを使いますが、できたら適宜利尿薬を医師にもらってください。予防的に使った方が浮腫は抑えられます。そうしないとどんどん膨らんできます。
しんどい時は遠慮なく医師に言って延期しましょう。
抗癌剤の少しの延期は問題ありません。

11/5

ドセタキセルの副作用対策です。ドセタキセルで困るのは白血球減少 脱毛
浮腫(体重10KG増える人もいます。)下痢 倦怠感等です。
今回は見た目で酷い爪障害です。

辛い爪障害



抗がん剤で生じる爪への副作用の症 状は、変色や変形、薄くなる、剥がれるなど、見た目の変化から痛みを伴うものま でさまざまです。
タキサン系の薬では爪に筋が入って凸凹した状態になる副作用が高頻度で出ます。このような抗がん剤の治療期間中は、爪や手の皮膚が乾燥しないように、手洗い後や入浴後にクリームや爪用オイルをやさしくマッサージするように塗り、保湿するようにしましょう。爪が浮いたり凸凹になったりしている時は、服や物に引っ掛かって爪が割れやすいので注意が必要です。爪に変形の症状が現れたら、マニキュアや液体絆創膏を塗ると、ひび割れなどから爪を保護することができます。変色が気になる時にもマニキュアを塗るとよいでしょう。マニ キュアは自分の好きなものを使って構いません。除光液を使う場合は、爪への刺激となるアセトンが入っていないものを選んでください。水溶性マニキュアなら、 消毒用アルコールだけで落とすことができるのでおすすめです。ネイルサロンで施術を受けることも問題ありませんが、ジェルネイルはおすめできません。ジェルネイルは爪の表面を削るので、化学療法中は爪の障害や感染症が生じやすくなってしまうからです。爪を保護する方法として、伸縮粘着包帯を指に巻く方法もあります(写真右)。絆創膏などよりも粘着力が低いため、貼り換えが簡単で爪への負担もありません。伸縮粘着包帯はドラッグストア や百円均一ショップでも購入できます。


爪ケア

ドセタキセル施行中の人で手足の爪がオレンジ色に変色し、ジュクジュクした浸出液が出たり出血したりして強い痛みを生じる人が2~3割います。ひどくなると爪が剥がれてしまう人もいます。近年、そういった重い爪の症状は冷やすことで予防できることが分かってきました。当院では、爪がオレンジ色に変色 する初期症状が出た患者さんを対象に、 抗がん剤の点滴投与中にフローズングローブとソックスで手足を冷やし、重篤な爪の障害の予防を図っています(写真右)。フローズングローブ・ソックスを使うようになってから、爪に重い副作用 が出る患者さんはかなり減りました。最初から冷却して副作用を予防したいと考える患者さんは、自分で工夫した保冷グローブなどを持ってくる人もいます。通院治療センターではそういった持ち込みにも対応しています。なお、化学療法中に生じた爪の変色、 変形は、抗がん剤の投与が終われば、手の爪は半年、足の爪は1年ぐらいで元通りに再生します。
簡単なのは自分で氷を持って行って握っておきましょう。要するに手先 指先をひやして抗がん剤の濃度を下げるのです。


グローブ





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