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トロデルビが承認   しかし新薬には注意して下さい

 トロデルビ の申請が通りました。トロデルビの⼀般名はサシツズマブ・ゴビテカンという薬剤です。マブと⾔う名前が⼊っているので、抗体薬の⼀種です。

トロデルビは、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)の治療薬です。この薬剤は、抗体薬物複合体(ADC)と呼ばれる薬で、がん細胞を攻撃し、治療の成功率を⾼めることが期待されています。ここでは、トロデルビがどのようにしてTNBC に対して作⽤し、その治療法としての意義と注意点をお話します。

1. トリプルネガティブ乳癌とは

トリプルネガティブ乳癌(TNBC)は、乳癌の中でも特に予後が悪いタイプです。エストロゲン受容体(ER)陰性 プロゲステロン受容体(PR)陰性 HER2受容体陰性です。これらの受容体が陰性であるため、ホルモン療法やHER2 を標的とした治療が効果を⽰さないのがTNBC の難しい点です。そのため、化学療法が主な治療法として⽤いられてきました

2. トロデルビの仕組み

トロデルビは、抗体薬物複合体(ADC: Antibody-Drug Conjugate)という新しい治療薬剤です。ADCは、がん細胞をターゲットとする抗体に、細胞毒性を持つ薬剤(化学療法剤)を結合させたもので、効率的にがん細胞を攻撃することができます。これはエンハーツやカドサイラと同じタイプの薬剤です。

具体的には、トロデルビはトロポ2(Trop-2)というタンパク質を標的とします。Trop-2は多くのトリプルネガティブのがん細胞表⾯に過剰に発現しているため、がん細胞を特異的に狙い撃ちすることが可能です。この薬剤は、抗体部分がTrop-2に結合し、その後結合したがん細胞に薬物が内部に取り込まれ、細胞毒性を発揮します。

3. 臨床試験と有効性

トロデルビの試験は、ASCENT 試験です。フェーズ3 の臨床試験です。この試験では、標準的な治療法と⽐較してトロデルビの有効性が評価されました。試験結果によると、トロデルビを投与された患者は、無増悪⽣存期間(PFS)と全⽣存期間(OS)が有意に延⻑されました。
難治性のTNBC患者に効く事を願います。

トロデルビは、これまで治療の選択肢が限られていたトリプルネガティブ患者さんの新たな選択枝です。

しかしいつも言っているように新薬には飛びつかないようにしてください。思わぬ副作用もあります。エンハーツも副作用は酷かったです。
主治医の先生は使いたがるでしょうが主治医の経験値が上がってが安全です。その病院の第一号は危険です。

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