サンアントニオ乳癌シンポジウム速報-オラパリブの効果は維持される
12月10日から13日に世界最大の乳癌シンポジウム サンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS 2024)が開催されています。
そこで発表されたBRCA1/2変異を有するHER2陰性の再発リスクが高い早期乳癌患者さんの試験の結果発表です。OlympiA試験長期成績です。
参考に2024/8/8の投稿をお読みください。
生殖細胞系列にBRCA1/2変異を有するHER2陰性の再発リスクが高い早期乳癌で、術前または術後化学療法を行い、さらに局所療法が完了した患者さんにPARP阻害薬オラパリブを術後療法として投与することで、プラセボの投与よりも浸潤性疾患のない生存期間(IDFS)、無遠隔転移生存期間(DDFS)、全生存期間(OS)が改善する効果が長期観察でも認められることが明らかとなりました。
フェーズ3試験であるOlympiA試験の最初の患者さん登録から10年たった観察期間中央値6.1年(最長9.6年)の結果判明しました。
今回発表されたのは、データカットオフを2024年6月5日とした事前に規定された3回目の解析の結果。長期観察でもDFS、DDFS、OSの改善効果は維持されました。
術後1年オラパリブ投与での効果は長期にわたっても維持されるようです。生存の延長が確認されました。
HBOCの方々にはよい発表でした。
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