Stable Diffusion拡張機能「Regional Prompter」の活用例
Stable Diffusion WebUIで、複数人を登場させ、かつ、それぞれの人物に異なる特徴を持たせる方法のひとつに、拡張機能「Regional Prompter」の活用があります。
ここでは、Regional Prompterを活用した生成例、特にLoRA(Low Rank Adaption)と併用する事例について、設定上の注意も含めて述べます。
Regional Prompterについて
本記事では、Regional Prompterの説明や使用法については言及を省略します。
Regional Prompterの開発者(Hakomikanさん)による解説が、同アプリのgithubリポジトリ(下記)のドキュメントに含まれています。
インストールは、Stable Diffusion WebUI(froge版含む)の「Extentions」の「Install from URL」に、Regional PrompterのgitリポジトリのURLをあてはめ、「Install」ボタンを押します。
似た機能に「Latent couple」がありますが、以下の解説によれば、Latent coupleが分割した画面ごとにU-Netを用意するのに対し、Regional Prompterは1つのU-Netの各階層にAttention coupleを設け、そこに各分割画面のプロンプトを入力します。そのためRegional PrompterはLatent coupleに比べ、計算量の削減や画像の一貫性が期待できます。
Regional PrompterでLoRAを使い分ける際の注意点
Regional Prompterの分割領域ごとにプロンプトだけでなくLoRAも使い分ける場合には、原稿執筆時点で以下の2つの注意点があります。(のちに変わる可能性あり)
WebUIのForge版には未対応(オリジナルのAutomatic1111版のみ対応。LoRAを使わなければその限りでない)
拡張機能の「Generation Mode」は「Latent」にチェックを入れる(下の設定画像を参照)
生成例
AI古着LoRA(Stable Diffusion 1.5)
AI warriorさん(Xアカウント:@AIwarrior0808)の開発したStable Diffusion 1.5向けAI古着LoRAを利用させていただきました。
AI古着について詳しくは次の記事をご覧ください。
以下は、古着No.004と005をそれぞれ着ている2人の女性が並んでいる画像です。
生成方法
画面を縦に2分割し、各々の領域で独立のプロンプトを作用させるようにします。
(Regional Prompterの設定)
(プロンプト)
画面共通、左分割、右分割の各プロンプトをBREAKで分けます。
AI氷の天使(SDXL)
ヴァーチャル・モデル企画VIRDEL_10「AI氷彫刻フェス」のための作品の一つで、SDXLで生成しました。
この画像では左半分のみ氷彫刻になるように、SDXL用氷彫刻化LoRA「Ice」を用いています。SDXLではLoRAを使わないと、氷でなく雪の彫刻になってしまいます。
生成方法
Regional Prompterの設定は、AI古着LoRAと同じです。
プロンプトは以下のようにし、画面共通、左分割、右分割の各プロンプトをBREAKで分けます。
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