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#26 【日本人よ、 Dan Vasc を聴こう】 The Music Of The Night (ザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト)

昔、テレビドラマ版の  The Phantom Of The Opera  (ザ・ファントム・オブ・ジ・オペラ : オペラ座の怪人) を観た。


無名の歌手クリスティーヌに光るものを感じた怪人は、夜な夜な誰もいないオペラ座で歌の指導をする。
初めは戸惑っていた彼女も、次第に怪人を信頼していく。
ある日、彼女は彼の顔を見たいと言い、ためらう怪人に、
「大丈夫よ、マエストロ (先生)。私はあなたの顔を見ても、怖がったりしないわ」
と微笑む。
愛する人のその言葉に意を決し、怪人が仮面を取ると … クリスティーヌは恐怖のあまり顔を引きつらせ、そのまま失神してしまう。
横たわる彼女を前に、崩れ落ちそうになりながら立ち尽くす怪人の背中 … 。


Dan Vasc  (ダン・ヴァスク) による 2018 年3月のこの動画を初めて鑑賞したとき、私は怪人のあの背中を鮮明に思い出した。

「君だけが私の音楽に翼を与えられるのだ。私が "夜の音楽" を作る手助けをしてほしい」
と歌うダンの声・目・表情・仕草から、怪人のクリスティーヌと音楽に対する深過ぎる愛情も、内在する孤独や狂気も、全て伝わってくるような気がした。

ダンはいつも歌詞を十分に吟味・解釈し、自分の中に落とし込んでから、それを声に乗せるという。
それが功を奏してか、私には "怪人を演じている" というより、まさに "怪人そのもの" に見えた。

そう感じたのは、どうやら私だけではなかったらしい。

「今までこの曲のいろんなカバーを聴いてきたけど、ダンのバージョンが最高の出来だと思う」
「このパフォーマンスは、彼が何でも歌うことができる、YouTube で1番多芸なシンガーだという証明だ」
「ブロードウェイが彼を待っている」
など、コメント欄は世界中からの熱いメッセージで溢れている。





🔷The Music Of The Night  …  イギリスの作曲家   Andrew Lloyd Webber  (アンドリュー・ロイド・ウェバー) による、ミュージカル『オペラ座の怪人』(1986 年) の楽曲。




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