【父の日】
ファーストフードに憧れてた高校生
出来たてアッツアツ
揚げたてポテトの香ばしいにおい
友人たちの ハンバーガーセット
憧れていた
友人たちと同じテーブルに
僕ひとり オヤジの作った 弁当包み を並べた
蝶にもなれない ダンゴ結びに覆われた不布が
少しだけ湿っていた
蓋を開けるとオールブラウン
(弱っちぃラグビー同好会のようだ)
無機質なアルミホイルで仕切られ
いや仕切りにもならず…
弱々しく横たわる
何かの汁が どこかの国ように
隣の白飯に侵略していた
(東側はほぼ茶色)
父が空に引っ越して、もう何年だろう
今でも父の作った
茶色い 冷たい弁当 を思い出す日
決まって胸が熱くある
#お弁当
#ファーストフード
#父の日