蒸ノ湯（ふけのゆ）
八幡平の大物秘湯『蒸ノ湯』（ふけのゆ）をご紹介しよう。蒸ノ湯は八幡平で最古の湯、そしてかつてはこの地で最強の湯治場であった。
【蒸ノ湯温泉（ふけのゆおんせん）】
八幡平最古の湯治場といわれる。八幡平の山腹、八幡平アスピーテラインから少し離れた谷合い標高1,100 mに位置する。今からおよそ300年前、宝永年間の開湯と言われる。かつては湯治場も存在したが、1973年（昭和48年）の土砂崩れで崩壊し、現在は存在しない。
[走行データ]
ルート 藤七温泉彩雲荘 →八幡平山頂レストハウス→大深温泉 →蒸けの湯
距離 10.9km
最大標高差 473m
平均斜度 全体-2.5% 上り7.7% 下り7%
獲得標高 上り245m 下り512m
藤七温泉と大深温泉という名湯を巡ったのち、本日の〆の湯として、これまた名湯の誉れ高い「蒸けの湯」へ向かっている。
坂を下っていくと、湯けむりが盛大にたちのぼっている。
これか！
蒸ノ湯に着いた。登山者・ハイカーの基地にもなっているようだ。
バスの時間が50分後に迫っている。速攻で日帰り湯の受付を済まして。
あの有名な露天の湯へと急ぐ。
いざいざいざー。（良い子は廊下を走ってはいけません。）
いざ露天・・・あれ。例のあれと違うんちゃうか。
内湯の更衣室にもどって、湯上りにパンツを履いていたご年配の方に聞いてみた。
「よくテレビにも出ている例の有名な野天風呂はどこでしょうか。」 すると、「あれは外だ。玄関を一回出て5分ぐらい行くとある。登山道沿いに順に女湯、次に男湯とあるが、もっと先に行くと混浴の野天風呂と樽風呂が四つある。樽風呂は手前のがアツ湯でいい。奥はヌルくて底に泥がたくさん溜まっていてちょっといけない。」と教えていただいた。なお、あまりに丁寧でゆっくりとした説明であったため、この情報量を仕入れるのに既に5分以上経過していた・・・。急げ！
なんだ、こっちだったのかい。ブロンプトンで乗り入れなかったが、ここは敷地内ではあるものの登山道でもあるので問題なかった。例の野天まで500メートル以上あるので乗って行っても可である。ブロ乗りの方はそのまま乗り入れてください。
ご老人の言葉に従って、女、パス。
男、パス。
目指すは、最奥にあるあれだろう。今は誰も居ないよとおっしゃっていた。
誰も居ない！
15秒で脱衣。かけ湯をして入湯。
確かに桶四つ。おじいさんは手前のに入れといっていたな。アドバイスに従って手前の樽にドボーン。
超極楽極楽。
大きな露天にも入ってみた。最高の秘湯体験だ。
露天風呂の真横が登山道である。気をつけなければならない。うっかり仁王立ちをしていたら、下山してきたオジサン、オバサンに全裸を見られてしまった。
14:58発 田沢湖駅行きの最終バスで輪行だ。
充実の秘湯体験であった。
（八幡平の秘湯めぐり 完）