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4月特別対談 にしなりこども食堂 川辺さん

日時:4月11日13時 名称:4月broker特別対談イベント トピック:貧困問題

10年前、西成区のこどもたちは学校の先生にもどうすることも出来ないくらい荒れていた。お互いの肩が触れただけで大喧嘩するくらいの、漫画みたいな展開が繰り広げられていた。
そこに住むこどもたちには、それぞれ様々な家庭環境で育ち、様々な問題を抱えている。
しかし、彼らには生きる力があり、可能性をひめているのだと。
そのこどもたちにとって家庭・学校に次いで第3の居場所を作りたいと。
そのこどもたちに手を差し伸べたいと、一人の女性が立ち上がった。

彼女の名前は川辺康子。
西成チャイルドケアセンターの理事長を務め、地域の行政やこどもたちからの絶大な信頼を博している。
そんな彼女にbrokerの特別ゲストとして出演していただけた。
こども食堂は食堂をやっておらず、もともとこどもたちの居場所をつくる「こども広場」というものとして運営されていた。
しかし、そこでは何も変わら無いと考え、誰しもが感じたことのある空腹時の心の持ちように着目した。
空腹時になると、イライラすることもあるし、余裕がなくなってくることが多いとの彼女の原体験から“食堂”という形になったそうだ。

やはり、こども食堂をするにあたってたくさんの苦労や変化があったという。
何度もやめたい時期があり、その度に激怒することも虚無感もあったそうだ。
うまくいかないことの繰り返しだったが、時間が経てば「次は何しようか?」とワクワクしていたという。
長く続けるうちに、地域の教員が定期的に訪問したり、ママさんや年上の子が下の子に社会勉強を教えるといったことが起き、たくさんの人が遊びに来てくれるようになった。
こどもたちはたくさんの人と触れ合うことで、人との付き合い方やいろんな価値観に触れ合え、徐々に変化していったという。
普段から考えることは人間誰しもあることだ。でも、考える時間より行動する方が彼女の性に合っており、その行動が今のにしなりこども食堂を作っているんだということが、話の中でひしひしと感じた。

最後に、印象に残った言葉がある。
こどもやその親からお金を貰わず0円でこども食堂をしている状況で、「こどもにお金を貰わないことは良いけど、親にお金もらわないと、その人のためにならないし、努力が足りない」という背景がある状態で出た言葉だ。

「依存しても良いんじゃないの?誰にでも優しくなれる世界でも良いんじゃないの?」

人の人生は依存関係で成り立っている。誰にでも”人には分からない状況”がある中で、価値観を押しつけずにただその人にやさしくする。そんな社会に共感した。

にしなりこども食堂のこどもたちを連れて、海にいきたいという。そこで、brokerでこどもたちと一緒にゴミ拾いをしたり、フェスを開催するなど、一緒にアクションしていけないか?


いや、しよう。

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