この世は合理と人情で回っているという話と、人に説明する時に必要な作業について

はじめに

この世は合理と人情で回っているんだなぁと思った話と、人に上手く説明するための個人的な知見を記します。

この世は合理だけで回っていると思っている時代もありました

この世は合理だけで回っていると、本気でつい最近まで思っていました。

合理的にシステム化された環境である義務教育~高校~大学~大学院を経て、ひとたび社会に出てみれば(筆者に関しては)実に自由な世界が広がっていました。
そして、自由とは合理では回らないものです。
なぜならば、生理的欲求に従って死なないことを目指すだけならば数日に一度飯を食い、寝て、起きるだけで良いのですから。

筆者は合理の奴隷として社会で生きるつもりでしたが、自由といざ向き合おうとすると多大な苦しみがそこにはありました。
なぜならば、筆者は人情を排して生きてきましたから、人に人情に基づく愛や善意を求めない代わりに、人に愛や善意を与えないような物の考え方が習慣になってしまっていたからです。

おそらく、人にとって相互に愛や善意を与え合う行為というのは、非常に重要な行為なのでしょう。
そのために生きていると言っても過言ではない。

あくまで、合理は手段であって人情による愛や善意を与え合うための手段に過ぎない。
例えば、好きな人の前では手間暇を掛けてお洒落をすることも「その人にお洒落して来てくれたことに喜んで欲しい」という愛や善意から来る動機があるからでしょう。

筆者には、自分の言動や振る舞いによって相手にどう感じて欲しいか?という自己問答を行う習慣がまるで無かったのです。
書いてあることを、ただ実行する。機械と大差ない。

それでも、筆者には辛うじて人間らしい感情が残っていたのか孤独に過ごす期間は非常に苦しみました。
故に、無機質なPCの前でこうして誰かに向けて、筆者は何かが伝われば良いと拙文を連ねているのです。

人に説明する時に必要な作業

調べ事をしていた時に得た知見です。

同じことについて調べていても、記事によって異なる説明が為されていることに気付きました。
ある説明は分かりやすく、別のある説明は分かりにくいと感じました。
そして、この違いは何だろう?と疑問に思いました。

結論から述べると、筆者が馴染みの深い言葉を用いた説明の方が分かりやすかったのです。

それでは、次は筆者が「誰か」に「何か」を説明をする際、どうすれば分かりやすく説明できるでしょうか?

以下に作業手順を示します。

  1. 説明対象の「誰か」について、以下の要素を調査・列挙する

    1. 「誰か」は何をしたいのか?

    2. 「誰か」は何に詳しいか?

    3. 「誰か」は何に詳しくないか?

  2. 説明すべき「何か」について、以下の要素を推測・列挙する

    1. 「誰か」は「何か」の何に関心があるのか?

      1. 【「誰か」は何をしたいのか?】と【「誰か」は何に詳しくないか?】をもとに推測します

    2. 「誰か」は「何か」の何に関心がないのか?

      1. 【「誰か」は何に詳しいか?】をもとに推測します

  3. 説明すべき「何か」について、以下の要素を推測・列挙する

    1. 説明で登場すべきキーワード

      1. 【「誰か」は何に詳しいか?】と【「誰か」は「何か」の何に関心があるのか?】をもとに推測します

    2. 説明のロジック

      1. ここは基本的には気合いで(細かすぎず乱暴すぎない説明の粒度は【「誰か」は何に詳しくないか?】をもとに推測します)

  4. 説明する

例として、以下を示します。

  • 説明対象の「誰か」:=非理系の中3の学生A。学生Aは数日後に控える期末試験で高得点を取らないといけないが、因数分解に苦手意識があり、計算ミスをよくやらかしてしまう

  • 説明すべき「何か」:=因数分解(の方法と、計算ミスを防止する方法)

この例に対する、説明の手順の一例を以下に示します。

  1. 学生Aについて、以下の要素を調査・列挙する

    1. 学生Aは何をしたいのか?
      →期末試験で高得点を取りたい

    2. 学生Aは何に詳しいか?
      →(おそらく)日本語に詳しい

    3. 学生Aは何に詳しくないか?
      →数学

  2. 説明すべき因数分解について、以下の要素を推測・列挙する

    1. 学生Aは因数分解の何に関心があるのか?

      1. 極限まで楽をして期末試験で高得点を取る方法

      2. 数学のことを考えて滅入る気分から逃れる方法

    2. 学生Aは因数分解の何に関心がないのか?

      1. 因数分解含む数学全て

  3. 説明すべき因数分解について、以下の要素を推測・列挙する

    1. 説明で登場すべきキーワード

      1. 配点

      2. 効率

    2. 説明のロジック

      1. 受験期である中3の期末試験において、因数分解は配点が低い可能性がある

      2. よって、過去問が入手できるなら入手して因数分解の配点割合を確認して欲しい

      3. 配点割合が目標得点を取る上で影響が低く、捨てて問題ないなら、効率のため捨てて構わない

        1. この場合、ここで説明が終わる

      4. 配点割合が目標得点を取る上で影響が高く、捨てられないなら嫌でも因数分解の対策をしなければならない

      5. 以降、因数分解の説明

  4. 説明する(割愛、会話主体を想像して欲しい)

といった感じで、因数分解そのものの説明よりも相手の関心事についての話が冒頭に来ることになる。
よく考えたら当然のことなのだが、自分の言いたいことを先に言ってしまう人間は多く、筆者も同様である。

人に何かを説明しなければならない際に、ここに立ち返るようにしたいですね(自戒

おわりに

最近くっそ真面目な内容の記事を書いてる率が高い気がする。
次あたりはふざけた記事を書きたい。。

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