大山肇HJ Beans Brothers通信 VOL.82カトリーナ　　　2005/9/8

★故郷が水没した。

ニューオリンズにて修行中の後輩 ヒラタノリミツ君から

 2日程前に連絡をもらった、テキサス州のホテル
から電話をしているとのこと。 涙がでた。

台風が過ぎ去り まもなく 水が襲ってきた。電気、水道、ガスは
止まった。

逃げる準備をして 高台に駐車した車を取りに行ったら すでに
沈んでいた。ダウンタウンまで 走れる道を探して チャリでいっ
た。

避難所であるスーパードームにたどり着くと バスが何十台も待機
してた。

が、乗れなかった。ドームの中も もう一杯であった。

もうひとつの避難所のコンベンションセンター（大型会議場）にい
けば 街から出られるバスに乗れる との情報を得て 向かった。

が、そんな気配は なく、しかも 救援物資もなかった。

飲まず 食わず が2日間続いた。

食料品店を破壊して 得た 食べ物も すぐに 底をついた。
3日目に物資が届いた。でも 助けは 来なかった。

信じられないこと 見てはいけないこと 見ることができないこと
が 周囲では 起こっていた。

この場所にきてから４日後にヘリコプターで街を脱出し、ルイ ア
ームストロング空港へ向かった。何十時間も長蛇の列に並んで 乗
り込んだ飛行機はテキサスに降り立った。空港から コンベンショ
ンセンターに向かった。もう安全かと思ったら 避難所の治安が悪
かった。身の危険を感じたのでそこを 出て ホテルを探した。

まだ これは 夢なんじゃないか と 彼は言っていた。

命 あること に 感謝します。