我が家愛用の英国食器 ロイヤルウースター blush ivory ブラッシュアイボリーシリーズ
英国のホテルで日本の花瓶をベースに作られたランプが飾ってあり、とても上品で美しく魅せられました。
普段、和食器より薔薇の花や菫の花などの英国の食器に興味があると思っていましたが、海外にいると、日本の工芸品をうまく活用しているインテリアに惹かれる事が多く、日本の芸術の高さを再確認させられます。
それらは、薩摩や伊万里の影響で作られたものが多く、17世紀の頃より西洋諸国の王室では日本や中国の食器は憧れの対象であり、コレクションアイテムだったというのには驚きです。
1867年の江戸末期、日本がはじめてパリ万国博覧会に出展すると、空前の日本ブームが巻き起こります。植物をモチーフにした日本風デザインはアール・ヌーボーと呼ばれ、それは芸術、絵画、家具、ドレス、髪型、いたることろで影響を与えました。
食器にもその影響があり、形やデザインによって作られた年代や流行りが分かりとても興味深いです。
我が家のお気に入りの食器というより憧れの食器「英国製ロイヤルウースター のブラッシュアイボリーシリーズ」は日本の影響を受けたアールヌーボー時代に作られた歴史を感じるお品物です。
100年以上前のお品とは思えないほど綺麗な状態で出会えた事もとても嬉しかったです。
1890年代に英国の名門窯のロイヤルウースターはヨーロッパのアールヌーボー様式に触発されて、自然をモチーフに新しい磁器を製造します。それは貝殻や葉、花、木の幹など天然素材で作られたようなデザインで、最も人気のある形は、貝殻皿とバスケット、サンゴの柄の水差し、メロンの瓶、牙の水差しなどの装飾的磁器がアメリカの中産階級に人気がありました。
セピア色の下地にマーガレットやパンジー、勿忘草や菊などアーティストの手で飾られたフラワーモチーフにブラッドストーンで磨かれた金彩が光りとても優雅です。
ブラッシュアイボリースタイルは人気の為、偽装を防ぐための識別マークとデザインの特許登録番号「Rd No.」や作品の下側に書かれた小さな手書きのイニシャルで製造年など明確にマークされています。
現在でも製造年などの詳細が分かり、ロイヤルウースターとして販売されたことが確認できる確かなお品という証拠はこのバックスタンプにあるといってもいいでしょう。
1910年頃、船、電車、車など鉄、銅で出来た人工物に触発されより角ばったシャープで鮮やかな発色のアールデコが流行りだすと、1914年ブラッシュアイボリーの生産は終了しました。
形により様々なシリーズがリリースされていますが、私達が好きなシリーズは貝殻をイメージした小型のカップで、薄い質感に貝のエンボスが施されたシンプルなもの。軽くてしっかりした「品質の良さ」が確かに感じられる感触です。
ブロカント307ではアンティークの食器で日常が楽しくなるようなそんなアイテムをこれからもブログやショップを通じて紹介して行きたいと思います。
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我が家愛用の英国食器 Vol.2