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【昼を夕方に変える「魔法」…?】放送部 映像制作BasicTips #10

みなさん、こんにちは!なかちゃん です!
今回の「映像制作BasicTips」は前回の続きのお話です。
読んでいらっしゃらない方はぜひ読んでみてくださいね…!

では早速、今回の内容に入っていこうと思います!

0.前回のあらすじ

前回お話したテーマは「『映像の雰囲気』を作るポイント」でした。
映像の色味を調整する理由には、大きく分けて2つあってね…なんて話をしました。まとめるとこんな感じ。

カラーコレクション」:映像を見やすく、正確な色に見えるように調整する、いわば「補正作業」。
カラーグレーディング」:映像の雰囲気や時間帯を作り込むために調整する、いわば「演出手法」。

では、今回はもう少し具体的なお話をしていきます。

1.今回のテーマ

今回のテーマは「昼を夕方に変える『魔法』…?」です。

前回のコラムの冒頭で、昼間に撮った写真を夕方っぽく調整したものをお見せしました。一応、もう一度載せます。

スライド2

ここに対して、具体的にどんな機能を使ったのかというお話をしていきたいと思います。
なおnoteなので、説明にはすべて写真を使っていますが、映像でもほぼ同じことが言えますので、そのまま落とし込んでくださいね。

2.「ホワイトバランス」って?

まず、どうやって色味の調整をするのかというお話をする前に、皆さんに1つ知っておいてほしい機能があります。

それは『ホワイトバランス(WB)』というものです。

「ホワイトバランス」とは、一言で表すと「映像内で、白色を正しい白色に見せるための機能」です。

…なんのこっちゃ。ですよね。
頑張ってわかるように説明してみます。

そもそも、光というものには『色温度』と呼ばれるものがあります。

スライド4

これは光が持っている色を示す指標で、数値が高くなれば「青みが増す」低くなれば「赤みが増す」というものです。
当然、図に載っているように撮影環境によって、その場所の色温度は異なっています。つまり、赤っぽい環境の場所・時間帯もあれば青っぽい環境の場所・時間帯もあるということですね。

では例えば、青っぽい色温度の環境下で撮影を行うとき、撮影される映像をどうしても青っぽくさせたくないというときはどうすればいいでしょうか?

…そう!そこで使われるのが「ホワイトバランス」です!

スライド5

青や赤っぽく撮影されてしまう環境で「カメラで撮影される白色」「見た目上、正確な白色」に見えるように補正をするための機能がホワイトバランスです。これは撮影するカメラで設定したり、映像の編集ソフトで設定することができます。

実際に行われる挙動としては、青っぽく撮影されてしまった映像に対して、赤みを加えることで「見た目上、正確な白色」になるよう補正をかけます。
と、ここまでは「カラーコレクション」。いわゆる「補正作業」としてホワイトバランスを使う時の考え方でした。

では次に、このホワイトバランスを「カラーグレーディング」「演出手法」として応用する方法のお話をします!

3.「魔法」の使い方

ホワイトバランスが、どういう原理で映像の色味を補正しているのかがわかれば、応用の仕方は意外と簡単にわかります。

ホワイトバランスは、青みがかった映像であれば無理やり赤みを加え赤みがかった映像であれば無理やり青みを加えることで、普通の映像になる(つまり、白色が正確な白色に見える)ように補正をかけています。
この原理を応用すれば、普通の映像を赤みががった映像にしちゃうことだってできるわけです!

スライド6

もちろん、反対に普通の映像を青みがかった映像にすることもできます!

スライド7

このように「ホワイトバランス」がうまく使いこなせるようになると、映像の色味補正も、映像の雰囲気作りも、どっちもできるようになるわけです。

4.まとめ「魔法は習うより使ってみること」

ということで、2回に渡って「カラーコレクション・カラーグレーディング」と「ホワイトバランス」についてお話してきました。

出てきた用語を中心に、軽くおさらいをしておきましょう!
(果たして上手くまとまっているのかは疑問ですが…)

1.映像の色味を見やすく補正することを「カラーコレクション」と呼ぶ。
2.雰囲気を演出するために映像の色味を調整することを「カラーグレーディング」と呼ぶ。
3.「ホワイトバランス」とは、映像内の白色を見た目上、正しい白色に見せるために映像の色味を調整する機能。

今回のコラムでは、映像の色味を調整するホワイトバランスの理屈についてお話をしました!
とはいえ、実際の操作方法を教えられたわけではないですし、何よりそれを映像作品にどうやって落とし込むのかは皆さんのアイデア次第です!
実際に演出として「青みがかった映像」、「赤みががった映像」、それぞれをどんな場面・どんな雰囲気を演出するために使えば効果的になるのかな…そんなことを考えてみると、映像作品の表現の幅がちょっとは広がるんじゃないかな〜?なんて思ったりしています。

この魔法は使い方がわかっただけでは、使えたことになりませんからね…!

では、今回のお話はここまでです!
大変長く、難しくなりましたが、ここまで読んでくれてありがとうございました!

ご質問、ご感想などありましたら、記事のコメントやオンライン放送室のTwitter、個人のTwitter(@haldara709)にお寄せいただければ!(過去の記事についてでも大丈夫ですよ)質問には頑張ってお返しします…!

次回のテーマは…まだ未定です…(リクエストなどあればぜひ…!)
たまたま更新されたのを見かけたら、ぜひ読んでみてくださいね!では、また次回お会いしましょう〜!


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