バンダイナムコ3大アイドルコンテンツの今後②

長らくお待たせしました。続きかいていきます。

・アイカツ

3つの中で一番勢いがない作品。2024年4月時点で…
・地上波およびその他テレビでの放送なし
・新作の予定も現状なし
・2025年に行われるオーケストラコンサートが最後になる可能性
・雑誌等での取り扱いが激減していること
・オフィシャルショップは全店閉店→24年5月、秋葉原に再度オープン
という状態です。

他のアイドルコンテンツと比べて優れている点について「衣装のデザイン」が挙げられます。
現実世界と同様、衣装デザイナーが存在し、彼らとアイドルの交流により試練を乗り越えた先に、プレミアムドレスが待っているというのが定番の流れとなっています。
プレミアムドレスについては、レースなどの装飾がしっかり豪華に作られており、また色合いも明るいものから落ち着いた色まで様々です。
ノーマルドレスでも普段使いに対応したデザインになっているのが特徴です。またいずれのレアリティの衣装にいえることですが、羽など現実的にあり得ないものがついていることも多々ありました。これはアニメだからこそ実現できたことでしょう。

初代~スターズまではこの傾向が続いていましたが、フレンズ以降においてはそのデザインも質が悪くなり
プレミアムドレスなのに「プレミアム」感がなかったり等と問題続出。

以上の点から「衣装の細かなディテールの表現」「深みのある色合いの表現」、さらにアイカツが持つ音楽の「豊かな音の広がり」を実現するために
4K HDR製作(HDR:画面の最大・最小の明るさ(輝度)範囲を広げる技術)
これにより画質が強化され、他にも衣装の明暗・ステージ等の暗闇・照明の眩しさ等の表現が強化されます。
・カラースケールに「DCI-P3(BT.2020)」を採用
これにより従来の1677万色を上回る色(約10億色)の表現が可能になります。
最近ではBSの4K放送でも使われてきているため、今後様々な分野で採用されていくものと思われます。
・HDR規格には「Dolby Vision・HDR10」を採用
Dolby Visionは一部映画館でも使われている技術で、一般的なHDR規格となる「HDR10」よりも多くの明るさ・色の階調を表現できる規格です。
HDR10では1000nitsの表現が可能ですが、Dolby Visionではさらに上回ります。(2000~3000nits?)
・音響規格は「Dolby Atmos」を採用
世界中の映画館で選ばれる機会が増え、最近はスマートフォンやヘッドホンでも対応機種が増えています。
5.1、7.1サラウンドより多くの音を発することができ、立体的な音の表現ができます(例:真上、斜め上、斜め下)。

と、かなり高度な技術をもって製作されるべきだと思っている「シン・アイカツ(仮)」ですが、これをどこで放送・配信するかがカギになります。
結論から言うと「放送は行わない。動画配信サービスでのみ見られる作品」になった方がいいと思います。

その後7月半ば頃に「アイカツアカデミー!」が発表されましたが、こちらはアニメではなくVtuber活動がメインのようです。
さすがのバンナムも筐体の継続は困難だったのでしょうか、時代を考えて見切りをつけたともいえるでしょう。
なおタカラトミーが展開するライバル作品「ひみつのアイプリ」については、これまで通り筐体とアニメの展開が行われています。
どうやらプリティーシリーズに関しては、筐体を続ける力があったのかもしれません。

(7/27追記)
目指せ登録者数100万人だそうですが、かなり険しい予感がします。
その理由は、以前から存在する大手Vtuber事務所「ホロライブ」および第二の大手「にじさんじ」よりも知名度がかなり劣るうえに、同じバンナムのVtuber「ヴイアライヴ」も人気が今一つであり、そちらの二の舞になっても決しておかしくない状況になることが予想されるからです。
ほかに、最近台頭している中小のライバー事務所(ドットライブ、ななしいんく、ぶいすぽ、ReAcT等)、中にはライバーを専業としない企業がVtuberグループを結成したり(VEE(ソニー)、GEMS COMPANY(ディアステージ)等)する例もあり、それらがホロライブ並みの人気を得る可能性も少なからずあるでしょう。

・ラブライブ

アイカツと比べるとまだ勢いはありますが、最近では衰えが見えてきています。特に2023年以降、落ち込みぶりが目立ちます。
・音ゲースマホアプリ(「スクフェス2」と「スクスタ」)の終了
・2024年時点の最新作「スーパースター」の売上不振
・Aqoursの事実上最後のライブ
・アイマスおよびアイカツと比べ、登場するアイドルの年齢幅が狭い

10年前(2013~2014年)は絶大な人気を誇っていた「ラブライブ(初代)」。
アニメの成功、ライブも盛況、アプリ「スクフェス」の人気によって勢いを保ち続け、次々とグッズなどを生み出してきました。
その調子で「サンシャイン」「虹ヶ咲学園」「スーパースター」を新シリーズを製作、前の二つは比較的好調でしたが…
いざスーパースターが始まると、飛び交う非難の嵐が。
脚本など多くの部分に問題を抱え、少しずつファンが離れていくにつれて
特に2期が放送された2022年夏以降、今までアイマスに次ぐ人気があったラブライブ全体の士気が落ち始めます。
2023年3月、「スクフェス」終了。
しかし同時期に「スクフェス2」が配信されたので安心…と思ったら出来の悪さで炎上、3Dミュージックビデオなし(ライバルとなる「プロセカ」と「バンドリ」にはある)、石の配布の大幅減少(無課金の人が遊びづらくなる)等があります。評価できる点は「ラブライブシリーズの500を超える曲が選べる」といったくらいでしょう。

続いてアイカツにもいえることですが「カバー曲がない」問題もあります。
アイカツとラブライブではオリジナル曲が主体、というかほぼすべてがオリジナル曲です。
例外として、アイカツでは外部の歌手(橋本環奈)とコラボした曲が少数ありますが、それでも2,3曲程度です。(ラブライブはすべてオリジナル曲)
別にオリジナル曲が悪いとは言いませんが、せっかくアイドルを題材とする作品を展開するのならば、多少はカバー曲があってもいいのではないでしょうか。

カバー曲の種類の傾向として、ファンの年齢層が比較的高いラブライブでは
80年代(松田聖子、小泉今日子、中山美穂、斉藤由貴、中森明菜、工藤静香など)、90年代(浜崎あゆみ、ZARD、ドリカム、椎名林檎、相川七瀬、大黒摩季など)J-POP、70~00年代の洋楽、昭和~平成中期くらいのアニソンを中心に
子供ファンが多いアイカツでは、2000年代~2020年代のJ-POPと
平成中後期~令和のアニソンをメインにカバーするのが得策でしょう。

さらに、ラブライブは現状女子高生のアイドルしか登場していません。
ライバルであるアイマスに関しては20代、30代もいるのに、ラブライブは未だに高校生縛りを続けています。
今のままでは中学とか大学生のアイドルを登場させられないと考えると、新レーベルの立ち上げが必要だと思います。

①ラブライブ!EX
②ラブライブ!NX

はじめに「ラブライブ!EX」についてです。
こちらは「今までの"ラブライブ"ではできなかったことを展開する第二のブランド」になります。
例として…
・中学生以下・大学生・社会人のアイドルも活躍する(高校生と大学生が一緒に活動するといったこともOK)
・外国を舞台とする作品
・仮想空間、ファンタジー世界が舞台の作品
・メンバー全員が同じ学校に通わなくてもOK(例えば12人グループの場合、A高校とB高校に6人ずつ通う、といった感じ)
・異なる種族が登場してもOK(エルフ、ドワーフ、獣人族、妖精・精霊、悪魔、天使、人魚等)

要はシリーズの可能性を模索・拡大する目的で立ち上がると思われます。
話の大筋としては既存作とあまり変わらず、大会で優勝を目指すものが基本になります(例外あり)。

続いては「ラブライブ!NX」。
こちらは「既存の"ラブライブ"シリーズ作品を、2024年の技術水準でリメイクする作品」となります。
主な変更点(技術面)としては
・4K、HDR製作
4Kテレビが普及してきた現在、4Kコンテンツの拡充が求められています。
動画配信サービスで提供されるオリジナル作品、特にNetflixでは
国内・海外作品問わず4K・HDRのものが多いです。
それと比べラブライブでは、従来の地上波を想定した製作になっているため
画質はHD(1440x1080)でとどまっています。
4Kに画質を上げると、細かな表現がさらに強化され、HDRによって明暗差の大きいシーンをより豊かに表現できるようになります。

・サラウンド対応
ライブシーンについて、音の広がりを前面に押し出すならばサラウンドが不可欠です。
5.1、7.1、アトモス(立体音響)のいずれにしても、立体的に表現できるとアニメの枠を超えた体験が強化されます。

一方の作品面としては
・ラブライブとしては珍しい、前日譚・後日談を用意
アイドルになる前・卒業後の話を用意してキャラの掘り下げを強化。

・アイドル以外の登場人物について、男性キャラを増やす
男女比が大きく偏っていた原作と異なり、ジェンダー問題が騒がれる現代の事情に配慮し、できる限り男女公平な扱いを目指すものとします。

・ネット配信の強みを活かし、1話30分の固定概念を見直し
ネットであれば放送時間の制約がないため、1話の長さを40,50分とることも可能。大事な場面では映画並みに長い話にもできます。

また今後は、ラブライブのアニメ制作会社を変更しても良いのではないでしょうか。
サンライズよりも作画レベルが高い会社はいくつかありますが(京都アニメーション、Production I.G、P.A Works、シャフト等)、そういった会社はNetflixと提携している場合が多いです。
バンナム自体はNetflixと提携していると思いますが、サンライズが提携しているかどうかは不明。
ちなみに、アイマスではアニメ制作会社は作品ごとに変わっています。


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