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「日本には人種差別は無い」のか?

「アメリカに人種差別があるかないか」という問いをしたならば、恐らく10人に9人以上は「ある」と答えるのではないでしょうか。貧困層には白人より黒人の方が多く平等な教育が受けられない、アジア系のマッサージ店で性的な要求をされる、パンデミックの所為でアジア系の顔立ちという理由のみで「武漢に帰れ」と罵られる。

こんな日常に生きていれば人種差別がどういうものなのか身をもって実感できるかもしれません。

日本には人種差別がないから実感がわかない。

本当に日本には人種差別はないのでしょうか?

僕の友人にインドから来た留学生がいます。インドの伝統衣装を身にまとい大学の卒業式に出席した彼女にこんなことが起こりました。

カメラマン「はーい、では○○学部の方集合写真とりまーす!」

そこで留学生が輪に入っていくと

カメラマン「すみません日本人の方だけでお願いしまーす!」

そして彼女はのけ者にされたそうです。そして日本人のみの集合写真を撮影したのちカメラマンはさっさとどこかへ行ってしまいました。

さらに、その子のもとへ知り合いでもない女子大生がわらわらと集まり、

女子大生「すみませーん!一緒に写真とってもらっても良いですか?」

留学生「もちろん良いですよ!」

女子大生「はいポーズ!ナマステ!(指でわっかを作るポーズ)」


これが人種差別であるということがわかるでしょうか?どれほどこの留学生を傷つけたかた想像できるでしょうか?

カメラマンの方は明らかな人種差別ですよね。おなじことを勉強しておなじ学部を卒業しているのにどうして生まれた場所の所為で写真に入れないんですか?

女子大生の方はさらに悪質だと思います。だって彼女らには悪気がないのですから。彼女らは留学生を傷つけようとしてポーズをとったわけではありません。(そもそもナマステのポーズが合掌だが。)でも結果として人を傷つけているわけです。そして悪意がない分修正のしようもない。

皆さんだったら旅先で目尻を引っ張るポーズをされながら何度もお辞儀をされてコニチハなんて言われたら喜んで写真をとれますか?


共感が足りない。国際感覚も足りない。そして人を傷つける。そんな人間がわんさか集まった場所が「スーパーグローバルユニバーシティ」なんて自称している現状。

日本人はシャイだから。日本人は英語が苦手だから億劫なんだよ。

そう言い訳して、面と向かってコミュニケーションをとることを最初からあきらめる日本人はすごく多い。スポーツサークルからも拒まれる。外国人は何故か大会に出られない。外国人は何故か会費が高い。外国人と日本人はライングループが別。そんな扱いを受けた留学生は数知れずいるはずです。でも何故かハーフはOK。

これを人種差別と呼ばずして何と呼ぶのでしょう。

周りにそんなにたくさん外国人いないもん。日本人しかいない環境で育ってきたから。

そんなことはありません。あなたが目を背けてきただけで、あなたの周りには日本生まれ日本育ちじゃない人がたくさんいたはずです。これらの信じられないような人種差別があった某スーパーグローバルユニバーシティは全学生の半数が留学生です。

でも本当の意味で交流がはかれているのはごく一部。その他の大半は日本人グループと留学生グループにわかれてしまってその輪の中でしか繋がりがない。



これって凄くもったいないことだと思うんです。

凄く悲しいことだと思うんです。

世界のどこからでもインターネットにアクセスでき、コミュニケーションのコストがものすごく下がっている今、例え渡航はできなくともグローバル化の波は止まることはありません。

いろんなバックグラウンドをもつ人たちといろんな方法で交流できる世の中なんです。お互いを理解する努力ができれば、もっとたくさんの人が幸せになれる世の中なんです。

なのに外の世界に目を向けずに、知らないものに恐怖を覚え、前に踏み出す足がでない。

そういう人たちに聞いてみたい。恥ずかしくはないんですか?と。

自分の無知で人を傷つく人がいる。でも少し理解が深まればもう少し優しい世界になるかもしれない。


某大学の卒業式があまりにも虚しかったので共感してくれる方がいるかもしれないと思い、徒然なるままに書いてみました。

皆さん、疲れている時は休んでください。
良い週末を。






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