TOEFL Reading TPO45(Wind Pollination)
TPO45のWind Pollinationを解いてみました。
単語が難しく、10問中4問しか正解できませんでした…Reading満点への道が遠すぎて心が折れそうです…
※この記事は有料記事ですが、全文無料で読むことができます。
単語
Pollen - 花粉
Reproductive cells - 生殖細胞
Primitive - 原始的な
Wasteful - 無駄の多い
Higher latitudes - 高緯度地域
Drawback - 欠点
Temperate forests - 温帯林
Scattered - 散らばった
Dispensed with - 〜を不要とする
Nectar - 蜜
Impediment - 障害
Catkins - 尾状花序
Deciduous - 落葉性の
Conifers - 針葉樹
Stigmas - 柱頭
Gustier - 風の強い
Weather - 天候
Vagaries - 気まぐれな変化
Windborne - 風媒の
Whisked - すばやく運ばれる
Turbulence - 乱流
Up to chance - 運任せ
背景知識
1. 受粉(Pollination)とは
定義: 受粉は、植物の雄性生殖器官から雌性生殖器官への花粉の移動を指します。これは種子形成の前提条件です。
受粉の種類:
動物媒花粉(Animal Pollination): 昆虫、鳥、コウモリなどの動物が花粉を運ぶ。例として、蜂、蝶、鳥が含まれます。
風媒花粉(Wind Pollination): 風が花粉を運ぶ。このメカニズムは多くの草本植物や木本植物で見られます。
2. 風媒花粉の特徴
花粉の特性: 風媒花粉は通常、小さく、軽く、滑らかで乾燥しています。これは風によって効率的に運ばれるために適しています。
花の構造: 風媒花粉の植物は、目立たない小さな花を持つことが多く、これらの花は通常、花弁がなく、尾状花序(catkins)に配置されています。
大量の花粉生産: 風による受粉は不確実なため、風媒花粉の植物は非常に多くの花粉を生産する傾向があります。
3. 風媒花粉の利点と欠点
利点:
広範囲にわたって花粉を運ぶことができる。
動物に依存せず、環境に適応しやすい。
欠点:
風は花粉の運搬先を特定できないため、無駄が多くなる。
大量の花粉を生産する必要があるため、エネルギーコストが高い。
4. 生態学的背景
温帯林(Temperate Forests):
温帯林では、同じ種の木が多数存在し、風媒花粉が効果的に機能します。
落葉樹(Deciduous Trees)は、春に葉がない状態で花粉を放出するため、受粉が効率的です。
熱帯林(Tropical Forests):
熱帯林では、各種の木が広く散在しているため、風媒花粉は効果的ではなく、動物媒花粉が主流です。
高い木々は風が強い条件にさらされているにもかかわらず、風媒花粉を利用しません。
5. アレルギーと風媒花粉
アレルギーの原因: 風媒花粉は空気中に大量に存在するため、花粉症などのアレルギーの原因となります。これは特に春と秋に顕著です。
6. 植物の適応
花粉管の成長: 花粉が柱頭に付着すると、花粉管が成長し始め、雌しべを通って胚珠に到達します。
適応戦略: 風媒花粉の植物は、花粉が効率的に運ばれるように特定の適応をしています(例:高い位置での花粉生産、強風時に花粉を放出)。
7. 柱頭(Stigma)とは
柱頭は、被子植物(花を咲かせる植物)の雌しべの一部であり、花粉を受け取るための重要な構造です。以下に柱頭の詳細を説明します。
柱頭の位置と構造
位置:
柱頭は雌しべ(gynoecium)の最上部に位置しています。雌しべはさらに、柱頭、花柱(style)、子房(ovary)の三つの部分から構成されています。
花の中央に位置し、通常は花弁や雄しべ(stamens)に囲まれています。
構造:
柱頭は通常、粘着性の表面を持っており、花粉が付着しやすいようになっています。
柱頭の形状や構造は植物の種類によって異なり、さまざまな形態をとります(例:球状、楕円形、羽毛状など)。
柱頭の役割
花粉の受容:
柱頭の主な役割は、花粉(pollen)を受け取ることです。受粉(pollination)が成功すると、花粉が柱頭に付着します。
花粉管の成長:
花粉が柱頭に付着すると、花粉管(pollen tube)が成長し始めます。花粉管は柱頭から花柱を通り、最終的に子房内の胚珠(ovules)に到達します。
これにより、精細胞が胚珠に受精し、種子が形成されます。
受粉のプロセス
花粉の付着:
花粉が風、昆虫、鳥などの媒介によって柱頭に運ばれ、付着します。
花粉管の成長:
花粉が付着すると、花粉管が柱頭の粘着性のある表面から成長を始め、花柱を通って子房に向かいます。
受精:
花粉管が子房に到達し、精細胞が胚珠に受精することで、種子が形成されます。
本文の要点
第一段落
一部の植物は風によって花粉を運ばれることに依存している。
風媒花粉は原始的で無駄が多いと見なされるが、高緯度地域では一般的である。
風は花粉を遠くまで運ぶことができるが、特定の場所に運ぶのは難しい。
温帯林では、同種の木が多いため、風媒花粉が効果的である。
熱帯地域では木々が広く散らばっているため、動物による花粉運搬がより安全である。
第二段落
風媒花粉の植物は昆虫や他の動物を引き寄せる必要がないため、明るい花弁、蜜、香りを持たない。
風媒花粉の植物は目立たない花や尾状花序(catkins)を持つことが多い。
第三段落
風媒花粉は大量の花粉を必要とする。
白樺やハシバミの木はそれぞれ5.5百万粒と4百万粒の花粉を生産する。
多くの落葉樹は葉がない春に花粉を生産することで、花粉が柱頭に届きやすくする。
常緑樹は葉があるため、春に花粉を生産する必要はなく、秋や冬にも花粉を生産する。
第四段落
木の上部で生産される花粉は遠くまで運ばれやすい。
尾状花序は風が強く吹くときにのみ花粉を放出する。
花粉は乾燥した空気中で放出され、湿った表面に付着したり雨に打たれたりしないようにする。
多くの花粉は木の上部を離れないが、一部は1キロメートル以上運ばれることがある。
高高度では花粉が数千キロメートル運ばれることがある。
風媒花粉の木はアレルギーの主な原因となる。
第五段落
要点:
風によって運ばれる花粉の運命は風の気まぐれに左右されるが、すべてが偶然に任されているわけではない。
風媒花粉は乾燥していて、滑らかで丸く、一般的に昆虫媒花粉よりも小さい。
小さな花粉粒は遠くまで運ばれるが、柱頭に捕らえられにくい。
柱頭は乱流を引き起こし、花粉が柱頭に付着しやすくなる。
回答のポイント
1)costly pollenの意味を正しく理解できるか?
1段落の"costly pollen"という表現が回答のヒントだったらしい。花粉の生産には植物が多くのエネルギーと資源を投入することが示唆されているとのこと。難しい…
2)文の言い換え問題
Small grains (小さな粒子):
小さな花粉粒子を指しています。ここでは、「小さい」という性質が強調されています。
may be blown farther (より遠くまで運ばれる可能性がある):
小さな粒子が風によって遠くまで運ばれる可能性が高いことを示しています。
but they are also more prone to be whisked past the waiting stigma (しかし、それらは待っている柱頭を通り過ぎる可能性も高い):
ここでは、小さな粒子のもう一つの特性について述べています。風によって遠くまで運ばれる一方で、柱頭を通り過ぎてしまう可能性が高いということです。
because smaller particles tend to stay trapped in the fast-moving air that flows around the stigma (なぜなら、小さな粒子は柱頭の周りを流れる速い空気の中に留まりやすいからである):
ここでは、なぜ小さな粒子が柱頭を通り過ぎてしまうのかの理由を説明しています。速く動く空気の流れにより、小さな粒子が柱頭にたどり着かずに流されてしまうのです。
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