私立高校の無償化と中国人留学生の授業料
先日、私立高等学校の一部には、9割近い中国人を留学生として迎えていることを知った。
今の制度改正で、私立高校の無償化が進めば、こういう学校にも日本の税金が使われるのかと疑問に思って文部科学省のページを見に行った。
すると私が知らなかっただけで、現在でも外国人が主に学ぶことを前提としたインターナショナルスクールや、外国人学校の多くが、高校無償化の対象になっていること。
その中で朝鮮学校が無償化の対象から外されたことで、抗議の対象になっていることを知った。
外国人学校の中には、アメリカ合衆国内に主な事務所が存在する学校や、オランダに主な事務所が存在する学校も含まれているようだ。
一方で、多くの外国の学校では、日本人が学ぼうとした場合に、そのような措置は行われていない。
日本人がアメリカの学校で学ぼうとしたら、アメリカ人よりもはるかに高い学費の負担を求められるし、日本人もそれを当たり前として受け入れている。
なぜ日本の学校が、外国人に対してこれほど手厚いのだろうか。
あらゆる人に学びの機会を与えるという、博愛的な考え方があるのかもしれない。
日本が豊かで、外国からのお金がたくさん入ってきていた時代があった。
あの頃は、不平等と言われるのを恐れて、たくさんの語学学習アシスタント教員を採用したり、留学生を受け入れて、その人たちに手厚くお金を払ってやるということが起こっていた。
当時は、多くの日本人が豊かであったから、そうすることに対して、日本人の中に大きな不満は出なかった。
でも今、庶民はあえいでいる。
高等学校に入学する時、新しい制服を買わずに、リサイクルをすることが盛んになっている。
今の高校の制服は、各校でオリジナリティの高いものになっている。
当然服を作る側は、その高校の入学定員を考えて、毎年どのくらい制服を作ればいいか、どのくらいの儲けが見込めるかを考えて制服の単価を決めている。
これで制服を買ってくれない人が増えてしまえば、制服の単価は上がらざるを得ないことになる。
リサイクルを盛んにすることで、結果として多くの人の負担を増やすことになってしまっている。
負担を増やすこともあるけれど、入学時に新品の制服を買い与えることに躊躇する家庭が増えているということでもある。
家計が苦しいのだ。
その中で、外国人に対する大盤振る舞いを続けるのはどうなのか。
外国籍であっても、日本国内で働いていて、日本に税金を納めている人の子供に対しては、同じように扱ってほしい。
無償化に不満はない。
でもそうでない留学生の授業料まで、日本人が負担するのはどうなのかという気持ちはある。
ただこれを考え始めると、税金を払っていない人の生活保護をして、その子供の授業料まで、税金を払っている人間が負担するのかという不満に行きつく。
貧乏人は切り捨てろという発想になってしまう。
どの子供に対しても、同じように学ぶ機会を与えるべきだという崇高な考え。
でもない袖は振れないという現実的な考え。
高校の授業料くらいをケチったところで、日本の貧しさは解決しないだろうという思い。
落としどころをどこにするかというのは、議論が分かれる気がする。
でもきちんと国民が納得した形で、留学生の授業料支援をしてほしいと思う。