ニッチをどうやって見つけたらいいのか

同じ環境に、同じ性質の生き物は2種類住むことができない。
一定の時間の中で、必ずどちらかがどちらかを駆逐してしまうと言われる。

多くの生き物は、そういう過酷な競争の中で、自分ならではの生き方、生きる場所を見つけて生きている。
それがニッチを見つけるということ。
 
人間にとっても、ニッチはあると思う。
人と同じことをせず、人と違うスタンスで生きたほうが自分を生かす場所はありそうに思う。

でも世の中はどんどん同じ色で塗られている。
大量生産された日用品。
同じルールで管理された国家。
セントラルキッチンで料理された食べ物。
どこに行っても同じで、それぞれの人がそれぞれの色を出して生きることがしにくくなっている。

でも、生き物たちは、砂漠の環境の中で生きるものもあるし、人間が簡単には辿り着くことができなかった海底でも生きていた。
どんどん解像度を上げて、他の人が気が付かないこと、他の人がやれないことを探していけば、必ずニッチは見つかるし、見つからなければ死ぬしかないということになる。
 
どうやってニッチを探そうか。
まず必要なのは、世の中のニーズを探すこと。
困っている人を探して、その人の困りを解消するような仕事が、必ずうまくいく。

今、一番うまくやっていると思うのは、美容業界。
そして健康関係。

若くてお金がない人は、特に相手にする必要はない。
お金は稼げたけれど、自分の若さや美しさに自信が無くなってくる頃、美容や健康に目が行く。

商売としては、年老いた体を本気でケアしなくても、メンタルをケアすることができると、おそらくお金が入ってくる。
たくさんのスキンケアを試す中で、どのスキンケアが自分に合っているか本当にわかる人はおそらくあまりいない。
何しろ肌の状態は、どんなケアをしたかよりも、何を食べて、どのくらい寝たかの方に影響を受ける。
詳しいことは知らないけれど。

同じく健康状態についても、どんなサプリメントが自分に合っているかわかる人はあまりいない。
体にいいと始めて見ると、なんとなくいい気がする。
いい気がするから、辞めるにやめられなくて、どんどん薬漬けになっていく人が多い。
この業界はうまくやっている人がたくさんいるなと思う。
詳しいことは知らないけれど。
 
インバウンドを意識した業界も、今ならチャンスがありそうだ。
外国人を相手にした宿の提供。
食の提供というあたりが、私でもできそうなことのように思う。

先日奈良を旅行した時、ネットで安い宿を探した。
他の、各安宿がドミトリー形式くらいしか提供していないくらい安い価格で、一室を提供しているサイトを見つけた。

飛びついて泊まりに行ったら、古くて小さな一軒家。
全くの住宅街の中にある一住宅。
ここに小さな看板と、玄関にオートロックのカギがついている。
送られて来た番号をうまく入力できないで困っていると、中から中国人の女性が出てきて、開錠の仕方を教えてくれた。

中国の人が、日本の古い住宅を買うか借りるかして、宿として提供しているのだ。
あの価格で提供していたら、大して儲かるとは思えないが、でもその宿として提供されていた建物は、通常なら利用されていくことなく、朽ちていくだけの様な住宅だった。
建物を特に改築せずに、そのまま宿として提供した逞しさに、本当に驚いた。

ニッチを探すというのは、こういう視点も含めてありなのだ。
詳しいことは知らないけれど。

考えてみて、私は絶滅一直線だと思えてきた。

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