第17章 真紀の救出!3

龍鬼が突然

「姉貴!俺たち危ない!」

と言い出した。

えっ!

私は龍鬼の方を見る。

龍鬼は移動用ロボットの後ろの窓から遠くを見つめていた。

私とゆりこは龍鬼の視線の先をみると

廊下の奥から私たちの乗る移動用ロボットに襲ってくる

四足歩行のロボットがみえた。

どんどんいきよいよくこちらに向かって来てる。

そして、四足歩行のロボットから銃が出てきて…

その銃口から…銃弾が現れた。

         「「「「嘘…四足歩行ロボットか。」」」」

と私たちは叫んだ。

学生たちが急に倒れたけど起き上がったことについても

ゆりこがその学生を見て何かを察したようにもしかしてと言っていた。

月加と龍鬼の世界が無事っていったいどういう意味なのか?

気になったけど…

今はこの四足歩行ロボット!

四足歩行のロボットは私たちの乗る移動用ロボットに

ガンガンと銃を撃ってきた。

「どっどうしよう!これまた外に出て戦わないとじゃない?

じゃないと移動用ロボットが…」

と私はつぶやいた。

ピロン、私のスマホからまた着信音が鳴る

【任せてね海緒ちゃん】

えっ?なに?

突然、後ろの窓の景色が見えなり銃を撃っても移動ロボットは壊れなくなる

ドアが開いたと思ったら銃になり

天井も同じように銃になり大変化を起こしたのだ。

後ろに来ている四足歩行のロボットを大変化した移動用ロボットはドドドドっと

銃を撃ちながら徐々に前へ進んでいく。

すっすごいさすが未来人!と私は感激したのだ。

が私は重大なことに気がついた。

「ちょ、ちょっと待って!学生たちも後ろにいるよ!撃っちゃっていいの?」

と声をあげる。

私のスマホにピロンと受信がくる。

【大丈夫、学生は撃ってないから安心して!】

私はそれを見てそっそっか、よかったぁと安心した。

しばらくして大変化した移動用ロボットの銃弾が何発か当たり

四足歩行ロボットはバランスを崩して倒れ動かなくなってしまった。

そのまま学生たちが待ち伏せしていた特別教室棟二階からガタガタと

三階に行くために半階に私たちを乗せる移動用ロボットは階段を上がっていく。

もう少しで二階と三階の半階の床にたどり着こうとした時

また私たちの乗る移動用ロボットの前に現れたのは…

「「「「せっ戦車!?」」」

と私たちは声をあげた。

その戦車は私たちの乗る移動用ロボットに銃口を向けて一発放つ。

ドン!

「「「「うわぁ」」」」

私たちはそう叫び倒れそうになるが急いで椅子にある手すりにつかむ。

階段を登っている私たちの乗る移動用ロボットは

後ろにひっくり返りそうになったのだ。

びっびっくりした!!どうしようこのままじゃ上に行けない。

戦車は銃をどんどん放つ。

移動用ロボットは後ろにどんどん揺れ、傾きそうになっている。

私たちがいる場所は階段!後ろに傾いたら…

その時、龍鬼が言った。

「無人戦車だな、ロボットか。外に出て戦うしかないか。姉貴、降りる。」

月加さんは元の世界で龍鬼の声に頷いたのか移動用ロボットの銃は

ドアに変わり開いた。

えっでも外に出たら…戦車銃口が…

「待って龍鬼!」

私はそう言いドアから外に出ようとする龍鬼を追いかける。

龍鬼は外に出て二階の床に到着し三階にあがろうと6段上がるが戦車に

銃口を向けられる。

私は龍鬼を庇おうと階段を登るが間に合わない!

私は思いっきり叫んだ。

「龍鬼!」

バン!バン!と二発ほど発射され私にも銃弾が降ってきた。

とっさに目を瞑り階段で横になりうつ伏せになる。

今度こそもうダメかも!

そのとき…私は自分の背中に硬い何か…銃弾が当たって強い衝撃がはしった。

しかしあまり、私の身体には当たっていない…というより守られてる。

まるで何かによって…その 何かって?私は自分の身体の状態を

確認する…

バン!カキン!ドカン!カキン!

えっ!!すごいこのロボットスーツ!

それは…私と龍鬼に頭、胸、お腹、背中、足に

ロボットスーツから私と龍鬼を守っていた何か…銃弾にも負けない硬い銅が

がっちりと出てきて銃弾を跳ね返していた。

きっと月加がしてくれたんだ!!

「なゆ!ゆりこ!ここからは降りてみんなであがろう!」

と言いなゆとゆりこも移動用ロボットから出て階段でうつ伏せになる

その時になゆとゆりこも。

バン!カキン!ドカン!カキン!

スーツに硬い銅が出て撃たれながらも階段を移動することができた。

途中背中に銃弾を当てられ私の身体は揺れて吹っ飛びそうになりそうになった。

それは龍鬼、なゆ、ゆりこも同じだろうこの状況…

早くこの戦車から離れたいなぁ。どうしよっか?

う〜ん、大丈夫かなぁ?でも、

大丈夫!どんな格好でも、私たちは床に足をつけている。

登っていけてる!

私たちは半階につきしゃがみながら急いで半階につき、

次に三階側に頭、半階側に足でうつ伏せになりながらも進んで行く。

私たちはまた手足をしっかりと階段の床につけて進んで登って三階を目指す。

その時、移動用ロボットが戦車の銃弾があって階段で

バランスを崩したのか?

横の壁側に傾き急に激突した。

そのための反動なのか…

移動用ロボットの中に私たちがいた時、この特別教室棟二階で

走ってくる四足歩行のロボットからの銃弾を守ってくれたあのガード。

月加が元の世界から遠隔操作で出してくれたガードの部分が

大きく上に吹っ飛んで二階の階段を通って床に落ちる。

戦車の銃口から何発かの銃撃により私たちが乗っていた移動用ロボットは

バランスを崩しひっくり返って落ちていってしまった。

よっよかったぁ。もし私たち、4人ともこの移動用ロボットから出ていなくて

そのまま戦っていたらあぶないところだったぁ。

本当にまずかったぁ離れていてよかった。移動用ロボットから…

半階にあがってきた戦車は銃口がまだ…半階側に向いている。

私たちは三階側から後ろを向いて半階側の戦車を見ている。

あっそうだ!今がチャンスじゃない!?

戦車が方向転換して向きを変え三階側に向こうとしている。

「龍鬼、なゆ、ゆりこ、」

と私は言った。

今は私たちは月加さんが作った発明品!試作だけどロボットスーツを着ている。

この場で試してみようじゃないの!

「「「?」」」

私たちはうつ伏せだった体を起こし急いで三階の床に登って

そこから向きを変えようとしている戦車に向かって私たちは飛んで!

「「「「おりゃ〜〜〜」」」」

と両足でその戦車を蹴り飛ばした。

戦車はその反動でゴロゴロと階段を転がり

私たちは両足で蹴ったため戦車の機体に両足がくっついたまま

二階と三階の真ん中の半階に落ちていった。

そして私たちはその戦車の機体からジャンプしてその床に着地!

戦車は逆さになっており電撃がビリビリと言っている。

「ま、まずい!爆発が起きるかもしれない。」

と龍鬼は言ったので私は

「あっ!!そうだね?とにかく上にあがろう?」

と言う。

ゆりことなゆも頷く。

私たちは急いで二階と三階の半階から三階にあがり耳を塞ぐ。

ドッカーンと大きな爆発音をたてて戦車は爆発し二階から三階の階段が

私たちはスーツについていたガードみたいのがまた出ていた。

が、それをしまい、三階の廊下を歩く。

私たちは三階の廊下に歩いているが…

「静かだなぁ」

と龍鬼が言った。

私はキョロキョロとこの三階の廊下を見渡す。

ロボットたちがいないね?

ここに…この階!図書室に真紀がいるんだね!

助けよう!助けないと!

私は特別教室棟の二階での出来事を思い出していた。

私たちが移動用ロボットに乗って特別教室棟の二階にきた時に

筆箱を投げられていた…。

ヤンキーの子に私たちの目の前に来させられた園田…あきのりくん。

園田…あきのりくん。筆箱を拾おうとした時に私もなったことのある同じ頭痛がして

大丈夫って声をかけた時…

あきのりくんが急にメガネを取って髪かき揚げたのは驚きだったけど…

あきのりくん…私たちにこう言っていたっけ?

「おい!処分者!テメェらに言いてえことがある。

こっちは俺たちは処分間際だろうが底辺だろうがいじめられるだろうが

我慢してきた。

俺たちは変われねぇんだよ!

おまえら逃げてんじゃねぇよ。

何反発してんだよ。外の場所?可能性?

そんなのなんてねぇんだよ!

ちゃんとこの世界のルールを守れよ!

それから…おまえらのせいで授業がなくなった…

喜ぶやつもいたが俺たちは張り合っていかねぇとならないんだ!

それしか世界はない!」

その時…思い出したあの言葉

【1人じゃないよ!大丈夫君を認めてくれる人はきっといる。】

元の世界で…

これは私が沙由里や愛、紗希…友達とうまくいかなくなって悩んでいた時、

顔はまだ思い出せないけどお母さんと話しして決めた

今通っている重苦しい場所から離れて自分らしくなれると思った場所…あの学校

あの学校がまだ思い出せていない。

でも…変われるのに…外の世界はちゃんとあるのに…

あの学校…の名前…言えなかった…。

あっそういえば!学生たちが倒れたことを聞いてないような…

私はなゆの方を見て声をかけようとすると

突然…またあの頭痛がやってきた。

私は頭痛がしてしゃがみ込んでしまった。

「海緒!おい大丈夫か?海緒?」「海緒…」「海緒!」

と龍鬼、なゆ、ゆりこ三人の私を心配する声が聞こえてきた。

そして謎の幻聴…ジリジリリリリリッ

なっ何?

まっまさか…ここで倒れるの?私?

その時、突然、私の記憶の中に何かが流れこんできた。

何…これは?

【真紀がいる…真紀の寝場所があるこれ…

今から私と龍鬼、なゆ、ゆりこで向かう図書室?

その中で私は荷物…スーツケースと大きなバックを持って

図書室の児童書に入り私物を置き日本昔話集という本の

最初のページの浦島太郎の物語を見ている。

少しだけページを読んでいるとあれっページとページに何かあるような、なにこれ?

手紙の封筒?】

封筒?

【手紙の封筒?

私はその手紙を触り封筒に書かれている文字を見た。

【園田真紀ちゃんへ  辻真紀より】

と書かれていた。

ん?誰?辻真葵?】

辻真葵ちゃん?

【ビリリッと音がして、

えっ?なっなんで!?封筒が勝手に動いてる?

その封筒は日本昔話集という本のページの間に挟まり

元の置いてあった位置に戻ってしまった。】

【え!なになに?いったい何が起きたの?

【その時、突然私の頭が何かに打たれたかのように痛みが走り

私は頭を抑える。

そして目の前が真っ暗になる。

数秒くらいしばらくして瞬きする。

あれっ?私?何していたっけ?そうだ勉強勉強。その前に寝る場所。】

あれっ?これって?

【その時…

「ねぇ」

と誰かに声をかけられた。

目の前に女の子が立っていた。】

あっそうそうそれでこの子…

【「うわっ」

と私は驚いた。

「あなたその大きな荷物あるけどもしかして寝る場所探してるの?」

眼鏡をクイっとつけ直した肩にかかるくらいのショートの髪の子がそう言った。】

肩まで伸びていたショート髪はばっさり切っており

ショートボブになりスカートを短くしてどっかりと座っていた真紀を思い出す。

今は…先生の駒?になって…姿が変わってしまったけど…

眼鏡をクイっとつけ直した肩にかかるくらいのショートの髪の子…真紀。

この図書室で私は出会った…

【かわいいってあれっ?何処かで見たことが?

ジリリリリリッと頭痛と幻聴が襲い私は頭を抱えた。

目の前を見ると真紀も頭を抱えていた。】

どこかで見たこと?真紀…どこかであったっけ?ああ思い出せない!

【「またこの頭痛?」

と私は口に出すと

「もしかしてあなたも?」

と真紀が言った。

えっもしかしてむこうも

「えっ、あ、実はそうなんです。6時限目前から」

と私は言った。

「そうなんだ。私もだよ?」

と真紀は言う。

私と真紀はこの頭痛がなんなのかについて話した。。】

真紀とどこかであったことは思い出せなくても…

真紀と出会う前…勝手に動いている封筒…

あっそうだ!

真紀と出会った前…自分が処分間際で

麗華と薫に自分の私物、スーツケースとバックを体育館の外に出され

それを持って寝場所探す前に勉強をしようとしていた時…

勝手に動いていた封筒があった。

「海緒!おい大丈夫か?海緒?」「海緒…」「海緒!」

とまた龍鬼、なゆ、ゆりこ三人の私を心配する声が聞こえてきた。

気がつけば三人の封筒がみえた。

真紀と出会う前…この図書室で封筒を見つけたんだ。

でもどうしてこのことを思い出したんだろう?

私は三人にさっき起こったできごとを話した。

私たちは廊下を歩きながら話す。

「辻真紀って子誰?」

となゆは言った。

う〜ん!どうして図書室で封筒を見つけたことを忘れてしまったんだろう?

「そういえば…園田真紀とその辻真葵って子

漢字、後ろの一文字が違うけど同じまきって名前だよね?」

となゆが言った。

あっ確かに。まき  まき同じ名前だ。

「これ…ひょっとしたら…元の世界の…記憶のきっかけだったり?」

となゆは言った。

「えっ?」

と私はなゆに振り向く。

するとピロンと受信音がなった。

するとなゆはタブレットを取り出し私と龍鬼、ゆりこはスマホを取り出して

チャット欄を見る。

【その封筒!園田真紀ちゃんの元の世界の記憶のきっかけかもしれない!】

と書かれていた。

そうなの?というか…どうして私…封筒のことを忘れていて…

どうして今になって思い出したのだろう?

そういえば、頭が何かに打たれたかのように痛みが走って目の前が真っ暗になった。

あれはなに?

どうして月加はわかったんだろう?

すると

「姉貴!サンキュ〜調べてくれて!

よし!真紀の記憶を戻そう!元の世界の記憶を戻すんだ!」

と龍鬼が言った。

私、ゆりこ、なゆ、三人で頷いた。

そういえばどうして私真紀と初めてあった時…

どうして私どこかであった感覚がしたんだろう?

そんなことを考えて歩いていると図書室は目の前だった。

そしてここが図書室…ここに真紀がいる。私はドアノブに手を伸ばす。

「それじゃ、入るよ。」

「「「うん!!!」」」

そして開け中に入る…


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