【現役現場監督ならこう答える】令和6年 1級 建築施工管理技術検定 経験記述の答え方
以前に筆者が実際に受験した本試験対策という記事を書きました。
しかし、令和6年より経験記述の出題形式が変更されています。
最新の経験記述の答え方、考慮することを紹介します。
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新旧試験問題比較
問題1-1では、
令和5年までは「あなたが経験した建築工事のうち…」という書き出しでした。
令和6年の設問では「右に示す工事概要の建築工事において…」に変更されています。
今までは自分が経験した工事について記述していましたが
これにより受験者全員が同じ工事の記述を行うことになります。
問題1-2では、
令和5年までは、
「工事概要であげた工事に係わらずあなたの今日までの建築工事の経験を踏まえて…」という書き出しでした。
品質管理について問われました。
令和6年の設問では「建設業における 働き方改革の課題の 1 つとして,建設現場における時間外労働が挙げられる。 右に示す工事概要の建築工事に係わらず,あなたの今日までの経験を踏まえて…」に変更されています。
そして今回は働き方改革について問われました。
かなり時事的な内容の試験となってきているようです。
【令和6年版】現役現場監督の考える解答例
問題1-1
現場作業の軽減策を3つ提案するよう求められています。
ただし、条件として下記の内容は不可とされています。
・工事概要に示す工事において施工上必要としない工事及び作業
・計画変更確認申請が必要となる内容・竣工引渡し時期の遅れに繋がる
・工程の短縮は図れるが現場作業の軽減には繋がらない
・建築設備工事に関する
工法変更、プレ加工、最新システム採用などを準備しておくとどのような出題でも対応しやすいと思います。
「現場近くに残土置き場や仮設物置場に使える土地を借りて運搬労力の軽減」
「材料の梱包材の段ボールを養生材に使用して養生材の荷揚げ労務軽減」
など、普段現場でどのような工夫がされているか考えてみると色々出てくると思います。
その他にも
・デジタル技術の採用
・プレキャスト工法の採用
・型枠の転用
・スラブのデッキ化
・湿式工法を乾式工法に変更する
などがあげられます。
品質を確保しつつ現場作業を軽減する方法が求められます。
問題1-2
建築工事の施工に 従事する者の時間外労働の現状に関して具体的に記述するよう求められています。
ただし、問題1-1②に記述した内容は不可とされています。
その他にも
「デジタルツールの活用によるデータ管理の簡略化により事務作業を軽減する」
↑最近は蔵衛門が有名ですね。
「業者間の調整不足による突発的な作業の増加を防止する為、事前に関連業者と事前検討会を行い施工順序や範囲などを明確にする。」
↑昼休み前後に職長を集めて昼礼を行う現場も多いと思います。
「綿密な仮設計画の調整により突発的な足場組み換え作業の増加を防止する。足場を使用する業者にヒアリングを行い意見を取り込む。」
↑屋根屋さん昇降口ここで良い?荷取りステージいる?この高さで軒天張れる?等事前に聞いておくと足場組み換え作業が減るでしょう。
「BIMを活用し事前に部材の干渉が無いか、作業スペースは適切かを確認し急な図面の変更や作業の効率化を図る。」
↑最新技術を使う。ありきたりですが分かりやすくて伝わりやすいです。
まとめ
筆者は令和4年に合格しました。
二次試験の勉強期間は二週間ほどでしたが過去問題や解説ををネットやYouTubeで探して自分に合った物を覚えていきました。
・残土置き場があれば良質な土(品質)を再利用(副産物)でき、運搬時間を短縮(合理化)できます。
・梱包材を養生材に使えば再使用や養生材を減らせて(副産物)、養生材搬入を減らせて(合理化)、建物を傷から守ることができます。(品質)
・モルタルをレベリング工法とすれば広い面積を施工でき(合理化)熟練した作業員でなくても風さえ防げば平滑な表面となり(品質)PH測定し適正処分(副産物)します。
何について問われるかは近年は本番まで分からないので
同じ内容でも合理化、品質、副産物の3つには繋げられるように準備しておくといいと思います。