エホバの証人との出会い
ある日、小さな借家に1人の女性が訪問してきた。
この人との出会いが、後々の人生に大きな影響を及ぼすことになる。
帽子をかぶりストールを肩にかけた、その上品そうな女性の話を聴き、
母が聖書研究を始めることにしたようだ。
私と妹は、母の聖書研究とは別枠で「わたしの聖書物語」という黄色い書籍を学ぶことになった。
きちんとテーブルの前に座り、教訓を含んだ話を毎週一話ずつ読んで考察するのだが、
小学校5年生の遊びたい盛りの私は、時々約束をすっぽかしては、その女性を困らせていた。
そうこうしているうちに
母に連れられて、「王国会館」なる集会所に通うようになる。
正直、演題から話される内容はちんぷんかんぷんだし、
学校が終わった後の夜の時間は眠いし、
行ったところで何の得にもならなさそうだったけど、
家で1人で過ごすのが怖いというだけの理由で通い続けた。
そして、単純な私は、
「王国会館」で出会った、ある男性信者を好きになってしまい、
その人に認められたい一心で、全力でエホバの証人の活動に携わるようになるのである。。。