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教頭選考対策5 : 校長の職務と権限を攻略!【実践的解説】


1. 基礎理解:校長の職務と権限とは?

🔹 校長の役割(学校教育法 第37条)


「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。」

✅ 2つのキーワードを押さえる!
1. 「校務をつかさどる」
 → 学校運営の総責任者として、教育活動全般を統括する。
2. 「所属職員を監督する」
 → 教員や職員の指導・管理、服務監督を担う。

また、校長は学校保健・安全、災害時の休校や感染症対応、さらにいじめ防止対策など、幅広い分野での権限と責任を有します。

🔹校長の職務一覧(法的根拠と実務例付き)


下記の表は、校長の各職務について、具体的な内容、根拠法令(「法」「令」「規則」などの階層を含む)、および実際の学校現場での事例を示しています。

校長の職務例

🔹出題パターン別の模擬問題(職務表に対応


【○×問題】(基礎理解)
1. Q1. 校長は、教育課程の編成を行うが、その決定権は単独で持つ。(×)
 解答: 教育課程の編成は【学校教育法施行規則 第58条 第1項】に基づくが、最終的な決定権は教育委員会の承認が必要である。
2. Q2. 学校の予算管理は校長の責任であり、教育委員会の関与は不要である。(×)
 解答: 予算の作成・執行は【地方教育行政法 第18条】に基づく校長の責任であるが、最終承認や調整は教育委員会が行う。
3. Q3. 校長は、児童生徒の出席停止を決定できる。(○)
 解答: 【学校保健安全法 第19条】に基づき、校長は出席停止の判断権を有する。
4. Q4. 校長は、生徒指導の責任者であるが、具体的な対応は学年主任に委ねられる。(×)
 解答: 【学校教育法施行令 第21条 第1項】により、校長は生徒指導の責任者であり、具体的な指針を示す責任がある。実務は補佐職(例:生徒指導主任)と連携して行うが、最終的な責任は校長にある。

【穴埋め問題】(知識整理)
5. Q5. 校長は(  )に基づき、生徒指導の責任者として、(  )を策定する。(学校教育法施行令 第21条)
 解答: (学校教育法施行令)、(生徒指導方針)
6. Q6. 校長は、(  )により、感染症にかかった児童生徒を(  )にする権限を持つ。(学校保健安全法 第19条)
 解答: (学校保健安全法)、(出席停止)

【論述問題】(実践応用)
7. Q7. 地震発生時に校長が取るべき対応を、「災害時の休校」に関する法的根拠を踏まえて述べよ。(300字以内)
 解答例:
  学校教育法施行令 第43条に基づき、校長は地震などの災害発生時、まず児童生徒の安全確保を最優先する。その上で、現場状況を迅速に把握し、必要に応じて臨時休業を決定する。加えて、保護者への連絡、避難場所の確認、地域防災計画に基づく避難誘導を実施することが求められる。また、長期の休校措置が必要な場合は、教育委員会との協議の上、適切な措置を講じることが重要である。
8. Q8. 生徒指導上の課題(いじめ・問題行動)が発生した際、校長が取るべき対応について、「法令」と「現場の実務」を関連付けて説明せよ。(300字以内)
 解答例:
  校長は【学校教育法施行令 第21条】に基づき、生徒指導の責任者として、いじめ防止対策基本法の趣旨も踏まえた上で、いじめ防止対策会議の設置や、関係職員との連携体制の構築を図る。具体的には、事実関係の迅速な把握、保護者や地域との協議、必要に応じた出席停止措置や再発防止策の策定を行う。現場では、生徒指導主任やスクールカウンセラーと連携し、早期解決に向けた実務的な対応が求められる。

4. 解説:出題パターンごとの攻略法

✅ ○×問題の攻略法
→ 各問題では、校長の権限の有無や決定権の範囲に注目する。
 例:Q1は【学校教育法施行規則 第58条】、Q2は【地方教育行政法 第18条】、Q3は【学校保健安全法 第19条】、Q4は【学校教育法施行令 第21条】を根拠にする。

✅ 穴埋め問題の攻略法
→ 重要な条文のキーワード(例:「学校保健安全法」「出席停止」)をそのまま覚え、正確に記述する。

✅ 論述問題の攻略法
→ 法的根拠(該当条文)と現場での実際の対応をセットで論じることが重要。

🔹まとめとポイント

• 校長の職務は「学校全体の運営」および「職員の監督」だけでなく、保健・安全管理、災害対応、感染症対策、そしていじめ防止など多岐にわたる。
• 試験では、各職務の具体的な権限の範囲や根拠となる法令(「法」「令」「規則」)が狙われる。
• 論述問題では、法的根拠と現場での実務的対応を必ずセットで記述する。管理職として、現場で発生する事柄を対応できる能力があるかを問われるため、具体的に記述できるかどうかが勝負の分かれ目。

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