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この時期怖い「熱中症」を回避するための考察

今年もやってくる夏。うだるような猛暑。うんざりしませんか?
この時期、特に注意しなければならないのが「熱中症」です。

昭和の時代から比べると、気温はどんどん上昇しています。
熱中症で命を落とす事例や、学校で起こるケースとしてグラウンドの運動後に体調不良を起こし救急搬送されるといった事故の発生は、世間にもニュースで周知されているでしょう。

毎年そのような状況が発生するため、わたしたちの「熱中症」への認識はより高まっていますが、熱中症に起因した事故は後を絶ちません。

毎年うだるような暑さが続くと、熱中症に対して疑問が出てきます。
「周りの人は、熱中症を回避するためにどう行動しているのだろうか」
「人は熱中症に関する情報をどこから入手しているのだろうか」
「なぜ暑さに強い人がいて、熱中症にならないのだろうか」

そうした疑問に対して何もせず、熱中症に対する知識も知らないままでは、いつ熱中症にかかってもおかしくありません。

ここでは、熱中症の基本症状から暑さに強い人・弱い人の差が生まれる疑問、そして熱中症になるリスクを回避するためにどう行動すればよいか考察した記事となります。



基本のチェック! 熱中症の症状とは

熱中症のリスクを回避するために、わたしたちは熱中症について理解を深める必要があります。

熱中症の症状は、熱中症疑いのあるものも含めて以下の通りです。

・虚脱感(からだに力が入らない)
・めまい 立ちくらみ
・大量の発汗
・体のけいれん
・歩けない 走れない
・嘔吐
・高体温
・意識障害
・足がつる
・筋肉痛
・集中力の低下

といったものが挙げられます。

暑さに負けない人がいるのはなぜ?

多くの人は、夏の暑さが苦手ではないでしょうか?
しかし一定数、暑さを苦にせず暑い環境下でも熱中症にならない人がいます。

なぜ、暑さに強いのでしょうか?
単純にその人がただ暑さに耐えているとも考えられますが、人それぞれで体温調整の機能には差があります。
暑さを感じるかどうかは人によって異なります。

ひとりひとりで体質の違いがあるのは仕方ありません。
体質的に上手く熱を逃がすことができず体温が上昇し、熱中症になってしまう危険性が高くなるのは誰しもが避けたいことです。

暑さに強い人と弱い人に分かれてしまう原因は、身体が暑さに慣れている「暑熱順化」ができるかできないかが関係します。

運動習慣がない人は普段から汗をかくことがありません。
暑い夏に、汗もほとんどかかないクーラーの効いた部屋に閉じこもっていれば、運動習慣のある人に比べて体温調整機能に差が生まれてしまうのは当然でしょう。

「暑熱順化」の機能が低い人は暑さに対抗できる機能が弱いため、暑熱順化トレーニングを行って暑さに対抗することができます。
可能であれば、積極的に行いたいトレーニングです。

その人にとってやや暑いと感じる環境下で、30分程度ウォーキングやサイクリングで汗をかく運動を行い「暑熱順化」の機能を高める方法になります。

運動ができない方は、40℃ほどの湯船に入浴することで効果を得ることができますし、無理のない範囲で冷房に頼りきらない生活をするなど、対策を工夫して暑さを乗り切れる身体を作りましょう。

年々暑くなる日本列島。有効な「熱中症」対策はあるのか?

環境問題で取り上げられている「地球温暖化」
世界各国で議論されていますが、問題の解決の糸口はいまだありません。

そのため一人一人が熱中症に向きあい、自分自身で対策を講じることが必要になりますが、年々暑くなる日本で「暑熱順化」以外で有効な熱中症対策はあるのでしょうか?

できる限り、楽で即効性のあるものとすれば「熱中症対策グッズ」が有効となるでしょう。

◆対策1:熱中症対策グッズを利用する

夏の定番といえば「熱中症対策グッズ」です。

近年、様々な種類の熱中症対策グッズが発売されています。
熱中症対策グッズは野外で使用するもの、屋内で使用するものがあり、使用用途によって適切な商品を選んで使用することが重要です。

熱中症対策グッズは以下のような商品があります。

野外 熱中症対策グッズ

①ネッククーラー

②携帯扇風機

③タブレット

④冷感タオル


屋内 熱中症対策グッズ

①クールシート

②冷感マット

③冷風機

④サーキュレーター


これらの対策グッズを普段の生活で有効に活用すれば、熱中症のリスクを下げることができます。
積極的に利用していきましょう。

◆対策2:暑さ指数(WBGT)を把握して熱中症に備える

暑さ指数(WBGT)とは

暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):wet Bulb Glove Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい①湿度、②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標です。

環境省 「熱中症予防情報サイト」

環境省によると、暑さ指数(WBGT)は労働・運動環境の指針として有効であると認められており、国際的に規格化されています。

このWBGT値を知るには、わたしたちはどうすればよいのでしょうか?

WBGT値を測るには、WBGT計測器が必要になります。
しかし自分で計測器を購入して測るとなれば、手間がかかる煩わしさから、もっと簡単に知れる方法がないかと考えるでしょう。

そこで、ネットで調べる方法があります。
環境省熱中症予防情報サイトに全国の暑さ指数(WBGT)を予測した情報が掲載されていますので、容易に状況を把握することができます。

◆対策3:経口補水液やスポーツドリンクを効率よく摂取する

最近、コンビニでも見かける経口補水液とはいったい何なのでしょうか?

経口補水液は、医学的知見から水にナトリウムやカリウムなどの電解質(塩分)と糖分(砂糖やブドウ糖)を一定の割合で配合設計された飲料です。塩分などの電解質が十分量含まれるとともに糖分も入っており、水分や塩分を身体に素早く吸収させます。そのため経口補水液を飲むことで水分とともに適度な電解質を補給することができ、脱水症の重症化を防ぐことができます。

総合東京病院 「経口補水液の使用法と作り方」
https://www.tokyo-hospital.com/archives/29044/

経口補水液やスポーツドリンクを効率的に利用することは、熱中症対策において有効な手段の一つです。

経口補水液とスポーツドリンクの違いは、簡単にいえば塩分量や糖分量が違います。
・スポーツドリンクは塩分が少なく糖分が多い。
・経口補水液は(スポーツドリンクに比べ)糖分が少なく塩分が多い。

塩分、糖分を体内に素早く吸収させるために、スポーツドリンクや経口補水液だけを飲んでいればよいとなるかもしれません。しかし、スポーツドリンクや経口補水液の飲みすぎはデメリットです。

糖分が多いスポーツドリンクは、糖尿病の方が摂取するのは控えなければなりませんし、飲みすぎることによって引き起こされる吐き気や腹痛などの「ペットボトル症候群」にも気をつけなければなりません。

経口補水液であれば、塩分量が多くなるためナトリウムやカリウム制限を医師から指示されている人は医師と相談のうえ、適切な指導をもとに利用することが望ましいです。

経口補水液は、成人が一日で飲む摂取量の目安は500~1000mLとなります。
普段から飲む商品ではないため摂取量にも気を付けて、自分自身でコントロールしていく必要があります。

◆対策4:熱中症警戒アラートを活用する

環境省・気象庁が熱中症の危険が高い暑熱環境時、国民へ暑さに対する注意喚起や熱中症の危険に関する情報が提供される「熱中症警戒アラート」を活用し、熱中症のリスクに備えることができます。

情報の伝達は、テレビ・ラジオ等の報道機関から伝達されるものや、
環境省が令和2年7月31日にLINE公式アカウント「環境省」(https://lin.ee/mj3KmWD)を開設しており、このアカウントを友達追加することで熱中症警戒アラートの情報を得ることが可能となっています。

情報を活用することにより、事前対策を立てることができて熱中症への危機管理を徹底することができます。

さいごに

熱中症対策グッズや暑さに身体を慣らすことが重要になってきますが、
日々の体調によっても左右されますので、気をつけなければなりません。

昭和の時代から比べて現在の平均気温は上昇しており、温暖化防止の有効な手段がない以上、わたしたち一人一人が対策を講じて行動していくことが望ましいです。

熱中症は怖いですが、熱中症に関する情報はネットから調べることが簡単にできます。
わたしたちが熱中症について正しい理解を深めていけば、熱中症からの危険を回避できます。

この暑い季節を有意義に過ごすために、環境省・気象庁からの情報に注意するなど、適切な行動で乗り越えていきましょう。

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