365日の質問055:どんな奉仕をしますか?

おはようございます。てっちゃんです。
マツダミヒロさんの「1日1問答えるだけで理想の自分になれる365日の質問」という本にある質問に、毎日自分なりの答えを投稿してます。

ミヒロさんの質問に答えのルールは

・どんな答えでも正解
・答えはでなくても正解
・どんな答えでも受け止める

の3つです。

きょうの質問は

「どんな奉仕をしますか?」

です。

昨日、天皇誕生日のことを書いたせいか、奉仕という言葉で、今から6年前、東京の毎年それを行っているグループの人から誘われて「皇居勤労奉仕」に参加したことを思い出した。

皇居勤労奉仕とは1年を通して行われる皇居の広い庭園の清掃や除草や軽作業を行うボランティア活動のこと。原則20人前後のグループで応募し、申し込みが多いと抽選で日程が決まり、毎週月から木か火から金の四日間作業を行う。調べてみると多い時で年間約1万人、300団体が参加しているらしく日本全国から毎週200名前後5,6団体が参加していることになる。

作業は皇居前に9時集合で皇宮警察のボディチェックを受けたあと、3時ごろまで行われる。皇居の広大な庭の清掃、地面に這うようにしてピンセットで芝生の間の雑草をひとつひとつ取り除く作業から、皇居には丘や谷もあるので、力づくで低木を引っこ抜く作業まで様々。だいたい1日に2万歩前後歩くらしい。日によっては赤坂御用邸の日もある。

ただ、休憩が結構多いのだ。1,2時間おきにたっぷりとした休憩があってそのときはみんな皇居の芝生の上に寝っ転がって空を仰いだりしてこれがなんとも気持ちいい。それに係の案内の方が、周辺や施設の案内を丁寧にしてくれるので、お上りさん気分の観光みたいな要素もあって楽しい。皇宮護衛官が繰る馬が皇居内をゆっくり闊歩する姿も見惚れる美しさだ。

自分たちが居る場所が、昨日の一般参賀でも来訪者が手を振っていた場所とか、園遊会とかで皆が立ち並んでいるいわゆる「テレビでよく見る」場所だもんだから、そこを自由に歩いたりできるのもなんとも不思議な感じもして面白い。

が、最大の圧巻は、天皇皇后両陛下による「ご会釈」だ。これは週のうちのでどこかの日で、両陛下が、我々作業者が集められた会所にまで出向いてくださり、我々と対面いただける機会のこと。驚かされたのは、会所の前に車が止まりそこからお二人が降りられ開けられたドアから入ってこられた瞬間に会場の光の色が変わったこと。瞬間にその会場全体が清浄なキラキラした光子で充満された感じがした。まるでお風呂に漬かっているようななんとも暖かい感じもした。

お二人(今の上皇上皇后お二人)が入られたあと、団体ごとに整列しその前に立った代表者の目の前までこられてお言葉をかけられるのだが、自分のところの代表者とお話されるときのこちらと両陛下の距離は2mもない。

光の源は両陛下だった。私は光る人間というのを初めて見た。皇后のお声などはもう天から降ってくる鈴の音に思えた。

で、その状況のなかで、自然と目から涙が流れるという経験をする者が何人もいる。私は別に右でも左でもないし、とくに神道主義でもない。が、そんな何にもない私でさえ、そのひとりだった。

毎日、国民の安寧と平和を願っておられるということが大げさではなく実感としてわかってしまうという感覚だった。日本の象徴とされているが、我々の国はかくも美しい象徴を頂いているのだ、と思った。

日本の敗戦直後の昭和20年、昭和天皇とマッカーサーが会われ、マッカーサーが天皇のお言葉に感動したという話がある。会見の数日前にはアメリカ議会では天皇を戦争責任者として裁く決議案が提出されていたらしい。

その意識で天皇の前に立ったマッカーサーは天皇の「私は今回の戦争に関するすべての責任を言うべき唯一人のものです。あなたが代表する連合国の裁定に、私自身を委ねるためにここに来ました。」という言葉にとんでもなく感動し、天皇に対するそれまでの考えが一変したということだ。

これは多分言葉のやりとりとしてはそうなんだろうと思うが実際にマッカーサーの心を動かしたのは、それ以上に天皇のたたずまいから感じる、あの時我々が感じたのと同じ一点の曇りもなく国民の平和と安寧を願う光る心だったのではないか、と思う。その光に彼も打たれたのではないかと思う。

本当のところはわからない。わからないが、その光はテレビからは伝わってこない。実際に対面することでわかる光なのだ。そして同時に、この国に住んでいる限り誰でも勤労奉仕に参加することで、感じることができる光なのだ。体験しない手はあるか?と思う。

一生のうちどこかの一週間をつかって、広い庭の雑草取りを行う価値はとんでもなく大きいと思う。

おわり

きょうは振替休日ですね。

いいお休みでありますように

てっちゃんでした

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