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サードプレイス通信 #3 cosse亀田       

住宅街で人とのつながりを紡ぐ「集いの家」

cosse亀田は、郡山市亀田の住宅街の一画にあるコミュニティハウス。
郡山市出身で、東京で医療関係のお仕事をしていた石井うたさんが、郡山に戻り「両親が地域でお世話になったから、今度は地域に還元したい」と人々の居場所づくりのために実家を建て替えました。郡山医療生協桑野支部と相談し、支部の活動拠点のひとつとして2016年にオープン。オープニングセレモニーには60名以上が集まり、組合員さんや地域の方の意見を反映しながら、活動やイベントを続け6年、地域の「集いの場」として親しまれています。

現在は毎週水曜日朝の「朝どり野菜直売」、第3水曜日、木曜日昼の食事会「ほっこりつながり亭」をはじめ、毎週金曜日の「いきいき体操」、「縁食の会」「クラフトバンド」「編み物教室」「けいこヨガ」「昔話を語る会」「手をつなぐ親の会」「食べ物通信読書会」「フラワーアレンジメント」など、組合員の通い場やグループ利用の活動の場としても活用されています。
「趣味の集まりや教室をここで開いてもらうことで、60代、70代の人たちの生きがいづくりを応援したいですね」と石井さんは話します。

毎週水曜日朝の「朝どり野菜直売」

毎週水曜朝8時30分に郡山市多田野の協力農家さんが採りたての野菜を運んできてくれます。野菜が届く30分前には、楽しみにしている近所の人たちが集まって来ています。

新鮮な野菜はどれも100円で販売。農家さんが到着して作物を並べたとたん、作物が売れていきます。

農家さん手作りのシフォンケーキやパン、お餅やおにぎりも人気。お米の販売もあります。

オリジナルカレーでつながる「ほっこりつながり亭」

「朝どり野菜直売」の日、とりたて野菜の有効活用を兼ねて続けているのが「ほっこりつながり亭」。cosse亀田では、オープンから食事を通したつながりを大切にしてきました。食事会に参加した方々の間で交流が生まれ、現在に至る活動やサークルが立ち上げられたそうです。

コロナ前、毎週火曜日に行われていたワンコイン食事会。石井さんが旬の食材や健康を考え、毎週献立を準備していた。献立の紙の束がこれまで回数の積み重ねを表している。

メニューは、新鮮な野菜たっぷりのオリジナルカレー。コロナ禍で一時中断していましたが、2022年4月から再開されました。ワンコインでサラダやデザート付きのおいしいカレーをみんなで食べられる、この日を楽しみにしている常連さんが多くいらっしゃいます。この時間を利用して食事をしながら打ち合わせなどしている人たちもいたり、紹介しあったり。ほっこりつながり亭が、地域以外の人との交わりの場にもなっています。
(※提供数限定の為、予約制です)

夏を感じさせるひよこ豆のトマトカレー。
スナップエンドウとカリフラワーのサラダは朝どり野菜。
ほっこりつながり亭で調理を担当されたお二人。
「毎回、人に食べてもらうのが楽しみ」と
おいしいカレーづくりの研究を続けているSさん(左)。

取材したこの日は、午前中に医療生協桑野支部会員さんの誕生日訪問が行われていました。訪問を受け持った会員さんのミーティングが行われ、活動に参加した職員さんと会員さんが昼食を一緒に楽しみます。

医療生協桑野支部会員さんの誕生日訪問は、コロナ禍で直接会う機会が少なくなったことから、会員さんとのつながり方を考えて昨年6月から始まった活動。会員さんの様子が分かることに加え、「訪ねてきてくれてありがとう」「誕生日を祝ってもらえるのが嬉しい」との声をもらえるのが訪問スタッフの励みになっているようです。
誕生日訪問時にお渡しするカードを作っているのは石井さん。
会員さんのことを思い浮かべながら、季節のメッセージの言葉を丁寧に紡いでいます。

自分らしくいられる場所を

「ほっこりつながり亭」以外でも「縁食の会」や「おりがみあそび」で、参加された方たちと昼食を一緒に食べることを続けている石井さん。いつも来る方たちの健康状態や認知状態の変化に気を配ります。「一人暮らしの方は、食が細くなったり、欠食になりやすい。しっかりおいしく食べてもらうためにも、みんなで食べる機会をつくっています」。

石井さんは、cosse亀田にくる方たちとの会話から高齢者の不安や悩みを身近に感じることも多いとか。「地域の(介護や福祉の)事業所と連携をはかかっていくことも大事。居場所を提供して自分らしくいられる場所をつくっていきたいですね」
石井さんはcosse亀田で地域の方たちとふれあいながら、高齢者の健康で自立した暮らしを支えています。

朝どり野菜販売のあと、土間にあるテーブル囲んで談笑する常連さん。
「あそこに行けばこの人たちに合える」と思える大切な場所になっている。

cosse(コッセ)亀田
代表 石井うた さん
郡山市亀田1-11-14
電話 024-953-6833

イベント予定などは、こちらをご覧ください。
cosse亀田HP
http://www7b.biglobe.ne.jp/~cosse-kameda/


サードプレイスとは、自宅や職場・学校とも違う第三のコミュニティの意味。日常的に担っている義務や役割を離れ、居心地の良い場所で、人と会い、話し、目的を見つけて活動したり、楽しいことを一緒に行ったりします。何かをしなくたって、誰かに会うだけでもいいし、その場所に来るだけでもいいのです。
サードプレイスの条件は、心地よい場所であること。そして、かかわる人達の平等性が保たれていること。
サードプレイス的な場所を持つかどうかは、幸福度にも影響します。「ハーベストカフェ」もまた、シニア世代が幸福であるための交流の場、サードプレイスを目指して、活動しています。
「サードプレイス通信」では、福島県郡山市や近隣の市町村でサードプレイス的な活動をしているグループを紹介していきます。

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