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サードプレイス通信 #2      「渡辺ひろ子 パソコンサークル」  


知りたいことをいつでも聞ける安心感

郡山市緑町のコワーキングスペース「co-ba koriyama」で週に2回、パソコンを学んでいるグループがあります。
一見パソコンスクールのように見えるのですが、参加している皆さんそれぞれが、パソコンで別のことをしています。文章を作成している人、チラシを作っている人、エクセルについて教科書を使って学んでいる人、インターネットで調べる人……。手順で迷ったときや、わからないことがあるときに手をあげると、質問者のパソコン画面を見ながら丁寧に教えているのが、このパソコンサークルの主催者渡辺ひろ子さん。
職業訓練校でのパソコン講師を経て、現在のパソコンサークルを立ち上げて7年目になります。
パソコンスクールではなく、パソコンサークルにしたのは、それぞれの目的に合わせてパソコンを使いこなしてもらいたいと考えてのことだそうです。

福島県郡山市の中心地にある、コワーキングスペース「co-bakoriyama」。中央のテーブルでパソコンサークルは開かれています。

オンライン化社会に備えて……


生徒さんたちは60代から80代。最高齢である84歳の生徒さんは、申し込み手続きなどオンライン化が進む社会で不安を感じないようにと通っているのだそうです。生徒さんたちにとってパソコンや、ネットのことで困ったときに聞くことができる場所があるのはとても大きい支えになっています。

生徒さんそれぞれが、その日の目的に合わせてパソコンを開く。

想定外の「分からないこと」を知る嬉しさ


生徒さんがパソコンでの作業手順で悩んだとき、何で困っているのかうまく伝えられないことはよくあることだそうです。渡辺さんはじっくりと生徒さんの困りごとに耳を傾けます。生徒さんが悩みを言葉にできて伝えられたとき、わかってもらえた喜びが渡辺さんにも伝わってくるのだそうです。「こちらで想定したことではなくて、思わぬところで悩んでいるんです。その違いに気づけるのが面白く嬉しい瞬間なんですよ」。


パソコンを片付けながら話が弾みます



たとえパソコンでやりたいことが明確ではなくても大丈夫。「パソコンに触っていることで、やりかたを忘れてしまうから」「脳の活性化になるから」という目的で通っている生徒さんたちが多いとのこと。
何よりも、自分一人だけではなく、みんなと一緒にパソコンができる楽しさを感じているようです。
パソコンの手を止めて隣の席の人と近況を話しあったり、料理の作り方の情報を交換し合ったり、生徒さん同士のつながりができている、ほっとできる場所なんですよね。終了時間が来てパソコンを片付ける時間が、会話が盛り上がるひととき。先生と生徒さんたちのやり取りが、和やかに行われています。


生徒さんの疑問に丁寧に応える渡辺先生


家庭での役割や、近所づきあい、仕事のつながりなどから離れた場所、サードプレイス的なパソコンサークル。
「誰でもない自分になってサロンのように過ごせる場所を作りたかったんです」と渡辺さんはお話してくれました。



渡辺ひろ子 パソコンサークル
会場 郡山市緑町9‐12 co-ba koriyama
日時 火曜日(月3回) 13時~15時
   木曜日(月3回) 10時~12時
※月謝制
お問い合わせ/お申込み 
hiro.0212cool@gmail.com
(渡辺ひろ子先生)

 


サードプレイスとは、自宅や職場・学校とも違う第三のコミュニティの意味。日常的に担っている義務や役割を離れ、居心地の良い場所で、人と会い、話し、目的を見つけて活動したり、楽しいことを一緒に行ったりします。何かをしなくたって、誰かに会うだけでもいいし、その場所に来るだけでもいいのです。
サードプレイスの条件は、心地よい場所であること。そして、かかわる人達の平等性が保たれていること。
サードプレイス的な場所を持つかどうかは、幸福度にも影響します。「ハーベストカフェ」もまた、シニア世代が幸福であるための交流の場、サードプレイスを目指して、活動しています。

「サードプレイス通信」では、福島県郡山市や近隣の市町村でサードプレイス的な活動をしているグループを紹介していきます。


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