サードプレイス通信 #1「ぼんじょいの会」
サードプレイスとは、自宅や職場・学校とも違う第三のコミュニティの意味。日常的に担っている義務や役割を離れ、居心地の良い場所で人と会って、話し、目的を見つけて活動したり、楽しいことを一緒に行ったりします。何かをしなくたって、誰かに会うだけでもいいし、その場所に来るだけでもいいのです。
サードプレイスの条件は、「心地よい場所であること」。そして、かかわる人達の平等性が保たれていることも大切です。
サードプレイス的な場所を持つかどうかは、幸福度にも影響します。「ハーベストカフェ」もまた、シニア世代が幸福であるための交流の場、サードプレイスを目指して活動しています。
「サードプレイス通信」では、福島県郡山市や近隣の市町村でサードプレイス的な活動をしているグループを紹介していきます。
郡山市大槻地区で地域の子どもたち、高齢者の居場所づくりをめざして
「ぼんじょいの会」は2017年5月から活動をスタート。公民館館長だった工藤さんが中心となり、地域の子どもとの交流や子ども食堂(現在はテイクアウト)を行う「ジョイクラカフェ」、60歳以上の方が、ピアノの生演奏に合わせて歌を楽しむ「歌声サロン」。また、そば打ち体験や農業体験、地域文化に触れる「ジョイクラこども塾」、子育て支援パントリー(食糧支援)活動も行っています。
子ども食堂「ジョイクラカフェ」
月に一度の土曜日午前中に郡山市の大槻東公民館で開催されています。子どもたちが午前中から集まり、遊びを楽しみ、昼食を楽しみます(現在は感染防止のため食事はテイクアウトのみになっています)。
スタッフは朝9時に集合。ミーティングで提供する食事メニュー、レクリエーション、スタッフの役割を確認しそれぞれの持ち場に回ります。5年前から参加しているスタッフが大半なので、手際よく調理が進みます。ぼんじょいの会のメンバーとして公民館で料理を教えている先生や子どもと一緒に来ているお母さんもスタッフとして加わっています。ボードゲームの楽しさを普及する団体(郡山ボードゲームクラブ)さんや、他の市町村からのボランティア参加の方、地元の企業の食材の提供など、様々な方面からのサポートのかたちが見られます。
ジョイクラカフェでは子どもが地域の大人たちに見守られながら、スマホやコンピューターゲームから離れて遊べます。子どもが安全に時間を過ごせる場所がなかなかないと言われる現代、家族も安心して子どもを送り出せるのではないでしょうか。
歌声サロン
月に1度(第3木曜日)に午後2時から休憩をはさんで2時間、たっぷり歌を楽しむ会です。ピアノでの伴奏付なのが素晴らしいですね。コロナウィルス感染防止のため間仕切りを備えたり、換気をしっかりしたりと配慮をしながら続けてきました。女性の参加者が多く、コロナ以前はもっと参加者が多かったとのこと。この2時間を楽しみに、おしゃれをしてこられている参加者がたくさんいらっしゃいました。
ぼんじょいの会のみなさんは、会場設営や受付、サロンの進行係などの運営を行っています。
ぼんじょいは「楽しむ絆」
郡山市も多くの地方都市と同じように、核家族化、独居している高齢者が増加しています。ぼんじょいの会の活動が行われている大槻東地区も例外ではありません。地域で集まって楽しみながら交流できる場所を作ることを目的に「ジョイクラカフェ」「歌声サロン」「ジョイクラこども塾」を立ち上げ、企画・運営しているぼんじょいの会。ぼんじょいは「bond(絆)・joy(楽しむ)」の意味。活動に参加することで、地域の子どもたちとふれあい、高齢者の楽しみをつくりだすことができる。その充実感が会員の活動を支えています。シニア世代が中心になりながら、メンバーそれぞれができること得意なことを持ち寄って、地域づくりに参加しながら楽しめること。それが「ぼんじょいの会」の活動が続いている理由だと思いました。
ぼんじょいの会に参加し、活動を運営すること、ぼんじょいの会が開催する「ジョイクラカフェ」「歌声サロン」に参加して楽しむこと、それぞれが地域の子どもたち、高齢者にとっての息抜きの空間、やりがいを感じられる機会となり、地域に欠かせないサードプレイス的な居場所となっています。
団体情報
ぼんじょいの会
事務所 郡山市午前南1丁目83
電話 090-9632-2141 (工藤)
支援の仕方 会員:ぼんじょいの会の運営や活動の企画実施に参加できます(年会費2000円)
サポーター: 活動資金や食材の提供などでぼんじょいの会の運営を支援できます
ボランティア:毎月実施する各活動で調理や進行などの支援をします
※その他 子どもたちとともにワークショップを提供するボランティアも募集中です
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