座らせたがる街。コペンハーゲン旅行1日目の発見
前回のnoteでも書きましたが「デンマークの都市を見たい!」と思い、6泊8日でコペンハーゲンに旅行に行ってきました。
今回のnoteは、コペンハーゲン1日目の振り返りをしていきます。
こういうブログみたいな書き方は中学のときのアメブロ以来だなあと懐かしい気持ちに。
1日目は長いフライトを終えたコペンハーゲン空港からスタート。
〈本日のラインナップ〉
コペンハーゲン空港→ノアポート駅到着→ホテルに荷物置く→チボリ公園→ウェルカムディナー
飛行機から降り、人の流れに合わせて進んで行くと「本当に空港でしょうか?」と、美術館のような景色が目に入ってきました。
空港の壮大なイメージとはかなり異なる、こじんまりとしていて洗練された印象。
パスポートチェックされにそのまま突き進みます。
見てくださいこれ!!すごくないですか(泣)
列に並ぶ前のところに文字で記載されてあったとしても絶対誰も見ないし、海外から来ている人にはわかりにくい。それがこんなにわかりやすくなっているんです!!
赤いゾーンの間にパスポート用意しまして、
黄色いゾーンの間に、パスポートの顔写真のページ開きまして、
最後は緑のゾーンの間に、この体勢になれる準備して完了!
わかりやすすぎて写真バシャバシャ撮っちゃいました。先ほどの、"壁には絵、床は木"というような美しさだけでなく、"海外から人がくる"という当たり前の事実を見逃さないデザインってなかなかできないですよね。
「綺麗であればいい」「やり方はどこかに書いておけばいい」というような一元的な話じゃないっていうのが空港全体として完成されていてすごい。
こういう空港のデザインや表示ってどこの会社がやってるんだろ?航空会社かな?(無知)
さあ私は今からコペンハーゲンに産み落とされるんだ!とワクワクしながら都市に足を踏み入れます。
まず、空港から中心部のノアポート駅まで電車で移動。
デンマーク版パスモで空港に入るのですが、それがまたおもしろい。改札というより棒じゃん!ってびっくりしたので、これはまた別の日のnoteで紹介したいと思います。
2日目のnoteの後半にちょろっとデンマークの改札について書きました。ほんのちょろっと(笑)
あああ素敵だ。この地に降り立った瞬間に感じた広がりは忘れないと思います。空間に余裕があることを、感覚的にもすぐに感じ取ることができました。
今回のホテルの最寄り駅、ノアポート駅です。
そうです。これ駅です。駅中心部がこれです。
駅にあるのは、セブンイレブンと駐輪場と屋根。
駅の中心に駐輪場があるなんて光景、人生で初めてですよ。自転車社会をひしひしと感じます。
デンマークは、権力の順番が自転車>人間>自動車か?というレベルの自転車社会。実際に、車は購入の際にかなりの税金がかかるうえに、道を走っていてもなかなか停める場所がないということから、多くの人は自転車を使うそうです。
道も、自動車専用、自転車専用、歩行者専用と分けられています。
大きい道路だとわかりやすいですね。左から、自動車レーン、自転車レーン、歩行者レーンと、しっかり区別されている。
普通の道もこのようにちゃんと3つに分かれている。
前に森ビルの公式HPで、地上は人間が歩く場所、地下は自転車や車、もっと地下(言い方)は鉄道、というようにそれぞれの舞台を分ける東京の未来図を見たんです。
デンマークの道の応用って感じしませんか?(わくわく)
私は雨でメイクが崩れるのが苦手なので、雨が降ると私の自転車は機能しなくなるのですが、雨に降られない場所が自転車の舞台になるのなら嬉しいなあなんて思ったり。
でも太陽の光とそよ風を感じながら、街の人々の声がBGMになるサイクリングも好きだからそれも捨てがたい。うーん悩みどころ。
あ!ARでつくるミラーワールドを地下に内在させるっていうのはどう?(ポケモンGOで実際の都市にポケモンがいたみたいに、地下に実際の都市を映し出すみたいなイメージ)。でも生の世界じゃないとやっぱり違和感があるのかなあ。
って思ったけど、さっき自転車を走らせてたら大好きなイタリアンのお店からいい香りが。この香りに気づけたのも地上のお店と自転車の道の分断がなかったおかげ。お母さんと「いい香りだね〜」という会話が生まれたので、道を地上と地下で分断すると街のアクティビティを高められないかもと思ったり。
なんて妄想が膨らみますが(私だけ)、話をもどしてノアポート駅へ。
駅からホテルへ向かう道のりですぐに綺麗な建物が見えてキュン♡ドアの上に76って文字があるの見えますか?
デンマークでは建物に番号がつけられていて、それがそのまま住所として使用されるんだそう。
建物の雰囲気によって、番号の雰囲気まで変えているというのがさすがデンマークという感じですよね。センスは細部に宿ります。
これもまた建物との雰囲気が調和していて素敵。
ちなみに、古い建物だと建てられた年も書いてあったりします。ニューハウンあたりでちょこちょこ見たよ。イケてるう。
はい注目!この旅行の目的でもある「テラス席」さっそく発見しました!
しかもこのお店、コペンハーゲンで何店舗も見たのでおそらくコーヒーのチェーン店のような感じだと思います。チェーン店でこんなシックでモダンなテラス席が用意されてるのか。マジか。
すぐまたテラス席を発見。ただテラス席を置くだけではなく、クッションやブランケット、お花まで置くのが当たり前になっているデンマークのテラス席事情。洗練されすぎていて、この時点で胸が苦しかったです。
実際にたくさんの人がテラス席で食事をしていました。テラス席は寒いということで、日本だとなかなか座っている人を見かけませんが、デンマークではテラス席に人がいっぱい!
このテラス席にも植物が置いてあります。日本だとコスト削減のために削られてしまいそうな、インテリアや家具にこだわっているところも私が見たかった都市だなあとじみじみ。
しかもどのお店もそれぞれが想い想いの椅子と机を並べている。そのお店の美意識がここでわかるような感じがします。
ホテル到着。このホテル大好きです。
コンディションの良すぎる6泊8日を過ごせたのはこのホテルのおかげと言っても過言ではありません。ホテル サンクトペトリ。
駅から近いだけでなく、ニューハウンやストロイエ、チボリ公園などなど主要な観光スポット全部歩いていける場所にあります。
照明もさすがです。天井に1つ蛍光灯。ではなく間接照明をいたるところに置いています。このホテル選んでよかったなあ。
荷物を置いてさっそくチボリ公園へ。途中に広場を発見しました。
デンマークに来るまではテラス席の多さだけしか気にしてませんでしたが、来てから感じたのは広場、オープンスペースの多さ。
道の幅は広いし、広場は多いし、都市を贅沢に使っているなあと素敵すぎて泣きそうに。日本だったらここに大型商業施設とかビルとか建ててそうじゃないですか?車が優先じゃないことや、人口が少ないのも都市を贅沢に使える理由なのかなあ。
しかも横を見ると、
ベンチがある!!実際に座っている人もいて活用されている!!!(泣)
日本って座ることに厳しくないですか?まず広場が少ないのもそうなんですが、ベンチなんてなかなか外に置いていません。置いているとしても質素なものばかり。もしくはイスやベンチとは呼べないような鉄の棒みたいなやつ(伝わりますか?笑)
日本でテラス席といえば、お店で何か買った人だけが座れるもの、みたいな感じがしますがここでは広場にも道にもどこにでも当たり前のように置いてあるものでした。
ちなみに商業施設のトイレにも置いてあって、実際座っている人がいました。どんだけ座りたがらせるの。
さらに進むとまたもや広場が。ここはすごく広かった。東京駅前からBEAMSまでの空間全体ほどの広さです。(細かすぎて伝わらない)
ここではイベントとか企業キャンペーンとかのお披露目などもやったりするらしい。二子玉川ライズのところの大きいバージョンって感じ。(細かすぎて伝わらないpart2)
そしてそして、右手にチラッと見えるのがそう、チボリ公園でございます。
アンデルセンさんもお目見え。アンデルセンってもともと俳優になりたくて家を出てコペンハーゲンに来たらしいです。
チボリ公園の隣にあるDI。DIって書いてあるけどなんだろうと思いながら調べるとDanish Industryでデンマーク産業連盟ビルだそうです。
この建物の表面っていうんですか?格子っぽくなっているデザインが個性的ですよね。ネットで調べると、ここにはLEDが施されていて色々な模様、ビジュアルに変えられるらしいです!今ネットで写真見たら、すごい…これが近未来かという感じでした。
チボリ公園へ向かっている途中で見たかった建物を発見!(たまたま)
たくさんの円柱が重なっているようなこちらの建物、別の日にも行ったのですが、中心に立って見るとすごい迫力です。丸い空間ってインテリアとか設置しにくそうだけどどうやって使われてるんだろう。
そんなこんなでチボリ公園に到着。ウォルトディズニーがディズニーランドを作るときの参考にしたらしい(友人談)このチボリ公園。いちいちクオリティがすごいです。
全ての装飾が、クオリティとして測られるような"作品"ではなく、"本物"を感じます。日本の装飾よりもずっと洗練されていて大胆でした。
このときにはじめて、日本は季節のイベントがたくさんあるのにお金をあまりかけていないなあと感じました。日本だと、ハロウィンもかぼちゃ味など食材での変化が多く、エクステリアや装飾にこだわるお店も少ない印象です。テナントの集まる商業施設の中の1店舗だから違うことはやりにくいのか、純粋にイベントごとの装飾にお金をかけるということに重きを置いていないのか、どうなんだろう。
ここにもベンチが。ただベンチがあるだけでなく実際に人が活用しているのを見るのは非常に興味深いことです。
ベンチがあることによって、リアルなコミュニティとして会話が広がっていきそうです。
照明も外のアイテムなのにすごくおしゃれですよね。デンマーク旅行全体を通しても感じたことですが、デンマークは全てが一流です。
子どもが危ないからプラスチック、触ると壊れやすいからちゃっちい装飾、外だと汚れるから照明はシンプルに。というようなことはなく、全ての調和を考えながら、子どもがいる場にも一流を配置します。
こういう環境が、ヒュッゲな空間を彩るデンマーク人のセンスにつながっていくんだなあとしみじみ。
もう1つ気になったのが、ウォルトディズニーがディズニーランドの参考にしたチボリ公園、中高生、大学生が少ないということ。たまたま私が行った日にそうだっただけかもしれないので断言できないですが。
この一流で洗練された装飾だからこそ大人も行きたいと思えるのかな、なんて考えたり。
じゃあ高校生、大学生ってどこで遊んでいるんだろう?友達は「クラブとかじゃない?」って言ってました。(現実ゥ…)
この空間が駅のすぐそばにあるっていうのがもうすごくないですか?東京のど真ん中にあるようなものなんですよ。千葉じゃなくて。
コペンハーゲンの中心の駅に近くて、行きやすいっていうのも大人がたくさん来る理由なのかもしれないなあ。ここでもデンマークの贅沢な空間の使い方を感じました。
大満足のチボリ公園を抜け出して、コペンハーゲン 初日のディナーに。
歩いているとまたもや座る場所が。歩道の真ん中にどーんと置いてある潔さ。「私たちはあなたに座っていただきたいんですけど?」と言わんばかりの大胆さ。いいですよねえ。
道が広くてアクティブに人が行き交っているとしても、停留するきっかけがないと都市のアクティビティは高まらないのではないでしょうか?
きっかけというのは、食べ物の香りや出店、イベントなどもありますが、もしかしたらベンチも停留のきっかけになる1つとして存在しているのかもしれません。
本当に道のど真ん中にベンチがありますよね。そしてみんなそれを当たり前のように使っている。ああこれが私の見たかった街だ…(泣)
こんなところにもあります。これは誰が何の目的で設置したの?映画を見てからここで感想を語らう人たちの姿が想像できます。
デンマークの人にとって家族や友人たちと一緒に過ごす時間というのはとても大切なもの。だからこそ一緒に時を過ごすための、語らうための、「ベンチ」というものが当たり前の存在なのではないかというようにも感じました。
そこに、お金になる・ならないというのは関係なく、ベンチを置くことで大切な人と過ごす時間を提供しているのではないでしょうか?いいように考えすぎですかね?笑
そしてついに目的地。本日のディナーです。ああ賑わってるう!
この半地下構造もいいですよね!!!(泣)これもまた別の日のnoteに書こう。
デンマークのヒュッゲの文化からか、デンマークのお店はどこでも絵が飾られていたりインテリアが凝られていて素敵です。日本にあったら全てのお店が映えスポットとして人気になりそうな感じがします。
サーモンを食べました。ここにかけるソースがまた美味しい。斜め右に映るのがデンマークの主食、黒パンです。デンマークの主食は主に黒パンとジャガイモ。デンマークは国内自給率300パーセント超えです。おそるべし。
私はナッツ類がアレルギーなので、毎回の食事でナッツが入っていないかどうかチェックしていました。ただ、パンにナッツが入っていないと言われたあとに出てくるパンがどれも黒パンなので、「えーん。ナッツ入ってないって言ったじゃん(泣)」ということが何回か。
しかしここにカラクリがあったんです!(カラクリではない)
デンマークの主食であるこの黒パン。中に入っているのはナッツだけでなく、ひまわりのタネやキヌアなどレパートリーがあるそうなんです。ノーナッツと言われて出てきた黒パンには、ナッツ以外のものが入っていたんですね。
これを知ったのは、趣味で使っているグルメ用のインスタグラム。食事したお店のアカウントから、これはひまわりの種を使っているからノーナッツだよ♪というメッセージが来て知りました。
そんなこんなで終了した1日目。2日目からの振り返りnoteは果たして完成するのでしょうか?笑ちょこちょこと進めていけたらと思います。