海外への留学や移住、あるいは外資系就職を考えているあなたへ
こんにちは。Brighture の代表、松井博です。
先日、Voicy にて、Noteでメルマガを掲載している華村@中国さんをインタビューさせて頂きました。そして、華村さんがどんなふうに中国語を習得したのかや、中国で働くということ、あるいは、中国と日本の文化の相違などについてお伺いしました。
インタビューの最後に「今後、海外に住んでみたい人などに、何かアドバイスはありますか?」とお伺いしたところ、こんな答えが返ってきました。
これ、僕もすごく納得だったんですね。なぜなら、僕もまた、あまり何も考えずに海外に移り住んでしまったからです。もちろん、何の準備もしなかった分だけそれなりに苦労もしましたが、でもそのギャップは現地に行ってから案外どうにでもなるレベルのものだったのです。
語学の準備ってどこまでやればいいんだろう?
外資系で働いてみたい、海外に留学してみたい、はたまた海外移住してみたいなどと考えている人、たくさんいると思うのですね。僕も時折、こうした相談をいただきます。
では、一体どのくらいの英語力が必要なのでしょうか?
外資系企業に入社するには、当然それなりの英語力が問われます。でも、実はそれほど高い英語力は要らないんですね。僕がアップルジャパンで働いていた時に社内 TOEIC を実施したことがありますが、ほとんどの人は700点台でした。かれこれ20年以上前の話ですので、当時より水準が上がっていると思いますが、今でも800点あれば充分でしょう。
では、海外留学はどうでしょうか?
大学に留学するのであれば、それぞれの大学が定めた規定の点数に達する必要がありますが、高校の交換留学であれば、実は英語力はさほど問われなかったりします。
実際、外資系や海外就職を果たした人の話を聞いてみると、みなさん、そこまでの英語力ではないんですね。でも、思い切って飛び込んでいます。そして後から辻褄を合わせているのです。
数ヶ月前にこんなツイートが流れてきましたが、まさしくこの通りです。
ただ、何の準備もせずに行くと、当然、コミュニケーションが大きなハンデとなりますので、それ以外の何かでギャップを埋める必要が出てきます。そして、そのギャップを埋める「何か」が、業務遂行能力です。
つまり、業務遂行能力さえ高ければ、少々英語力に難があっても、実は何とかなります。もちろん、コミュニケーションがメインのマーケティングとかセールスなどといった部署ではハンデが大きくなるかとは思いますが、開発などの仕事であれば、言語のギャップは、それ以外のスキルで十二分に埋められます。
難しく考えすぎ?
なので、多くの人がちょっと難しく考えすぎだと思うのですね。もちろん、最低限の英語力は必要です。高校の交換入学でも、英検2級ぐらいはあったほうが良いです。なぜなら、その方が行ってからの生活が楽しめるからです。大学や大学院に行くのであれば、最低でも英検準1級くらいはあったほうがいいです。そうしないと行ってからがあまりにも大変だからです。
でも、それ以下だったら絶対に不可能かと言うと、別にそんな事はありません。もちろん、かなり苦労はしますが、意外と根性で何とかなるものです。
なので、そんなに難しく考えることないんじゃないかな?
外資系企業就職も、英検準1級があれば大丈夫です。別にそれ以下でも何とかなりますが、準1級を持っていれば、そこまでビビる必要もありません。
やっておいた方が良いのは発音だけ
ただ、現地で暮らすのであれば、発音だけは割と入念にやっておいたほうがいいです。発音が悪いと本当に簡単な単語すら通じないからです。
X によく coffee の発音で撃沈した話が流れてきますが、こんなのは序の口で、本当に嘘みたいに簡単な単語が通じず、食べたいもの食べれないなんてことが普通にあります。僕もバーガーキングのワッパー(Whopper)の発音が3ヶ月ほど通じず、チーズバーガーを食べ続けていました。
これが食べ物なら諦めて違うものを食べれば済む話ですが、仕事やビザ取得などといった現地での生活に直接関わる話だと、そうも言っていられませんよね。
でも、発音さえ良ければ、最悪単語を並べて何とかなったりするんですね。なので、発音だけは習っておいて損はないです。心が折れる回数が相当減りますので、最低限の準備をしてから海外に渡りたい人は、まずは発音を習ってみてください。
もう一つ前からやっておくこと
もしも現在高校生で、これから海外への留学を考えている場合には、英語学習以前に、まず最初にパソコンの使い方を習得していってください。
ヨーロッパはちょっとわかりませんが、アメリカでは、高校からパソコンで小論文を書いて提出するスタイルが一般的です。大学に至っては100%、パソコンで書きます。
ところが、内閣府が昨年4月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、スマホを利用する高校生は98.7%に達しているのに、自宅でのパソコン利用は、39.5%に過ぎないんですね。驚いたことに、小学生も中学生も高校生も、パソコンの利用率は変わらないか、むしろ下がっていくのです。
このため、ワープロや表計算などのごく一般的なアプリケーションが使えない人がかなりいるんですね。でも、これだと進学してからかなり困ります。
また、パソコンがあると英語学習だって捗ります。スマートフォンの小さな画面でも不可能ではありませんが、それなりの困難さがつきまといます。オンラインでレッスンを受講しても、先生の言葉をすぐに調べたりといったことすらできません。
なので、もしもお子さんが海外留学を検討しているようでしたら、英語学習に熱を上げる前に、ぜひパソコンを買ってあげてください。そうすると、英語だけでなく、プログラミングや簿記、あるいは会計などなど、本当にたくさんのことを学ぶことができるからです。もちろん、留学中もずっと役に立ちます。 僕もまだ子供が高校生のうちにパソコンを買い与えました。これからの学校や社会生活に欠かせない道具だからです。
実際に行ってみよう!
というわけで、僕が最低限おスススメする準備は、発音の勉強とパソコンを買っておくことだけです。そして、渡航資格に必要な最低限の英語力を身につけたら、もう行ってしまいましょう。特に若ければ若いほどやり直しがききますから、最悪、どうしても水が合わなければ、帰ってくればいいだけです。
既にご家族がいて、一緒に渡航する方などはもう少し慎重になった方が良いかと思いますが、まだ10代や20代だったら、案ずるよりも産むが易しです。 なので、華村さんを見習って、ぜひ飛び出して行ってみてください!
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