優秀なセラピストはお客をよく見ている
メンズエステは風俗やキャバクラなどと同じく人気商売だ
どんなに技術があり人柄が良くルックスが素晴らしくても
お客が入り指名がないと成り立たない
自分の収入も少なくなるし、在籍店への利益ももたらさない
どれだけ頑張っていますと叫んでも
誰よりも努力しているとアピールしても
技術がどんなに素晴らしくても
お客がつかなければ意味がない
小さな芸能界みたいなのものだ
ビジネスの世界においては
努力の量が重要ではなく
どんなに想いが強くても
結果が出なければ意味はない
それがプロの仕事の世界だ
まあそれはどんな業界でも同じだ
小学生に送る担任の先生の「よく頑張りました」との賛辞で成り立つ世界ではない
手を抜いていようが
技術が無かろうが
適当な気持ちでやろうが
客を呼び込む者の勝ちだ
ただリピート客が多い人気セラピストは
才能の有無や適性などの多少の違いはあれど
少なからず何らかの努力や工夫を必ずしている
すべてにおいて何も考えす適当にやるだけでは
リピートは絶対に続かないと思う
人から見たら努力に見えても
本人はごく当たり前にやっていて努力と思っていない場合もある
そうなるとレベルが段違いになってくる
何に努力と工夫のポイントを置くかはセラピストそれぞれだが
僕が感じた人気セラピストに共通することは
とてもお客のことを良く見ているということだ
人気のあるセラピストに新規に入ったときに洞察されているのを凄く感じる
もちろん嫌な感じでジロジロ見てくるのではない
普通に自然にさりげなくこちらのことを観察している
良く見て知ろうとしている
みんなよく見ている
その目でわかる
その目線でよくわかる
新規で性行為を強要されたり
力で押さえつけられたり
代金を払わず帰られたり
各種の危険な行為も経験しているのであれば
その危険回避のためにセンサーが働き新規客を観察する必要もあるだろう
そしてその警戒心を嫌な感じでお客に伝わってもいけない
怯えるようにこちらの様子を伺うセラピストもいた
直前の客でとても怖い思いをしたそうだ
かわいそうに・・
新規の客を不審な客か誠実な客か出迎えて数十秒でわかると豪語するセラピストもいた
相手をよく見るということは相手を知るということだ
相手は何を求め何に喜び何に関心を示すか
人気がある子はそれを掴むのが上手いのだと思う
これはセンスなのか
訓練で上達するものなのかわからない
こういったコミュニケーション能力というか察する能力というのは
ある程度の技術や方法論は教えることができても
微妙な空気感やニュアンスは教えることができない
密室においての一対一の空気感はその当事者二人にしかわからないからだ
大切なのはお客のことを知って
無理に理解や共感をすることではなく
予約された限られた時間内において
そのお客のことを許容することだ
そのお客が望むことを提供することだ
それは
指圧やもみほぐしや肩甲骨はがしかもしれない
リンパマッサージかもしれない
フェザータッチかもしれない
全身オイルの絡みつくマッサージかもしれない
優しい会話かもしれない
沈黙したままの微笑みかもしれない
バカ騒ぎかもしれない
愚痴や自慢話を聞くことかもしれない
性癖の刺激かもしれない
どんな仕事においても
基本的に需要と供給しかない
そして人気のあるセラピストほどお客が望むことを自分では提供できないと判断したら
お客が望むことを提供できる他のセラピストを惜しげもなく勧める
本来なら自分からお客が離れることは自分の利益が減るということであるはずだが
お客のことを真摯に考えれば他のセラピストを推薦したほうがお客のためになると考えるからだ
客の取り合いで嫉妬や妬みの渦になりそうだが優秀なセラピストほど妬みとは無縁だ
一生懸命やっている人は人のことを妬んでいる暇がないのだ
そんなことに感情を注ぐ余裕がないのだ
自分がやるべきこと
自分が考えるべきことがたくさんあるのだ
自分へ引き込むことも接客だが
他へ導くことも接客なのだ