【夢を忘れてしまった人たちへ】
皆さんは、今、夢をお持ちでしょうか?追いかけている夢がありますでしょうか?
衣食住に不自由が無くなってしまったこの現代社会では、”自己実現”、いわゆる「夢を持っていること」が、その人の幸福感・充実感を表す指標の一つになっているような気がしています。テレビやCM、新聞やネットニュースなどで「夢を追い続けている人」や「夢を叶えた人」がとりわけ称えられ、賞賛されています。そして、その夢もまた私利私欲であってはならないような、そんな風さえも感じてしまいます。
かくいう私も、今、夢を一つ、失いかけてしまいました。高校時代からずっと追い続けてきた夢があるのですが、その夢を叶えたいと本気で思っているのかどうか、分からなくなっているのです。(急に私の話になってしまい恐縮ですが…)
その理由の一つとして、私の”過去”があります。今から3年前、私はその夢の"中腹"までたどり着きました。その夢を叶えるために、時間も気力も体力も、人生の全てをかけました。
つもりでした。結果は惨敗。むしろ、自分の意志力の弱さに絶望してしまう、心の傷の”おまけ付き”で、その夢から下山せざるを得なくなってしまいました。
今も、その夢の山の”麓”には居続けてはいるのですが、「果たして、この夢の山を登る必要があるのか?」「私の人生の目的はこの山を登ることだけなのだろうか?」「また返り討ちにあうのではないか、それでも登るのか?」と日々問い続けています。ただ、最近は自分の中で自問自答し続けることで見えてきたものがあります。
私のように”夢破れて”しまって、夢を見失ってしまっている人たちへ。そんな人たちと共有したいことが二つあります。
まず一つめ。それは、「夢の頂上にたどり着くことそのものが本当にあなたの”夢”なのか?」ということです。
きっと、その夢を叶えたいのには理由があると思います。周りから認められたい、裕福な暮らしをしたい、誇れる自分になりたいetc…
しかし、どうでしょう?それらの理由は、完全な”頂上”でなければ得られないのでしょうか?あるいは、その夢でなければ叶えられないのでしょうか?きっとそんなことはないはずです。
たとえ、頂上の絶景が見られなくとも、山を登る途中で素敵な花を見ることが出来ると思います。たとえ、頂上までたどり着けるほどの強い自分になれなくとも、頂上を目指し続けて夢に挑み続けた強い自分と出会えるはずです。きっと、"夢"は叶えようとすることに価値があるのだと思います。
私の大好きなバスケットボール選手、コービー・ブライアントが永久欠番記念セレモニーのスピーチで残した言葉に、こんな言葉があります。
「That’s the dream. That’s not destination, It's the journey.」
~夢とは目的地のことではない。夢とは旅のことなんだ~
もし、夢敗れてしまった人、夢を追い続けていることに疑問を抱いてしまった人はこの言葉を、是非、参考にしてみて下さい。
そして二つめ。それは、「夢はカタチを変える」ということです。これも実は、とある方のお言葉を拝借しました。それは、ウマ娘プリティーダービー アニメ第2期の主人公・トウカイテイオーの名言です。(ファンなのがばれますね 笑。このシーンはガン泣きしました。)
これは、多くの人が気づいていながらも、中々言えないことだと思います。夢を持ったときと、今とで状況が変わってしまった。けれども、夢を変えてしまうと、あのときの自分の誓いを裏切ってしまうのではないのだろうか。そんなことを考えてしまうこと、ありますよね。でも、大丈夫。あなたがあの頃からカタチを変えたように、夢もカタチを変えます。それは、あなたが成長したしるしです。きっとそんなことを伝えてくれているのだと思います。私もこの言葉にハッとさせられ、そして救われました。
最後に、私が伝えたいのは、夢が無い人など、恐らく居ないと思います。皆、子供の頃は夢があったはずです。消防士になりたい、お金持ちになりたい、お嫁さんになりたい、お寿司を毎日食べたい、お兄さんに腕相撲で勝ちたい、あそこの赤いボタンを押してみたい。高尚であろうが無かろうが、ただの私利私欲であろうが無かろうが、きっと夢は大なり小なりあったはずです。
では何故、今、胸を張って”夢がある”と言えないのか。それは成長の過程の中で、”忘れて”しまっているんだと思います。思い出してみて下さい、あの頃の素直さを。思い出してみて下さい、あの頃の純粋な欲を。問い続ければ、きっと見えてきますよ。私と一緒に探しましょう。
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